犬生には様々な喜びがあり、同時に悩みや苦しみもあります。
ひとに言えない、誰にも相談できない悩み、苦しみ。
そんな時少しでもお役に立てばというのがこのブログ<テレフォンわんわん人生相談>です。
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相談犬:もしもし、はじめまして。
ナレーター:もしもし、はじめまして。今日はどんなご相談ですか?
相談犬:実は飼い主のことなんですが、毎日のことで少し困っていることがありまして。
飼い主が帰宅したときにすごく抱きしめられるんです。
ナレーター:飼い主さんの帰宅のときにあなたを抱きしめるということでお悩みなんですね。
あなた今おいくつですか?
今の飼い主と一緒に暮らしてどのくらいになりますか?
相談犬:わたしは1歳です。
子犬のころから今の飼い主と暮らしています。
一年近くかと思います
ナレーター:ご家族は何名いますか?
飼い主の年齢はどのくらいですか?女性ですか、男性ですか?
相談犬:飼い主はひとりです。女性で30代です。
ナレーター:あなたの性別は?どのくらいのサイズですか?抱きしめられても平気なくらい?
相談犬:わたしはオスです。体重は5キロくらい、抱きしめられるというよりは抱き上げられる感じでさらに…少し言いづらいのですが。すごくキスされます。
ナレーター:なるほどですね。
飼い主がそうなるのはいつも帰宅のときですか?
相談犬:はい。飼い主は毎日仕事に出かけます。朝出かけていって夕方戻ってくるのですが、毎日夕方もしくは夜にもどってくるとすごく大きな声で私の名前を呼び抱き上げてキスします。かなり長い時間かと思います。
ナレーター:それであなたはそのことを困っているので相談したいということですね。
相談犬:はい。あまりにも拘束がきついのと、飼い主が興奮しているので私もつい興奮してしまいジャンプしてしまうようになり、そうするとますます飼い主はもっとわたしをきつく抱きしめるようになってしまって…。
悪循環なのですがどうやって解決したらいいのか、もうわからないのです。
ナレーター:わかりました。そのあたりを詳しく先生に聞いてみましょう。
先生:こんにちは。
飼い主さんはいつころからそんな風になったのですか?
相談犬:よろしくお願いします。
わたしも覚えていないのですが、気づいたらこんなことになっていました。
抱き上げられるときにも急な感じで、なぜそんなに興奮して抱きついてくるのかもはじめはわからなかったのですが、女性だからこんなものかなとはじめは思っていました。
先生:ところが最近になって耐えがたくなったということですか?
相談犬:そうですね。なんだか落ち着かないのだけど、伝え方がまずかったのかどんどん興奮が増しているような感じがして、最近では飼い主の外出のときから落ち着かない感じになってきたんです。
先生:飼い主の感情を受け取ってしまうのがあなた方犬の良いところでもあり難しいところでもありますからね。
飼い主の感情を受け取って受け流すというところまで、まだお若いから難しいでしょうね。
相談犬:飼い主の感情を受け取って受け流すですか?
今まで全くそんな風に対応できたことはありません。
飼い主の感情を倍にして返すのが精いっぱいです。
わたしは何か間違っているでしょうか?
先生:いえ、あなたは犬としてちゃんとやっていますよ。
あなたの言うとおり、飼い主の状態を映し出してちゃんと返してあげるのが犬のお役目だということは間違っていません。
あなたは誠実にやっているのにそれが飼い主側に伝わっていないということですね。
相談犬:はい「私のことが好きなのね」と言ってますますキスされます。
少し気持ちが落ち着かなくなっていくのがわかってきて、このままではまずいなと…。
先生:飼い主と同じように反応しても理解を得られないことの方が最近は多いみたいですね。
あなたは結局、飼い主にどうしてほしいのですか?
相談犬:落ち着いて欲しいんです。
わたしも元気に遊んだり、社会的に過ごしたりするのにまだ余裕もないので、飼い主にいろいろと教えてほしいことがあるのですが、飼い主から甘えられると自分が落ち着かなくなってしまうので。
先生:ここでははっきりと言っても大丈夫ですよ。
要するにあなたは落ち着きのある自信をもって接してくれるような安定した飼い主になってほしいと願っているということですね。
相談犬:はい、そうなんです。
でも自分にはまだそのことを伝えることもできず、何か良い方法があれば教えてください。
先生:落ち着かせ行動を繰り返しやってみるというのは試しましたか?
相談犬:それ、友達に聞いてやってみたのですが、先日耳をかいていたら動物病院に連れていかれてしまって、全く通じませんでした。
先生:犬の言葉は通用しない飼い主というパターンですね。難しいですね。
あなた少し念力はありますか?
相談犬:念力?使ったことはありませんが公園で犬の先輩がいるので教えてもらえるかもです。
先生:念力が使えるなら、テレビのスイッチをつけて「自分を落ち着かせる」番組や音楽を選んでみるといいですよ。
あまり効果があるとも言えませんが、何もしないよりもいいでしょう。
ああそうだ、それからあなたの公園友達の飼い主にわりとわかるかたいます?
相談犬:あまり見たことはありません。
落ち着いた飼い主たちはわたしたちとは違う道を歩いているみたいです。
先生:飼い主さん同士も似たものがよってきますからね。
でもあなたまだ飼い主のこと生理的には大丈夫ですよね。
相談犬:はい、悪気がないのはわかっていますし飼い主も成長すると思うのです。
先生:あなたえらいですね。その気持ちがあるならきっと転機が訪れますよ。
もしかしたらこの番組を聞いてくれているかもしれないし。
自分のことかなと気が付いてくれるといいですね。
相談犬:そうですね。ありがとうございます。
ナレーター:大変そうでお気の毒ですが、時間をかけて改善を試みてくださいね。
相談犬:ありがとうございます。
今日話せたので少しですが気が楽になりました。
あきらめずに取り組みます。
ナレーター:応援していますよ。
がんばってください。