犬の行動を見ていると、ときどきゾゾってすることがあります。
ゾゾとは、なんか自分を見ているようで恥ずかしいと感じるときとか。
動物の欲望を目の当たりにするような気持ちになるのです。
それは攻撃性などの難しい行動じゃなくて、意外と日常的にみられる行動です。
たとえば、モノを取り合う行動であったり。
ひとつのものを取り合いっこして遊んでいるようなのはまだかわいげがあります。
取り合うような感じは全くないのに、全部自分のだといたげな行動をすることがあります。
ひとつのオモチャを自分の元のおいて少し噛み始める。
目の前の他の犬が持っているモノが気になると近付いていってウロウロする。
他の犬がそのモノから離れたら、それを加えて自分の居場所に持ち帰る。
もしくはそれを加えているときに、他の犬がもとあった自分のオモチャへ向かおうとすると、先に近付いておもちゃをくわえてみる。
結局、全部自分のだといいだいのだね。
モノに対する所有欲の高さは圧倒的にメスの方が強いのです。
自分が女子だからひいき目に見てしまいます。
「女の子だから仕方ないけどね。」と。
オス犬がメス犬にモノを取り上げられて何もいえなくても「男のコなんだからがまんしなさい」といってしまいます。
メス犬の所有欲求の高さは、そもそも子育ての過程から来ています。
子どものために余分に必要、子どもを育てるのだからいっぱいいるの。
子ども自体にも所有の気持ちが高まると子育ては失敗してしまいますから、何事にもバランスが必要です。
犬の所有欲の高さなど人間のそれと比べたらかわいいものです。
人はもっと欲しがりるし、だからこそいろいろと発展してきた動物でもあります。
良くも悪くも人間はそんな動物なのです。
その動物がこんどは犬を欲しがります。
あの犬もこの色もほしい。
同じ色の犬がふたつ欲しい。
大きいのも小さいのも欲しい。
犬は所有物ではありませんから、所有として増やすのは止めましょう。
家族として適切なグループとして、仲良くなっていける範囲でお願いします。