グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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仔山羊がオポハウスにやってきました。山羊との暮らしが始まります。

復旧作業はまだ終わっていませんが、同時並行して仔山羊を迎えることを決めました。

8月2日に仔山羊2頭を七山のオポハウスにお迎えしました。


波佐見町の「お庭」さんという民宿で今年の4月17日に生まれた仔山羊のメス2頭を引き受けるお約束をしていて、本日オポハウスに移動させました。

復旧作業や犬たちのお世話で私たちが迎えに行けなかったため、緊急で作った“山羊部”の皆さんにお願いしました。

引き渡しの様子を聞いた話では、お母さん山羊とのお別れのときにはそうとう強く鳴いたらしく、心痛むほどだったとのことでした。

群れで暮らす習性のある山羊にとって辛い経験になったに違いありません。


移動後は比較的落ち着いて草をもりもりと食べていたのですが、日が暮れ始めると戻る場所に親がいないことを知り猛烈に鳴き始めました。

ちょうど私が不在にしていたのでダンナくんが対応してくれたのですが、なんども逃げだそうとして大変だったらしいです。

日が完全に暮れてしまうとおとなしくなり(電気を消すとおとなしくなる犬のように)、鳴きは収まりました。

ここで起きて、食べて、寝るという時間を繰り返すことで少しずつ慣れてくれると信じています。

それにしても、はじめて山羊を飼うので山羊の行動のひとつひとつが新鮮で目を離すことができません。

すでに預かりできていた犬たちとは遠巻きに対面をさせていますが、山羊の方は反応が低く犬の方が非常に強く反応しています。

8月の夏休み合宿はすでにスタートしているのですが、今年は「犬と山羊」がテーマになりそうです。


 

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災害の日のこと。オポハウス復旧作業進む。お手伝いの皆様ありがとうございました。

梅雨明けの感じのお天気が続いています。

復旧作業を進めつつ、あの日のことをご報告します。

7月10日、豪雨の日のこと

7月9日夜は梅雨らしい雨と雷が続きましたが、9日の時点で避難警報もなく今晩は荒れそうだなと感じられるくらいでした。

10日の朝方まで同じように強い雷でしたが七山では頭上で雷が響くのには慣れています。もっとひどい雷もあったはずです。

雨が強くなったのは明け方の4時前くらいだったでしょうか。

6時前になると雷も止み起きていくとダンナくんがリビングに座っていました。

いつもと違うダンナくんの行動に、何かあったとすぐに気づきテラス側をみると、大輪だった紫陽花がテラスの中央付近まで来ています。

裏の土砂が崩れたのだとすぐにわかりましたが、日が明けて外に出たあとでその惨状を知ることになります。

室内は停電しており復旧を待ちましたが時間がかかりそうだったため、犬たちを広場に連れていき活動していたところへ、普段は会うことのない裏側の地域の方が歩いて上がってきました。

ダンナくんが出てきて話を聴くと「ここから下に降りる道路が封鎖されている」と。

早速ダンナくんがオポハウスから下ることのできる7本くらいのすべての道路を確認に行きましたが、すべて木々や電柱が倒れて封鎖されており、八方ふさがりで孤立した状態となります。

役所や九州電力に連絡を入れて環境が整備されるのをひたすら待ち続けました。

電気が来ない、ポンプが使えないから水がない、災害用の備蓄の水は期限が切れて入れ替えようと思い廃棄したばかりで、状況は最悪です。

「発電機を買っておけばよかった」という嘆くダンナくん。

夕方なって、唐津市内にお住まいの生徒さんがバイクで水をもってきてくれるという連絡を受け一筋の光が見えました。水はダンナが通行できない道まで行って受け渡し的に受け取ってきました。

しかし、その30分後に生徒さんがバイクでうちまで上がって来られたのです。

このときは感動しました。道がひとつ開通したことを教えて下さり、早速荷物をまとめて博多に全員で移動しました。

下山のときに九電工さんのフォークリフトと大型トラックの軍団が何台も連なってすごい勢いで上がっていくのとすれ違いました。

使命感に燃えた勢いというのが感じられて、あとでダンナと「かっこよかったね。」と話したくらいです。

おかげ様で停電は3日目夜には解消しました。

土砂災害の直後


土砂崩れによる被害について

裏の水の道になっているところ、以前から危険な感じがして昨年からつつじを植え続けており、紫陽花もたくさん植えようと苗木を育てているところでしたが間に合いませんでした。

土砂の被害は七山全土にわたっており、みなさんが使われていた観音の滝につながる大きな道も何か所も土砂崩れが起きています。私が七山に来るようになって16年になりますが、この間にはなかった災害ですので今回の雨は十数年に一度のことだったのでしょう。

土砂崩れはうちだけでなくこの集落の家の裏はほとんど土砂にやられてしまい、みな撤去作業に追われています。

オポハウスの裏で崩れた土砂はゆっくりと滑り落ちるようにキッチン裏とテラスへとなだれ込みました。

テラスの半分くらいまで土砂は来ていました。

家は押しつぶされることはなく持ちこたえましたがダメージの状態はまだ確認できていません。

たくさんのお手伝いの力を得て、テラス側の土砂はほとんど撤収できました。

ですがこのままだと新たに控える土砂がまた落ちてくる可能性があるため、余談は許しません。ある程度この作業を続けながら最終的には重機を入れることになると思います。

お知り合いの業者さんもいらっしゃないのと、あちこちで家屋の倒壊もあり業者の方々の手配もままなりません。

わたしたちはしばらくこの状態をキープしながらヘルプを待つことにしました。

災害で起きている自分の変化

早く土砂を撤去しなければという気持ちで、七山にいるときは犬たちのお世話の合間の休憩タイムはすべて土砂撤去に回しています。

休めばいいのにと言われるのですが、気持ちが休まらないから休めないのです。

休むくらいなら1回でも2回でも土砂を運び出したいという気持ちの方が強いのです。

水が気になって夜中に起きて作業を始めたこともあります。

相当のアドレナリンが放出されているようで、疲れないので日々の仕事はいつもより進みます。

繰り返しの土砂をもって立ったり座ったりの作業で、太ももに筋肉がつき自然な筋トレ時間になっています。

犬たちは変わらずいつも通りに日常を過ごしています。

被災したあの日もどちらかというと泥水の方を好んで飲んでいるようでした。

飲み水がないという私たち人間を横目に「いつもより美味しい水がある」と泥水を飲む犬を見て、いかにヒトが自然から遠くなったのかを痛感します。

分蜂して増えたミツバチたちも普段と変わらぬ日常を送っています。

山の水が降りてきて湿原風になってきたオポ広場にはアメンボやゲンゴロウを発見して驚愕しました。

いつ、どこからやってきたのか。

ここに湿原ができたって誰が伝えたのか。

むしろ彼らの方に、これからここはどうなっていくのかを尋ねてみたい気がしました。

犬たちならここが「やばいところ」になってしまったら、滞在するのを嫌がる何かのシグナルを発すると信じることにしました。

自然とつながるセンサーを失ったヒトに大切なことを教えてくれる動物や昆虫たち。

昨晩はテラスにカブトムシが飛んできたのを発見しました。

カブトムシは尾歩山でもめったに見ることはありません。

山の変化に対して行動を起こす動物たちの動きを追うのが楽しい日々です。


 

 

グッドボーイハートに支えて下さるすべての皆さんへ

豪雨の翌日からたくさんの連絡や励ましのお言葉をいただきました。

作業のためにとジュースやお茶の差し入れをいっぱい頂いています。

土砂撤去作業の応援に駆けつけてくださり、労力のいる作業を黙々とお手伝いいただいた皆様のお力添えを得ることができました。

数人でもそろうと力は何倍にもなります。

皆さんのお力で思った以上に土砂撤去が進み、日常が戻りつつあります。

前向きに取り組んでいるとはいえ七山に学校を構えて以来、最もひどい災害を受けたわけです。へこまないわけはありません。

ただ後退や逃げるという選択肢が全くなく、復旧かつ前進という考えと行動にしかいきつかないというだけです。

私たちが生活できる場所は博多にもあります。

ビジネスだけのことを考えたら、福岡や唐津で家庭訪問のトレーニングクラスだけをしている方が圧倒的に利益はでます。

入ってきたお金のほとんどは七山のオポハウスやこの周辺の整備のために費やしてきました。

それでもここにこだわる理由は、この山のふもとの家でみなさんや犬たちと一緒に学び、癒されるという時間が何をおいても一番大切だからです。

災害ばかりでなく老朽化も受けて労力や経済力を問われるたびに、まだここを離れるわけにはいかないという答えしかかえって来ません。

みなさんが駆けつけて下さったその力がまた新たな道を開かせてくれる予感が当たったようです。

本日、重機を使わせてくださるボランティアの方とのつながりを得られました。

早速、役所の方といっしょに現場に来てくださってお話を聴きました。

役所の方には土砂災害を受けたことをすぐに報告したのですが、ここで災害が起きていることを把握はしていたが数回この集落を回ったけれどこの家を見つけることができなかったということでした。

こちらとしては、待ちの状態だったのですがタイミングもあったのかもしれません。

重機を使用できるボランティアメンバーさんたちは、今日の夕方に福岡空港に到着されたそうです。

少しずつ進みつつありますので、また報告します。


 

今後のこと

そんなこんなでお迎えするはずだった子山羊のお迎えが少し後になりました。

月末までにはお迎えに行く気持ちがいっぱいですが、子山羊のスペースを確保するまではヤギ部も待機です。

自然は恐ろしく怖いというよりも自然は力がすごいのだと感じた今回のこと。

無力さを味わいながら小さな存在であるわたしは謙虚であることを繰り返し学ぶ必要がありそうです。

その莫大な力を持つ自然の中で学ぶことはリスクはあるがそれ以上の価値のあることだと信じます。

ヒト、犬、そして日本ミツバチや山羊たちも。

学びの仲間は増えていきます。

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異種間コミュニケーションの読み間違い“ひなとダンナくん編”

グッドボーイハートの山の学校では、日常的に様々な野生動物との小さな関わりがあります。

小鳥や昆虫は都市空間の公園や木々でも時折みられるものの、動物たちとの距離の近さが山では圧倒的に近くなります。

そんな日常の動物たちとのやり取りの中で起きた小さな出来事です。

ある日、訪問レッスンを終えて山の学校へ戻る前にダンナくんに業務連絡を入れると、こう報告がありました。

「ひなを発見、巣から落ちたらしい、蛇に食べられるのではないか、保護した方がいいのか?」

私の返答は「そのまま様子を見ること」。

私がすぐに小鳥を保護して欲しいというかと予測したダンナくんは「へーさすがだね。」とリターンを返し私が帰宅するのを待ちます。

帰宅後、ひなの状態を確認すると人を恐れて隠れるモード、周囲に親鳥たちが飛ぶ気配もまだありました。

ダンナくん、ひなが口を大きく開けて俺にエサをせがむのだと、そして親鳥たちが自分に攻撃しようとする様子も見られたとのことでした。

その口を大きく開けてエサをせがんでいるのだとダンナくんが受け取ったひなの写真を見せてもらいました。

ひなの写真の姿は、口を大きく開けて「あっちへいけ」と防衛のシグナルを見せているものでした。

これはエサをせがんでいるのではなく、あっちへ行けっていってるのだよということをダンナくんに説明すると、しごく納得した風でした。

鳥のことを知らなくても冷静に見ればそうだと気付く動物のシグナルも、受取間違いをすることがあるのは、そのときに人の中に「感情」が芽生えてしまうからです。

ダンナくんはこう思ったに違いありません。

「ひなが可哀そう、助けを求めている、このままだと蛇に食べられてしまう、俺が助けなければいけない…」

そんな気持ちが幼く弱者である動物に芽生えてしまうと、とたんに自分は相手の保護する立場となってしまいます。

こうした動物の異種間のコミュニケーションの小さな読み違いが、実は飼い主と飼い犬の間に日常的に起きています。

一番わかりやすく毎日のように繰り返されているのが「犬が飛びついてくるのは人が好きだから」です。

カウンセリングに行くたびに言われるのは「人が大好きなんです。お客さんが来ると人に飛びついていくんです。」というセリフ。

「とびつくのは人が好きだからではありません。」というセリフを、もう何万回いやもう何十万回も繰り返し言っている気がします。

コミュニケーションの読み違いを防ぐために動物の言葉を学ぶ方法はひとつだけです。

同種間のやり取りをよく観察することです。

コミュニケーションの読み間違いは同種でも全くないわけではありませんが、非常に少なくなります。

ひなと親鳥のやり取りを観察することはなかなかできませんが、ひなの口を開ける写真は、ひながエサをもらうときにする口の開け方とは違います。

わたしたちは室内に入ってひなが少しずつ山の方に上がっていくのを観察することにしました。

親鳥たちがひなを誘導するようにたくさん集まってきていました。

もしかしたら巣に戻る前に蛇に取られてしまったかもしれません。

そう想像するとかなしくはなりますが、それが野生なのです。

そんなサバイバルの中で学ぶためには、サバイバル脳になること。

犬たちの脳もサバイバル化すると活性化します。

 

ひなの写真はこちらです。

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“山羊のいるドッグスクール開校プロジェクト”がスタート

七山スクールに山羊を迎える準備をスタートさせることになりました。

七山スクールに来られたことのある方なら、山羊を迎えることになった理由についてお分かりいただけると思うのですが、このプロジェクトのそもそものきっかけは「草刈大変」という理由からです。

七山のスクール敷地は半分以上が山、つまり平らな地形がほぼありません。

トレッキングに使用している山の斜面の一部は山と里の境界線にあたる部分で常に緑に覆われており、坂面に立った状態での草刈には大変時間と労力を使います。

重たい草刈機を持って山の斜面にたって草刈機を左右に振る動作の繰り返しで、数年前に肋骨を疲労骨折しました。

骨折した箇所はほとんど糸のようにつながってはいますがずれたままで、これ以上骨折することは避けたい。

といって手仕事で草刈を進めようとしても、やってもやっても終わらぬ草刈の日々。

犬たちのお世話の合間なので、一日のうちの作業時間もほとんどありません。

それで、山羊たちが少しでも草を食べてくれたらな、とそんな想いで草刈隊員山羊部隊をお迎えしようかとほんわりと妄想しておりました。

ところがそんな妄想があっという間に現実になったのです。

これもご縁だと思うのですが、知り合いから知り合いへとつながってあっという間に山羊を譲って下さる方とつながったのです。

ところが、先日子山羊の出産についてお尋ねしたところ「今のところ出産予定はありません。」というお答えでした。

うちはまだ山羊を迎えるような時期ではないのだな、もう少し勉強しながら時期が来るのを待とうと腰を落ち着けていました。

すると、数日前に「突然ですが子山羊が産まれました。」と全く予期せぬお知らせをいただきました。

オスを去勢手術したので妊娠はないと思っていたところになんと去勢前にできた子種が大きくなり出産したとのことで飼い主さんもサプライズの出産だったそうです。

さらにすごいのが、超忙しく全く時間がとれないはずなのに、一日だけ開けていたその日程に子山羊の対面をすることができました。

私にとっては奇跡の一日なので、その日に子山羊と対面するなど…。

対面した子山羊たちはまだ生後5日で授乳中でした。

視覚も発達しておらずほぼ寝ている時間が多いような状態です。

まだバランスもとれずヨチヨチ歩きでした。

子山羊のご紹介から対面までがあまりにスムーズで、生まれた子山羊たちは自然の恵みの子たち。

「これはうちに来るべき子山羊たちに違いない」とご縁を信じるしかありません。

4月17日生まれの子山羊のうち2匹を7月末にグッドボーイハート七山にお迎えすることが決まったのです。

山羊に慣れていない犬たちのために、子山羊のスペースは犬のいる場所から少し離れた場所で考えています。

使っていない山のスペースはたくさんあるし、なにしろ山羊は山の羊、谷間の地形は最も得意とするところです。

山羊は犬と同じくらいの寿命です。家族として迎えるも同然の山羊です。

草刈隊員といっても、役割のある人の飼う家畜という意味でも犬と重なりますね。

すべての犬がとはいいませんが、子山羊たちにぜひ慣れて欲しいと思います。

子山羊たちにも犬に慣れてもらうために、これから山羊の習性についても勉強していきます。

犬と人の関わりを学ぶと犬のことが分かり、山羊と人の関わりを学ぶと山羊のことがわかり、山羊と犬の関わりを学ぶと、さらに犬のことも山羊のこともわかるようになると思います。

山羊と犬がどのように対話するのかを学ぶことも楽しみにしています。

グッドボーイハートは自然と調和することを目指すドッグスクールです。

グッドボーイハートらしい空間づくりとしてみなさんも楽しんで下さい。

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グループトレッキングクラス&犬語セミナーを開催しました。

今月もグループトレッキングクラスと犬語セミナーを開催しました。

トレッキングクラス開催の日の夜中からしとしとと降る雨の音に「明日トレッキングできかな…」と眠れぬ夜(本当に眠れなかった)を過ごしました。

当日の朝もほんの少しだけ残る雨でしたが、強気の生徒さんたちからの朝の確認連絡はほとんどなかったことで私も気持ちが盛り返しました。

少々の雨でもいつも室内に閉じこもりがちな犬たちを山で過ごさせたいという飼い主さんの気持ちが伝わったのか、開催時間には小雨もあがり無事にトレッキングクラスを開催できたのです。


 


今回は預かり犬たちもトレッキングに連れていくために、写真撮影の協力も生徒さんたちにお願いしました。



小さな犬たちもいるのですが写真が撮れていなくてすみません。

写真を撮ることよりも、今この瞬間に起きてることを心にとどめておくことの方がずっと重要なので、みなさんの心に残ったものこそが大切なものですね。

午後は犬語セミナーを開催しました。

はじめてご参加された生徒さんたちもいて、犬のコミュニケーションを読み解く方法をみなで学びました。

同じ動画を何度見ても見落としていることがあって、セミナー中に気づくこともたくさんあります。

他の方がどのように見ているのかを聞くことで開ける世界もまた楽しいものです。

セミナーの後半には、オポハチミツで作っていただいた美味しいお菓子をいただきました。



私の脳内の妄想コーナーに潜む“オポカフェ”を楽しませてくれました。

どんな自然の素材も作り手で変わり、どのような世界を生きていくのかも自分次第です。

犬と暮しているなら、自分の生活の中で生み出されるものを全部丸ごと大切にしたい。

今は犬を飼っていない私ですが、あの時の気持ちはまだ続いています。

グループトレッキングクラスだからできる飼い主さん同士の交流も、仲間がいるから大丈夫、ひとりじゃないから頑張れる気持ちを次々と生み出しているようです。

オポハウスではプライベートトレッキングクラスも開催しています。

家庭訪問クラスを受講された方ならどなたでもご参加可能です。

4月のトレッキングクラスは第4日曜日の10時集合です。

午後の犬語セミナー開催についてはまだ未定です。

犬語セミナーがなくても何かをしようとは思っていますが、決まり次第お知らせします。

 

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犬たちにも“どろんこパーク”が必要なのではないでしょうか?

NHK制作の「72時間」というドキュメンタリー番組があります。日常の72時間をいろんな場所で撮影した番組で、人々の生活の一部を知ることができ感じることは見た人任せでもあるので、ほとんどテレビを見ることない私でも気になる番組のひとつです。

年末特集として「72時間」の2022年の視聴者ランキングのトップ10が再放送されていました。その1位に選ばれたのが「どろんこパーク“雨を走る子供たち”」でした。

川崎市にあるどろんこパークという市の施設はNPO法人のスタッフが運営する無料の子供たちの遊び場だそうです。

撮影された72時間はほとんど雨続き…。子供たちは雨の中を走り回り、泥のウォータースライダーを滑り、どろんこまみれで遊んでいます。

学校に居場所を見い出すことのできない子供の姿もあって、室内では毎日することは自分が決める、その中で子供たちは今日を生き明日をどう生きるかを彼らなりに考えていました。

見方はいろいろとあるとは思うのですが「子供たちに大丈夫を伝えたい。」という大人の言葉が印象的でした。

どろんこパークでは子友達が遊び方を決める、子供同士の意見のすれ違いも子供だけで解決する、学びの場所でも何をするのかは自分が決める。

やりたいことをするということになりますが、やりたいことがあるというのがやっぱり子供っていいな、ただ素敵なだと感じました。

ただこの子供たちもどろんこパークに出会う前は、やりたいことが見つからない、何をしたらいいのか分からない、何もしたくないといった状態だったのかもしれません。

どろんこパークの遊び場は、ただ土があって草があって木が生えていて、自然の素材でつくったような遊び場的なものがあるだけです。

昆虫を見つけたり、花火をしたり、サッカーをしている子供もいましたが、いつでも自然の中に駆け出すことができるという解放感が室内の時間をも維持しているのではないかと感じたのです。

犬たちはどうなんだろう。

公園での散歩しかできない都会や住宅地の生活の中で、体を思いっきり動かすことができなくてストレスを感じているのではないでしょうか?

室内でボールを追いかけても、それは精神的な解放につながるのでしょうか?

そう考えて思いっきり走ることのできるドッグランに連れて行ったとしても、最初にまとまりのある集団が出来ていなければ、ドッグランはむしろいじめの宝庫となってしまいます。ドッグランなら大丈夫と思わずにちゃんと場所を選んで、ちゃんと観察できる力を飼い主とし身に着けておくことです。

学校に行けなくなった子たちの多くはイジメ行為を受けたということを言っていました。私も都会から田舎に転校したことでイジメを受けた経験があるので他人事とは思えません。

犬が自分たちでやることを決めて、お互いを尊重しながら過ごせるようなどろんこパークのような場所を目指して、オポ広場でどろんこまみれで遊んでほしいと願います。

もちろんオポ広場ではいじめはなしです。最近はちょっとしたグループもできあがりつつあり、新米犬のストレス行動には手を焼くことがありますが、みんなでいっしょに乗り越えようという感じになっています。

どろんこパークに1票を投じることのできる人なら、犬が犬として生きる時間も大切にしてくれそうです。

人のことでいっぱいいっぱい、犬のことまで考える時間などないとは思いますが、飼い主だけは自分の犬のことを考える時間を作って下さい。

彼らはきっと何か私たちに教えてくれているはずだからです。


 

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福岡市の山でトレッキング!犬との山歩きで犬の社会化トレーニング。

急に寒くなった福岡の街。昨日はマラソン大会で右往左往いたしました。

そんな福岡の市内でも犬との山歩きを楽しめるのです。

数名の生徒さんたちと集まってトレッキングクラスを開催しました。


トレッキングが初めてという犬と飼い主さんもいたので、到着してからはまず歩き方の説明から。

いつもの散歩と基本のルールは同じです。

飼い主さんが主導で責任を預かりながら、犬たちはそのお供として社会性を培っていく。

歩道や細い道を歩く前進歩行と違うのは、山では探索行動が入ってくることです。

いわゆる散策ですね。

立ち止まりの回数も増えますし、周囲のにおいを嗅ぎまわりながら環境を把握するのは山を歩く犬の役割です。

くんくんとどんな情報が集まっているの知りたいのですが、特定のシグナルを出していなければまずは安全ということです。

特定の危険を知らせる犬のシグナルとは、立ち止まったり、後ずさったり、吠えたり、唸ったりといった行動です。

山という環境の中で、何か動物が近くにいる、何か危険が迫っていると教えてくれるのが犬の役割です。

生後5ケ月の中型犬や生後7ケ月の小型犬も参加していましたが、いつもの散歩よりもよく歩いていました。


アスファルトの上や都会の喧騒の中で立ち止まる犬も、自然の山道は自信を持って歩いていくのです。

子犬の社会化というのは都会に慣らすことばかりをいうのではありません。

一歩を踏み出す楽しみ、飼い主と共に過ごす楽しく心強い時間、山の中で活性化する原始的な脳、など自然の中には子犬の社会化を育てる素材がたくさんあります。

毎日の散歩での社会化と同時に、定期的な自然の中での活動を織り交ぜていくことが犬の社会化トレーニングには必須だと考えます。

すでに社会化している若い犬たちも今日の山歩きを楽しんでいました。

普段は飼い主さんとの山歩きですが、たくさんで歩くという勉強がここにはあります。

不定期開催ですが、参加を希望される方は直接お知らせしますのでご連絡下さい。

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自然に触れると脳が執着から離れていくという話「武田邦彦先生のYouTube動画から学ぶ」

先日、生徒さんからYouTubeの動画を送っていただきました。

「この内容って、犬のことにも当てはまると思うので見て下さい」とコメントがついていました。

グッドボーイハートの生徒さんたちは本当に熱心に勉強されているので、ときどきこうして情報を送って下さることがありとても刺激になっています。

送付された動画は武田邦彦先生の公式サイト幸せの砂時計という番組のひとつです。

武田先生は科学者、工学者として活躍されてコメンテーターとしても有名、そして現在は政治の方でもご活躍のようです。

たくさんの人が当たり前だと思っていることを科学的に論破されるうえに、その理論的な内容が理にかなっているというか、腑に落ちるという意味で一ファンでもあります。

送られてきた動画の内容の概要は、身内に愚痴をいうものがいるけれど脳に負担がかかっているのではないかという相談でした。

脳の話のところで大脳皮質がうまくいっていないのか、原始脳なのかという話題で相談されていたのが、武田先生周辺の方らしいご質問だと思って聞いて言いました。

武田先生の話では、愚痴ばかりこぼしているお母さんは、まず女性として周囲の環境に気を配る性質があって周囲の環境が気になるという性質を持っているということと、同時に環境があまりにも変わらないことがそのような状態を引き起こしているのだというご説明でした。

愚痴を言わなくなるようにするためには、まずその方が全く違う環境におかれるという経験をする必要があるということ、ショッピングなどもいいがやはり自然に触れるということが一番脳を活性化させるという話だったのです。

愚痴をこぼすという行動の繰り返しが、変化しない周囲の環境への不満に対する態度が常習化してしまったものだという風に科学的とらえるということ。

決して、その方がそのような嫌な性格だと決めつけないということが最初のポイントだと受け取りました。

二つ目は変化を起こさせるために必要なのは、自然に触れる経験をするということ、これが今の生活とは全く違う経験となっておそらく原始脳を刺激して変化を起こさせるだろうろいう、これもまた科学的なアプローチであろうと思います。

生徒さんがこの話に反応してくださって、さすがにグッドボーイハート生、すごいと思いました。

グッドボーイハートでは、犬のストレス行動を犬の性格のままにしないということを大切にしています。

犬が吠えたり咬みついたり、人に執着したりするのは、長い間変化しない部屋の中で人のにおいを嗅ぎ続けた結果、原始脳が退化してしまったからだと考えています。

だから、犬の吠えたりかみついたりといった問題行動を解決するためには、自然の環境に長く滞在して原始脳を活性化させることが大切だと考えていくのです。

そのために、飼い主さんと犬が山歩きをできるように指導するトレッキングクラスをしていたり、犬を山の学校で滞在させるために預かりクラスを実践しています。

オポハウスやオポ広場など山の学校の維持は体力、労力、金力など莫大に必要になりますが、どうしてもこの場所を手放すことはできません。

同時に家庭訪問レッスンで、飼い主さんに犬が家庭の中でどのように過ごすことが安定した生活なのか、犬という動物がどのような動物かを伝えていくことも大切なクラスです。

結果として、福岡や佐賀といった街中では自然に触れる機会がないため、犬の活動はほぼ毎日が休憩時間となるような時間しかないことがわかってきます。

近くに山や自然の広がる公園があるとしたら本当にその犬と飼い主は幸運です。

犬のことをよく学んだ飼い主の多くは、犬を連れて週末に山にいったり自然に触れるための時間を作ることを楽しみにして下さいます。

自然との接触は、犬のための時間のように思えるのですが、実は犬に連れられて私たち人間が動物であることを忘れないようにするために自然に触れる機会をいただいているのだと考えるべきです。

自然から遠ざけられると人は原始脳が閉じていきます。脳の中心にある部分ですから大脳皮質の基盤になる脳です。そこが閉じていくと不安を抱えやすい性質になるのではないでしょうか。

私自身も都会育ちで、小さなことで不安を抱えやすい性質ではないかと自己分析しています。

自分のためにも自然と触れ合う時間が大切なのですが、それを犬たちが支えてくれています。

七山もずいぶんと寒くなりました。外にいるのがつらいと感じられるときもあります。

そんなときは犬といっしょに走るしかありません。

武田先生のYouTube動画、幸せの砂時計で検索して番組をご覧になって下さい。

 


 

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犬に与えるものはオモチャとオヤツ?本当に犬が必要としているものを与えていますか?

山の学校に犬たちを連れてきて数日が立つと、犬の表情や動きに変化が訪れます。

特に山の学校に慣れている犬たちはついたその日から表情に変化があります。

都会の生活で疲れてたのかな、と伸び伸びと活動する犬を見ながら考えます。

山での預かりが初めての犬でも、年齢の若い犬や気持ちの若い犬の変化はとても早く驚きます。

犬のことをあまり知らない人が見ても、ある程度の動物らしい感性を持っていれば、その違いは明らかにわかるはずです。

今やたくさんの家庭室内飼育の犬たちがいます。

屋外飼育よりも室内飼育がいいのかどうかは、家の周囲の環境にもよるので一概には言えませんが、室内飼育によって寒暖のストレスから解放されたことで犬が長生きになっていることも否定しません。

ほとんどの家庭犬は飼い主さんにかわいがられています。

ちゃんとご飯を与えられて、オモチャやオヤツもたくさんもらっています。

毎日散歩に連れていってもらっている犬も多いはず。

どんなにたくさんもらったとしても、犬には足りないものがまだあるのです。

犬が本当に必要としているもの、それは犬の原始的な脳を適度に刺激してくれて、かつ安心して過ごせる自然の中の住処です。

インスタグラムには自然の中の戸建てに伸び伸びと過ごす犬の写真もたくさん出ています。

でも、多くの飼い主はその場所を持っていないし、自然環境のある場所にでかけてゆっくりする時間を持っていません。

忙しく働く毎日の生活の中で、犬のためにお金は使えても時間はなかなかないというのが現実のようです。

忙しい方は、私のように都会と田舎に家を持つということもできません。往復だけで人生が終わってしまうかなと思うこともあります。

他人からどう見られようと自分にとって価値があると判断できることをする主義なので、自己中心的に考えて価値ありと思っています。

何よりも、犬がこうして自然の中でずっと過ごす時間を持つことでこんなに変化するのだということを一番見ることができるのです。

犬のために何かやりたいと思った中でも格別自分を評価できる場所と時間がある、それが山の学校です。

私も自分の犬にオモチャやオヤツをたくさん与えていた時期がありました。

とても忙しく犬のために時間を作ることがなかなかできなくなってきるとますますドツボにはまってしまい、首輪やリードを新調したこともありました。失態ですね。

でも、本当は聞こえてくるオポの声。

欲しいのはオモチャでもオヤツでもないよ、欲しいのは山でいっしょに過ごす時間だよ。

やっと届いたオポの声、引っ越したのは犬が7歳の時でした。

オポが若いころにここに住めていたら…それが人生最大の悔やみです。

都会にグッドボーイハートを作ったあの時間も必要な時間だったのでしょう。

それにたくさんの素晴らしい出会いもいただきました。

飼い主さんが準備できない山で安全かつ楽しく過ごせる場所と時間。

少しだけお役に立てれば幸いです。

オポ広場の犬たち

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犬の目の表情が変わるとき、犬の脳の中にも変化が起きている(はず)。

数日前に博多で緊急のお預かりなど数件が重なり、博多から唐津市の山まで犬たちを移動させることとなりました。

窮屈な都心のマンションから抜け出してきれいな空気の流れる七山のオポハウスに到着した犬たちは、移動中のクレートから出た瞬間に「アレ」という体の動きになります。

今までに自然の中で過ごした経験のある犬ほど、到着が昼であれ夜であれ鼻を高めにキープして山の空気を鼻いっぱいに吸い込みます。

「山だ」と感じているように私には見えています。

そしてどの犬も確実に違うと思うのは「目の表情」です。

目の表情というと抽象的な表現になりますが、瞳の輝きというとより具体的でしょうか。

自然の環境の中に入ってそれを受け取った犬は、目が全く違ったものになってしまいます。

犬と共に山歩きなど自然体験を重ねる飼い主さんの中には、犬が山に来ると楽しそうにしていると感じられるからなのかもしれません。

その中には犬の目の表情が家で見るのとは全く違うと思う方もいるかもしれません。

犬の目が澄んで輝きを増しているときに、犬の脳の中にも何らかの変化が起きているのではないかということを推測します。

実際に犬の脳を開けてみることはできないので、題目にも“はず”という期待を込めた表現になりました。

犬の視覚は人と同じではありませんし、犬の視覚は犬の嗅覚に比べると感覚野としての情報源は少ないのです。

だから犬が何かを見てその目を輝かせているというよりは、犬の嗅覚や触覚などすべての感覚を通して得られた情報から犬の脳が活性化し、それが結果として目を開かせるという状態となっているのだというのが私の個人的な見方です。

山にきた犬の目の表情が変わるのを見るとき、コンクリートやアスファルトに囲まれた都会の空間の中で死に果てている犬の脳が、土や木や草がある山という空間の中で生き返ることを確信できるのです。

そして、ああよかった、この犬の脳と心はまだ生きていると思えるうれしい時間でもあります。

老朽化したオポハウスのリフォームは続きます。

犬たちの時間を取り戻すためにまだまだ頑張ります。


 

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