不安定な秋の空で迎えた祝日。
プライベートトレッキングクラスに参加の生徒さんたちが
七山を訪れました。
午前中は、今日が一歳のお誕生日だという犬ちゃん。
午後は、13歳と11歳の犬ちゃんたち。
冷たい北風が吹いてくるのですが、
北風を顔を上げて迎える犬の方は少し興奮しています。
冬を迎える緊張感と、食物を集める活動感なのか、
いずれにしても、動物的な感覚なのだろうなと思います。
午前中の犬ちゃんは、まだトレッキング回数が少なく、
ステップアップした歩き方にチャレンジしていただきました。
いつもとは違う犬の行動に、なぜだろう、何を考えているのだろうと、
飼い主さんも不思議そうに見ています。
でも、楽しそう、うれしそう。
そして、飼い主さんの方から「わたしがとても気持ちよかったです。」
このコメントをいただくことが、とてもうれしいですね。
飼い主さんが自然の中で気持ちがいいと感じてくれることは、
犬にとって、とても大切なことだからです。
自然という空間をとおして、飼い主さんと犬がつながるひとときですね。
午後からは、もう長い間、この尾歩山の成長をいっしょに見守って下さった
飼い主さんと犬ちゃんたちといっしょに山歩きしました。
こんなに気持ちのいい山はないですよね~と自画自賛。
引っ越したときは藪と手入れされていない杉林だったので、
とても犬と歩けるような山ではなかったからです。
知らぬが仏だということでしょうが、とにかく山を手入れしなければと
山育てが始まってから11年を迎えています。
11年という年に山は一気に成長したと感じました。
午前中の犬ちゃんが、少し「帰らない」意志表示を始めていました。
それはそうでしょう。私が犬でも帰りたくないです。
「お山いいでしょ。お山を買ってもらいなさい。」と、
犬ちゃんに向けて言葉をかけながら、飼い主さんにもプレッシャーを与えます。
そしたらなんと、すでに飼い主さんの口からポロリと
「山、買おうかな…」と出ていたそうです。
そうです。それが最初の一歩ですね。
私が山に移り住むことになったのは、山歩きする犬の姿が
あまりにも美しくすばらしいと感じたからでした。
「いつか、山に住もうね。」と亡くなったオポに言ったあと、
実際に移り住むまでにはとても時間がかかってしまいました。
その約束を果たせたことで犬から学んだことは、
人生の学びの中でもかけがえのない貴重なものになりました。
「そうだ、山を買おう」と思うだけで、
何かが変わりはじめるような気がします。
プライベートトレッキングクラスは、何かを習得するクラスではありません。
犬の姿をみて、犬を知り、そして犬との関係について気づいてください。
ベストシーズンは今です。