グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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<犬のこと>懐かしい風景を見ることができないと動物はおかしくなるらしい

「ふるさと」という歌があります。

若い人でも小学校では習うでしょうからみなさん口ずさむことができるでしょう。

「うさぎおいしかの山…こぶなつりしかの川…」

うさぎを追ったりふなを釣ったりしたことが懐かしい年齢って今の80代以上でもなかなかいないかもしれません。

私たち人間が懐かしいと感じられる風景は決して自分が小さいときに見た風景だけではありません。

山に広がる森林や棚田を一度も見たこともない人でもなんとなく心が落ち着くのはまだどこかにこの風景が自分のDNAの中に入っているからでしょう。

犬の場合にはなつかしい臭いの記憶をたどります。

山で休憩中の犬くん



犬にとってなつかしい臭いとはどのような臭い、なんの臭いだと思いますか?

やっぱり土のかおり、緑のかおり、山の風のにおい、川の音、木々の臭いにおい、

そして山に住む野生動物や昆虫たちの発する臭いではないでしょうか。

小さな人間の部屋で生まれた犬が、一度も土を歩いたことのない犬が、

なつかしいと感じる臭いのする風景に接する機会を大切にしてあげてください。

それはかれらのDNAの中に入っていて、自分が何者であるかを取り戻すことのできる素材なのです。

福岡の都会で家庭訪問のドッグトレーニングをしているのに、七山という自然あふれる場所の学校を手放さずにいるのはこうした理由があります。

自然が好きという単純な理由で、この土地や家を維持するための莫大なエネルギーを投入うすることなどできません。

犬たちの記憶を呼びさますためにできることを最大限にする。

それが日々の都会の犬の生活をぎりぎりで支えていることになると思います。

今年は七山の尾歩山に山椒の実がはじめてなりました。

山の手入れをはじめて12年間。長い道のりでした。

七山の尾歩山にて初めての山椒の実

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トレッキングクラスの後に対面のクラスを開催しました。他の犬との社会化は一対一からスタートです。

七山のお盆前の風景

 

大型連休に入ると同時に台風が近づいているようです。

今年の夏は本当に短く過ぎていきます。

七山でもとても冷たい風が通り過ぎトレッキングクラスも涼しく今年は快適です。

あの恐怖の昆虫「アブ」も今年は孵化する時期を逸したようでサイズは大きいが数が少ない。

そのためかトンボが低空飛行で行ったり来たりと目の前を飛び交います。

いつも防衛体制の犬くんはトンボ相手にジャンプジャンプ。

飛ぶ虫の中でも最強のトンボが犬につかまるはずもなく、空回りのシーンもありました。

 

犬と犬を対面させるクラスを開催

 

この日のトレッキングクラスは、少人数で犬と犬を対面させて同じ空間を共有する練習のためのクラスです。

相性のよさそうなサイズや年齢と性別の犬同士を繰り返し合わせていくと、回数を重ねるうちに行動に変化がみられることがあります。

この日はボーダーくんとミックスくんの数回目のセッションでした。

ボーダーくんの同居犬のボーダーちゃんも参加

そして見学をかねて社会をしるためにジャックラッセルくんも初参加しました。

 


 

他の犬の対する間違った社会化トレーニングとは

 

他の犬に対する社会化はたくさんの犬の中に交わることというのとは少し違います。

モノや音に順化させる社会化トレーニングと、他人や犬とのコミュニケーションや関係を深める社会化トレーニングは別に考えるようにします。

犬に対するコミュニケーションは、まずは犬と場所を共有して安心を獲得するところからです。

場所の共有には対立の関係性は持ち込めません。

ドッグランなどの囲われた場所に他の犬と同じスペースにいることも場所の共有にはなりますが、お互いに関わらないようにして過ごすことも可能です。

ですからドッグランで他の犬と共に写真を撮ったからといって安定した社会性を持っているとは限りません。

実際、保護施設や多頭飼育崩壊などで多数の犬が囲われたスペースに入れられたとしても犬同士はお互いに攻撃をしたりはしません。

ところがこうした場所に入れられて自分のスペースの確保に自信がなくなった犬は、他の犬に対して攻撃性を示したり他人を怖がったりするようになります。

その攻撃性が出るのは囲いの中ではなく囲いから出た時なのです。

だからドッグランでは犬は大丈夫だけど、散歩中は他の犬が苦手という犬がいるのは犬側に立てば全うなことです。

 

他の犬に対してコミュニケーションを深めることのできる犬

 

他の犬に対して対立をさける程度のことまではひどくトラウマを抱えていない犬であれば達成は可能です。

ですが、他の犬とかかわることを喜びとするような社会化の喜びを体験させたければもう少し頑張らねばなりません。

犬同士の社会化の喜びとは「群れる」とこなのです。

私たち人間となんら変わることはありません。

私たちも少人数であれある程度の人数であれ「群れる」ことを好みます。

だから密を避けるように行動することがストレスになるわけです。

小さな居酒屋でも、野球ゲーム観戦でも、共通の趣味や会話、価値観を持って群れることで楽しむ人と同じように、犬も群れることを楽しむのです。

ただ犬の場合には活動を通した群れなのでそこにはある程度の規律が必要です。

集合体になって敵に向かっていけるのか、そのときの△型の→は誰を基準に作られるのか、といったことです。

人と犬は社会構造が似ていることから共感が生まれるようになった動物だと思います。

その部分が開花していけば犬は犬と群れる喜びを勝ち取るでしょう。

犬との学び、とても深いものがあります。

まだまだ面白く犬たちの成長が楽しみです。

Posted in 日々のこと, クラスのこと, 犬のこと

<犬のこと>犬用マスク販売?動物への無知は動物を苦しめることもある

ニュースで新型コロナウイルスに感染した犬が出た騒いでいます。

そもそも感染者数という言葉の定義そのものも全く医学的には無意味なものです。

犬も同じように症状の出ていない動物の感染を掘り起こしても意味がないのです。

その意味のない流れの中で「犬に対する無知な飼い主」を食い物にする商売が始まっているらしいです。

なんとコロナウイルス感染を防止するために犬用マスクが販売されているというニュースが配信されています。

同時に犬用マスクの危険性を訴える動物病院のツイートも配信されているようです。

犬用マスクの着用など意味のないばかりでなく犬に不快感と病気にさせるようなことは絶対にしないようにしてください。

このような行為は犬にとって無意味かつ不利益なものです。

1 犬用マスクの着用

2 犬用靴の着用

3 犬用ソックスの着用

4 犬にうがい薬を飲ませる

5 犬の脚や脚裏、体を消毒液でふき取る

6 犬を散歩に連れ出さない

7 犬にPCR検査を受けさせる

こうした行為は犬を苦しめるだけで犬を安全に守る策にはなりません。

犬は一定の常在菌に守られて生活をしています。

常在菌が犬の体からなくなれば別の悪い菌が犬の中に入ってきます。

犬の世界にも人のように手に負えない感染症が発症する可能性がでてしまいます。

犬がそのような状態になってもしその新しいウイルスや細菌が人にとって危機的だと判断されれば…。

間違いなく犬は完全管理のガラス戸の中で生涯を送ることを強いられるか、飼い主から強制没収されるでしょう。

私たちの現在の必要以上の殺菌も実は犬の世界を脅かしはじめています。

動物の免疫力はわたしたちよりはるかに高いのです。

ところが犬の免疫力は家庭で飼育されるようになり薬の多様によりすごいスピードで落ちています。

人が無知になることで犬たちにかける負担をこれ以上強いることのないようにするためにできることは。

私たちはもっと深く考えましょう。

テレビニュースやSMSのニュースを鵜呑みにせずに、本当にそうなのか議論を戦わせましょう。

犬にとって何が本当に素晴らしいことなのかひとりひとりが考えましょう。

犬の本当の幸せが飼い主の本当の幸せだと信じています。

Posted in 日々のこと, 犬のこと

<犬のこと>なぜ柴犬や日本の雑種犬は一撃でヘビを抹殺できるのか?

七山はもう秋の気配

 

今日は立秋。

暦の上では秋ですが…と福岡ではなるところですが七山では秋の風景になってきました。

朝からトンボ偵察隊が飛び交い、栗の実がなり山椒も青い実をつけました。

庭の栗の木



秋は冬ごもりの準備のため食べたり食べられたりと生物たちは大忙しです。

 

ヘビと戦う柴犬

 

特に山の神様であるのに人には嫌われるヘビも時々顔を出します。

ヘビを嫌っているのは犬も同じようですが、特に柴犬や日本雑種犬のヘビに対する反応は格別他の犬とは違います。

先日も生徒さんからすごい動画が送られてきました。

散歩中にヘビと格闘する柴犬ちゃんの様子を収めたものです。

今までに何度も見たことのある光景ですがなかなか撮影はできないので動画をいただきました。

許可をいただきましたのでこちらに公開します。

※インスタグラムにもアップしました。

(へびが苦手な方は動画をとばしてください!)



わりと小さなサイズのヘビなのでお相手はマムシかな?と思います。

この動画を冷静に見ることのできる方だったらどんな感想を持つでしょうか。

ヘビに対する犬の集中力の高さ

動きの速いヘビに対する犬の俊敏性の高さ

そしてこの後どうなるかを予測することもできます。

この後どうなるかというと、黒柴ちゃんはヘビの急所に一撃を加えました。

ヘビの急所は首のすぐ後ろ、私たちや犬たちの急所と同じです。

黒柴ちゃんはその部位を一撃してヘビを退治したのです。

 

なぜ柴犬や日本雑種犬はヘビを一撃で倒すのか?

 

このヘビの急所に牙をあてて一撃でヘビを殺す犬の姿を何度もみました。

それはすべて柴犬か日本の雑種犬でした。

洋犬たちの反応は様々でしたがオポ(ラブラドルリトリバー)の場合は対戦をさけるというのが基本の対応でした。

動画を見ているとわかるように、ヘビは威嚇はしているけれど相手が引いている隙に逃走を図ろうとしています。

しかし柴犬の方は逃走するチャンスを見て一撃で倒す気配が満載です。

ヘビの方はそれを感じとってなかなか逃げる機会を得られません。

柴犬はヘビを倒して食べる気はありません。

遊びとしてやっているととらえられないこともありませんが、自分のダメージを考えると遊びの域を超えています。

犬の視点からみると「やるかやられるか」に至っています。

 

柴犬や日本雑種犬の遺伝子に流れる歴史

 

ヘビを一撃で倒す犬はその行動を生まれた後に学習して身に着けたのではないことは明らかです。

誰かがヘビを殺しているのを見て模倣して学習したわけでもありません。

この行動は明らかに生まれ持った時から遺伝子に組み込まれていたかもしくは血に流れている情報です。

ではなぜ古くから日本にいる犬にヘビを殺傷する能力があったのか。

それは日本では犬のお里は里山です。

オタマジャクシが川でカエルになって山に登ってくるのを餌にして食べているヘビが日本の里山にはあちこちにいるのです。

山に暮らす犬にとってはヘビは日常的に会う可能性のある危険な生物です。

成犬は捕食されなくても子犬は捕食の対象になるでしょう。

日本の犬、特に柴犬がヘビをどうしても殺傷しなければならない理由がもうひとつあります。

それは長らく係留されたり狭い檻の中に入れられて飼われていた時代があるからです。

日本犬の独特の尾は繰り返し回ったことで出来上がった尾です。

くるくる回るのは闘争的な行動です。

短い係留や狭い檻の中で、しかも整備されていない環境の中に置かれると、自分が外敵に狙われてしまいます。

無防備に昆虫やヘビといった生物が近づいてくるわけですから、闘争モードの高まった状態では即刻相手を殺傷します。

日本の犬たちはこうして自分の身を守ってきたのでしょう。

そのため多少執着が高くなり、ヘビを見つけるとなんとしてでも殺さなければならないモードに入ることがあります。

これはあまり幸せな歴史とは言えませんが、私たち日本人がそのように犬を飼った時代もあるということで反省点も含め認めざるを得ません。

今は安全な場所に生活している日本犬たちですが、この瞬発力は適切な形になって維持してほしいと思います。

犬はペットではなく犬なのだと感じさせる動画でしたので公開しました。

続きの一撃シーンの動画はグッドボーイハートのチャンネルに公開していますのでご覧になりたい方はどうぞ見てください。

動画はこちら

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<クラス>プライベートトレッキングクラスで学ぶ大切なこととは

梅雨明けを待ち望んだトレッキングクラス開催

 

梅雨明けを楽しみにしていた犬ちゃんと飼い主さんたちが週末にトレッキングクラスに参加されました。

コロナ禍で福岡から佐賀までの移動も遠慮がちだったのですが、様々な工夫をしてもう動き出さないと子供も犬も心の病気になってしまいます。

今週は子供たちも虫かごを手に犬ちゃんといっしょに山歩きの練習をしました。

久しぶりの山に子供も犬も大興奮です。

なんどか山に訪れた犬は、七山を登り始めるころからキュンキュンと興奮して鼻ならしをすることもあります。

この興奮をじっくりと抑えつつ本来の行動へと変えていくところがプライベートクラスの面白さでもあります。

犬の社会化学習の本当の意味とは

 

プライベートトレッキングクラスの目的の一番は社会化を促すことです。

犬の社会化学習というと、人や他の犬、音、車、自転車、街並みなど、あらゆる刺激に慣れさせる練習だと思われます。

しかし山には犬に慣れさせたいような刺激はありません。

山歩きと社会化がつながっているのかと不思議に思われるでしょう。

犬の社会化とは学習の結果として犬が生活環境の中に安心を獲得していくということであることは間違いありません。

本来の犬の社会化とは、生活を通して自然と獲得されるはずのものであったのです。

ところが人と犬の関わりの変化の中で、犬の飼育環境が変化したことで一部地域の犬には人工的な社会化学習が必要となってしまったからです。

この人工的な社会化学習がかなり強引な手法で犬にも飼い主にも負担をかけています。

社会化学習の過程は犬のしつけ方やトレーニングの手法として犬に与えられるものになったときに少し強制的なものとなってしまったのです。

犬と人の利益の中間を探してしまうと、やはり人側に偏った形に収まります。

自分自身も多くのセミナーに参加して犬の社会化学習を学び、これまでも生徒さんにお伝えしてきました。

流行した社会化学習法である程度の社会化は促せたものの、犬に本来の社会化を促すにあたってはずいぶんとオポの力を借りてしまいました。

 

真の犬の社会化学習に挑戦するためのトレッキングクラス

 

私もいきなり今の視点に到達したわけではありません。

犬の社会化というのが犬の中でどのような発達や成長が進んでいるのかということを犬側にたった視点で見る力が自分にも不足していたため、教えられた手順を守っていた時期もありました。

自分の未熟さを反省しながら前進して学んだ結果、少しずつですが見えてきたものがあります。

社会化という学習を通して発達するということを犬の姿を通して学べたのは、この山という自然環境の中での犬の行動を観察するようになってからです。

プライベートトレッキングクラスではステップアップ形式で犬の行動に変化がみられるのがわかります。

それはあまりにもゆっくりで普通の人の観察眼では理解できないことかもしれません。

しかし結果として日常の生活の中に変化を起こすきっかけとなるのです。

でもそれには時間と空間とそして心から犬を愛する心が必要なことがわかりました。

それを持っている方々がグッドボーイハートに学びに来てくださっています。

そして犬たちの成長を見る機会をいただいていることに感謝する日々です。

トレッキングクラスでの成長は日々の生活の基盤に支えられていることは間違いありません。

犬との山歩きは日常のストレスの発散のためにあるのではないのです。

このこともよく誤解されてしまいます。

ゆっくりと進む社会化という学習が脳内に起きていることを、見えないのだけれど行動には見ることができます。

少しは見えるようになったことを飼い主さんにお伝えするのが私の仕事です。

また飼い主さんにも見えるように学んでいただくこともグッドボーイハートの学びです。

今週も犬と生徒さんたちの確実な成長を見せていただき、同時に飼い主さん自身にも犬の成長を感じていただく時間を持つことができました。

ありがとうございました。

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<犬のこと>犬のブラッシングこそ関係性が出るから伝統的手法が伝わりやすい

前回のブログ記事の続編です。

ブログ記事<犬のこと>犬からみるとあり得ないことを人がしてしまうことは混乱を呼ぶ

この記事では犬にゴハンを与えながらブラッシングをしていたという飼い主さんの話にびっくりしたところまでご紹介しました。

しかもグッドボーイハートおすすめのあのドイツ製のレデッカーの犬用ブラシを購入されたことを覚えていたので驚きは倍増しました。

話を続けます。

レデッカーのブラシを嫌がるのですね。

飼い主さん「はい…。でも毛玉がよくできてしまうのでよく使うスリッカーをすごく嫌がるのです。」

スリッカーを肌に当てるように使えばさせないのは当たり前です。

スリッカーは先がピンのようにとがっていてもともとは羊の毛を刈り取ったあとにほぐすための道具です。

犬の毛のように柔らかい毛にはあっているとは思えません。

しかし日本では飼い主の多くがこのスリッカーを使用されていますね。

あくまでプロ使用のものと割り切って、犬に使わないことをおすすめします。

レデッカーのブラシでも毛玉をある程度小さくしていくことはできます。

最後にこびりついた埃の束はほんの小さなものになりますので必要に応じて切り取ってください。

そしてそもそものブラシのかけ方が間違っていれば毛玉のできやすい毛質になってしまいます。

ということで、レッスン中に実際のブラッシングの様子を見せていただくことにしました。

レデッカーのブラシだけを使っているので食べ物を与えていなくても犬が嫌がる様子はありません。

犬がブラッシングを拒否していないことを飼い主さんに確認すると、飼い主さんも確かにそうだと納得しました。

スリッカーが嫌だったのだということをはっきりとさせたかったのです。

しかしブラッシングのかけ方があまりうまくいっていませんでした。

ただ犬にブラシをかけるだけの行為でも、犬がそれを受け入れるか拒否をしているのかは犬の体に力が入っていることで一目瞭然です。

ブラッシングの当て方やかけ方について少しアドバイスさせていただきました。

すると犬の毛はみるみるうちに輝いていきます。

飼い主さんも「艶々になってきた!」ととても驚いています。

気になる耳部分や毛玉についても、ブラッシングを細かくかけていくととれていくのがわかります。

ブラッシングは毛をとるための行為ではなく、血行を促進で不要な毛がぬけやすくなり、飾り毛を絡まりにくく整えていくのが目的です。

ブラッシングをいやがるといっていた犬ちゃんですが、うっとりと伏せてリラックスしていきます。

この行動が良い状態を犬に与えているとわかるのは、被毛の輝きや柔らかさが増してくるからです。

このブラッシングの方法はとても伝統的な方法です。

力任せ、道具任せで毛を切り取ったり刈り取ったりはしません。

犬が好む方法で犬はブラッシングをさせてくれるようになります。

昭和の世代で外で放し飼いが容認されていた時期の犬たちにもブラッシングが必要な犬がまれにいました。

当時すでにスピッツなどが流行ったあとで、白い長毛のミックスはあちこちで見られたものです。

小学校2年生のころに人生で初めていっしょに暮らした犬のシロも、スピッツの入った中型犬の長毛の犬でした。

ところが犬にブラッシングをする必要性を知らない時代でしたから、ミックス犬たちはみるみるとケガ汚れ絡まっていきました。

シロはうちではハサミで散切りにされて夏は自前の短毛種になっていました。

人が作った純血種のほとんどがブラッシングを必要としています。

またミックス犬でも都心で埃などがつきやすい環境では、埃を落とすブラッシングをかけてあげてください。

ブラッシングはコミュニケーションです。

人が手を入れた犬の毛質だから、人がつくりすぎた環境で過ごしているから、

こんな犬たちには伝統的なブラシとブラッシング法でお手入れをしてください。

そうすればシャンプーは余分に必要はありません。

ブラッシングだけで犬の被毛は輝きます。

ぜひお試しください。

関連ブログ→犬用のブラシについてのいろいろ:おすすめの犬用ブラシはドイツのブラシメーカー、レデッカーの高級ブラシ

関連ブログ→<おすすめのアイテム>脅威の犬用ブラシに猫もウナルあのレデッカーのブラシ


 

 

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<犬のこと>犬が予測できない複雑なことを人がしてしまうと混乱を呼ぶ

やっと梅雨明けしましたね。

長い梅雨でしたが夏は犬が苦手な季節です。

どう乗り切るのか、いろいろと策を練らねばいけません。

さて、先日訪問レッスンのおりに、日常生活の行動についていろいろを雑談的に話を聞いていました。

実は飼い主さんとのこの雑談の中でびっくりするような話を聞くことがあるのですが、この日もそんなびっくり話がありました。

はじめはゴハンを与える時の犬の行動について飼い主さんに様子をうかがっていました。

犬のゴハンの食べ方が早いとか、食事に多少執着があるようだ…というようなご相談でした。

ところがこの犬ちゃんはお預かりクラスを利用されたこともありました。

この犬ちゃんがドッグフードを早食いしている光景を覚えていません。

気になる行動は必ずレッスンに返しているので、お預かりクラス後に提案しなかったということは犬の早食い行動を私が見ていないということです。

見逃したのか?いやゆっくり食べている記憶がある。

「●●ちゃんはお預かりのときにはゴハンをわりと普通の速さで食べていましたけど…。」

と私が答えると飼い主さんから別の情報を引き出すころができました。

「ゴハンを与えているときにブラッシングをしているから」という話になってきたのです。

ゴハンのときにブラッシング?

普通はあり得ない組み合わせですがピンときました。

ブラッシングを嫌がる対処法としてゴハンやガムを与えている間にブラッシングするという方法です。

トレーニングの対処法としては定番のやり過ごし方ですが、長く使うような方法でもありません。

またこの犬ちゃんにそのようにした方がいいと提案したこともありませんでした。

ブラッシングを嫌がるからと飼い主さん側で思いついた方法をオリジナルで取り入れてしていたようです。

一日中飼い主さんと犬の生活をインストラクターの私が見張っているわけではありません。

訪問レッスンでさえ飼い主さんが犬にどのように接しどのようにお世話をしているのかの全てを把握することは難しいのです。

でも犬の行動のいくつかをご家庭でみるとある程度は「こうしているのではないかと思うようなことを想像できます。」

さて、ゴハン中にブラッシングをされていた犬ちゃんですが、さらに不思議が重なりました。

犬の状態からしてブラッシングを拒否するような状態ではないと思ったからです。

しかもブラシはグッドボーイハートおすすめの定番犬用ブラシ、あのドイツ製のレデッカーのものだったはず…。

なぞが深まっていきますね。

どう解決していくのか、次回はこの続きでお話します。

写真はお預かりクラスのもので記事とは無関係の犬ちゃんです。



 

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<犬のこと>犬が昆虫と遊び関わりながら発達する重要性

犬が昆虫で遊ぶ姿を見たことがありますか?

 

犬が昆虫で遊ぶ光景を目にしたことがあるでしょうか?

少なくとも犬を昆虫の生息する場所に連れて行かなければ見る事はできません。

福岡県内の公園や山にもそんな場所はたくさんありますが、ダニがいるから近付けさせたくないと遠ざける飼い主の方が圧倒的に多いでしょう。

でもこのことはとても大切なことで、犬にとって重要な機会を奪っているということを今日はお伝えします。

先日もお預かりの犬ちゃんがグッドボーイハート七山の玄関につながるテラス前の庭で何かを見つけて歩き出しました。

動画を撮影しましたのでご覧ください。



チワワちゃんが追っているのは動画の中ではとても確認できないほど小さな昆虫、アリです。

あっちにもこっちにもアリがいるのですが、そのアリを追ったり手でアリの入った場所を掘り出そうとしたりしています。

このあと手で確認するために手かきを繰り返しているうちにアリを殺してしまうこともあります。

鼻を近づけてにおったり調べたり、何であるかを知ろうとしています。

 

犬はなぜ虫と遊ぶのだろう?

 

いまや家の中に生活する犬も本来は土の上に過ごす動物でした。

その遺伝子は今でも生きていて、土の上を素足で歩くことに躊躇はありません。

土の上の環境を共有する最初の生き物は昆虫です。

調べたり確かめたり殺したりすることで環境の中にいる虫に対して社会化をしているわけです。

その作業はそう長く続くことはありませんが、幼少期にはなんども繰り返し行われます。

昨日もしていたことを今日もします。

今日していたことを明日もするでしょう。

そして繰り返すうちに、いつの間にか関心を示さなくなります。

そのときにはもう別のものに関心を示すようになっているからです。

ある意味では馴れていく、ある意味では環境のひとつの生きものとして虫を理解し始めたとも言えます。

本当の社会化の過程をとっています。

動画のチワワちゃんはすでに1歳を過ぎています。

虫遊びをするには少し年齢が上ではありますが、マンション暮らしで今までにできなかった虫を知らべる行動を遅ればせながらやっているところです。

速度が上がっていけば社会化を促進させます。

もしまたチャンスが奪われるようならこの行動はそこで止まったままになります。

環境がなければ社会化はしないのです。

 

犬のしつけに行き過ぎた英才教育は危険

 

犬のしつけやトレーニングを学ぶというとたいていの人が「オスワリを教えること」

「トイレのこと」「散歩のやり方」「おりこうさんにふるまうこと」を教えることだと思っています。

もちろんどれも間違ってはいないのです。

もっと行き過ぎているのは、スポーツや芸などのトリックやドリル的なオスワリフセの繰り返しなどを犬に習わせることです。

これは子供の英才教育型しつけの犬版になります。

子供にもドリルを早くさせる、机の上の勉強を進める、スポーツをさせる、歌を習わせるなど習う形の勉強法が進み過ぎました。

同時に子供たちは庭や土や草で昆虫で遊ぶ機会を奪われたのです。

そして犬たちも今同じ流れをたどっています。

ただこうしたしつけは犬のしつけに絶対に必要というわけではありません。

もし必要な部分があってもそれは犬のしつけの枝の部分であって幹ではないのです。

 

犬のしつけの幹となるのはどんなことなのか?

 

犬のしつけの幹とは、犬が犬として生きる力を身に着けるチャンスを与えることです。

その一つとは犬が習性を通して発する行動を尊重し自制を育てること

これが犬の昆虫遊びとつながっているのです。

少し犬のことが面白くなっていただければ、犬は奥が深いので生涯を通して学んでも学び尽くすことはありません。

永遠に続く楽しい学びです。

犬の虫遊びは犬の成長とともにその形を変えていきます。

どんな発達の形を進むのかまたご紹介します。

※このブログでは様々な犬のことを少しずつお話しています。

話が途中になったり、話題が多すぎて書ききれないこともたくさんあります。

レッスンを受講中の方は「ブログのあの話の続き教えてください」とお気軽に聞いてください。

あなたの犬に必要な話題は今すぐにご提供します。

ブログはそのきっかけのネタ作りに過ぎません。どうぞご理解ください!

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<犬のこと>instagramインスタグラムで知った様々な犬への思い

インスタグラムで知った世界の犬と人の暮らし

 

最近インスタグラムを始めたことで犬についてさらに学んでいます。

ただその世界、喜びばかりでなく戸惑いもあります。

自分が公開する写真が#犬#犬と山#犬の行動#犬と自然#ドッグスクール#いぬすたぐらむ#犬との暮らし…なわけですから、インスタグラムの方もこの犬の写真いかかですか?みたいなものを提示してきます。

世界中の犬の飼い主が撮影した写真を見ることができるため、いろいろな国でいろんな風に犬が生活している風景に接することができました。

 

自然と共に暮らす人と犬の風景が世界中にあった

 

#dognatureをフォローすると、同じタグをつけた写真が届きます。

中には本当にすばらしい森や湖のほとりや山の中で犬が凜として活動している様子を収めた写真を見つけて興奮しています。

この表情すごくいい、犬が風景の一部になっている。

と国を確認すると、ドイツ、ノルウェー、スウェーデン…などがありました。

国のルールなのか犬との信頼関係なのか自然の中でリードをつけている犬はほとんどいません。

しかもどの犬の瞳も輝いていて美しい。

犬として生きていることを誇りに思っているのだということが伝わってくるのです。

特別小さいサイズでもない、特別いびつな形をしているわけでもない。

純犬種ということもない、いわゆるミックスのような犬もいます。

庭で撮影されている写真もビックリするほど広くてきちんと手入れされています。

庭や家を大切にする人は犬も大切にするのではないかというのが私の今のところの考えですが、まさに当たっているような気がします。

除草剤は使っていないし草や木々は人の手で整備されています。

特別な金持ちばかりとも思えません、犬と人の暮らしはどちらかというと田舎の郊外ではずっとこんな風だったのではないかと想像するのです。

 

犬が尊重されていないと感じる写真もたくさん

 

一方でインスタグラムの写真の中にはガッカリとしてしまうものもたくさんあります。

犬にいろんな服を着せてファッションショーのようになっている写真

犬にお箸で食べ物を食べさせて赤ちゃん化させているもの

犬をひっくり返して撫でまわす飼い主だけの喜び

しかもこれらの写真ですが、ほとんどが日本のものでした。

犬が小型化し特殊な形をした犬が流行るのも日本独自の傾向であることはまぎれもない事実です。

日本では急激に犬が愛玩犬というオモチャとして愛されるだけになりつつあるのではないかと危機感も高まります。

小さな犬や飾り毛の犬は野外活動が苦手です。

危険なものも多いし毛にいろいろな草が絡まってしまうからです。

野外で嬉々として活動するインスタグラムの中の犬たちは愛玩動物として愛されているのではなく犬として愛されているのです。

両極端に別れる犬への価値観と犬を大切にしているという同じだと思っている思い。

実は大きく違います。

犬が犬として生きることを尊重することができる飼い主は本当に犬のことを愛しています。

しかし犬が人に喜びを与えることを望む飼い主は犬を愛してるといえるのかどうか疑問を感じます。

インスタグラムを始めたことで学んでいること。

見なかったようにしていたあまりにも衝撃的な犬の映像も見ることになりました。

ああだからなかなかしたくないと思っていたのだけれど、踏み込んだのだから直視しましょう。

そして私が何を大切にしているのかを伝える、それがインスタグラムを始めた理由です。

いつか同じような価値観を持つ人と同じ思いを共有できるようになる時間がもっと増えればと願いつつ継続は力なりで頑張ります!

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<犬のこと>“外ではお利口さん犬”は本当のしつけを目指そう!

あなたの犬はどちらの犬ですか?

 

さて現在のあなたの犬は以下のAとBのどちらでしょうか?

A きちんとしつけをされている犬や落ち着いて人と生活をしている犬

B しつけをされていない礼儀知らずの犬や興奮したりパニックになりやすい犬

Aのような気もするけど、Bのような感じもする。

この二つの犬の違いをどうやって線引きしているでしょうか?

状況によってはAになったりBになったりすると感じるのでしたら次のようにとらえているかもしれません。

状況によって違う犬について飼い主が語るのはこんな感じです。

「外ではお利口さんなんですが、家ではモノをかじったりして…」とか

「外ではお利口さんなんですが、家ではトイレの失敗をするんです…」など。

会話だけを聞いていると犬のことではなく子供のことを話しているようにも聞こえますね。

 

外ではお利口さん…は本当のお利口犬ではない理由

 

家でルールを守れずに暮らしている犬、家では吠える犬は確実にAの「しつけのされていない犬」の方です。

外でお利口さんだと感じるのは、人でいうところの内弁慶という状態で外では自分を表現することができないということです。

その分家の中では自己主張が強くなるので、マーキング、吠え、噛みつき、家具を破壊、壁紙をちぎる、モノを壊す、拾ったものを返さない、来客に吠えるなどなど。

自分のテリトリーを主張すると同時に、自分の落ち着かない気分を室内で発散するような行動を繰り返します。

でも外の屋外環境は他の犬たちと縄張りを競いあう場です。

そこで自己主張をすれば地域の犬に自分の存在を知られることになります。

大人しく他の犬を見ないようにしたり、こっそりと排泄をしたり、マーキングしても逃げ去ったりして他の犬とは交わらないようにして自宅に逃げかえるしかなくなります。

家が近づくと逃げるように家に逃げ込む犬は本当に多くなりました。

 

お家の中でのルールを守ること、それが本当にしつけられた犬

 

家という人との共同生活のテリトリーの中でのルールに従うことのできるようになった犬

それこそが人と落ち着いて過ごせるようになった礼儀正しい室内犬と言えます。

落ち着いている室内犬は、来客で騒いだりはせずに落ち着いて迎えます。

人に飛びついたり顔をなめたりすることはありません。

ハウスに入って待ってねといえば、自分のハウスで待機することができます。

朝起きたからとワンワンと吠えて飼い主を起こすこともない。

飼い主のモノを壊したり家を破壊することもないでしょう。

ただ、しつけのされていない犬は犬が悪いのではなく問題は飼い主側にあるのがほとんどです。

 

室内のルールの導入はフェアに行うのが賢い飼い主

 

室内のルールに従うことがしつけのできている犬だという説明をしました。

しかしこのルール、あまりにも人側の都合によるものだと犬は反発します。

最近はルールの決め方が人の都合になりすぎて一方的だと感じられることが多々あります。

これでは、お互いのためのルールを作ったしつけではなくなります。

犬のしつけの本当の目的とは、

犬がルールを守ることで人と安心安全に生活していく力をつけることです。

これに反して間違った犬のしつけは、飼い主の思い通りにしたいということです。

これは大きく違うのですが、すでにこの違いが分からないという場合には飼い主として多少の勉強が必要でしょう。

どちらも犬のこと大切にして愛しているように見えるのですが、犬との関係性は全く異なるものになります。

それは深みに到達した飼い主にしか分からないことです。

グッドボーイハートは犬が幸せになる本当のしつけを学びます。

それは飼い主さん自身が犬のことを学ぶことです。
 

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