グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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自然の中で長く過ごすと、知覚が鋭敏になること。

年末年始と唐津市のオポハウススクールで過ごす時間が長くなりました。

山の暮らしから都会の暮らしへと移ったときにいつも感じることがあります。

 

山での生活で味覚の変化を感じる

久しぶりに福岡に戻ってほっと一息で癒されるのはずのコーヒーが本当に不味い。

これは、福岡と七山(唐津市内の山)の二拠点生活の中で、山の滞在時間が長くなると毎度起きることです。

実は、ダンナくん(私の主人の愛称)もこうした話をしていないのに同じような経験をしていました。

「福岡に帰って紅茶を飲んだら不味いんよ…。

それで、開封した紅茶がダメだったんだと思って新しいのを開けて飲んだんよ…。

それでもやっぱり不味いんよ…。

で、水や!って気づいたんよ。」

という事ことがありました。

ただ、水が違うだけで美味しいか不味いかが分かれるなら水だけの問題なのですが、これがそれだけでもないのです。

水の違いだけでないのです。自分の舌が違いのわかる舌=味覚になっているのです。

博多で食べておいしいと思えるものが、七山では不味いと感じてしまうのです。

例えば、博多では食べられるインスタント食品が山では美味しいと感じられません。

山にいるときにはどんどん食事がシンプルになっていきます。

普段からごはんとお味噌汁とお豆腐で、と言ってるのもまんざら楽したいだけではないようです。

 

他の知覚よりもわかりやすい味覚の変化

山暮らしで変わっていく知覚についてですが、感覚的に一番はっきりと表れるのは「味覚」です。

接触行動は大脳の辺縁系が関与する原始的行動なので、最初に変化するのが味覚なのかもしれません。

もしくは、私たち人間が味覚以外の知覚が動物に比べて能力がなさすぎるという理由もあるのかもしませんが、いずれにしても味覚の変化は七山滞在時でもはっきりとわかります。

人工的な味付けのものを美味しいと感じられなくなり、味覚のごまかしがきかなくなってきます。それで、どんどんシンプルなものを食べたくなります。

個人的にはもともとその傾向が強いのですが、さらに加速していきます。

実際に変化しているのは味覚だけでなく、他の知覚も鋭敏になっている気がします。

 

嗅覚や視覚、触覚も鋭敏化する

空気がきれいな山の中ではにおいに敏感になります。

都市空間だったらつねにガスや食べ物や人工的な芳香剤のにおいがするため、臭いに鈍感にならなければ生きづらくなります。

ですが、山は土や草のにおいばかりですし空気の流れで常ににおいが流れていきます。

こんな透き通ったにおいの空間では、少しににおいにも敏感にならざるを得ません。

視覚も変化していきます。

常に視覚を遮られる状態で遠くが見えない都市空間と違い、遠くに動いているものもすぐに気づけるようになります。

さらに、ライトにさらされて鈍化してしまった視覚も、太陽の光や影に敏感になります。

肌の触覚にも変化があります。

ポリエステルなどの化学繊維に対して敏感に反応するようになります。拒絶感が強くなるのです。

鈍感な人間でもこれほど知覚に変化があるのですから、犬だったらもっと変化するはずです。

知覚が鋭敏化するというよりは、本来の状態に戻っているような気がします。

 

犬の知覚センサーが正常化するとどうなる

自然環境に暮らし始めると知覚が変化するということが犬に起きると、犬はどう感じるようになるでしょうか。

ジャンクなドライフードを美味しいと思わなくなるか。

洗剤のにおいに違和感を感じるようになるとか。

犬に尋ねてみないとなんとも言えません。

しかし冷静に考えてみるば、知覚の正常化は脳の正常化です。

正常になる、機能性が高まるというのに悪いということはないはずです。

犬の鋭敏な感覚は都市空間では時として邪魔になることがあるかもしれませんが、それが犬という動物だということを知って受け入れるということの方が重要性が高いのです。

要するに、犬がまともになる空間にできるだけ一緒に出かけましょうねということです。

寒い冬の季節ですが、山の空気は夏よりもずっと透明です。

ぜひこの季節も犬と山にお出かけ下さい。


 

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旅客機の客室にペットを持ち込むかどうかの議論について

元旦から震災や人災など辛いニュースが続きます。

能登半島地震と飛行機の追突事故でお亡くなりになられた方にご冥福を申し上げます。

また同地震で被災されていらっしゃる方々に平穏が日々が早く戻ってくるようにお祈り申し上げます。

そして、飛行機の追突事故では乗っていたペット2頭が亡くなったとのことです。

ちょうど夕方のニュースだったことと地震の直後だったこともあり珍しくテレビがついていJAL機の事故のことを映像を通して知りました。

燃えていてなかなか消えない飛行機をみながら「犬や猫などペットが乗っていたのではないか…」と気がかりだったのですが、残念ながら現実のこととなりました。

大破した日本航空旅客機に同乗していたペットの救助ができなかったことに対して様々な意見が出ていることをネットで読んでいます。

現在ではみながそれぞれに自分なりに「こうであってほしい」という気持ちを述べているので、どれも間違いではなく今のところ正解はありません。

ですから、自分としてはこう考えるなぜならというところをお話したいと思います。

 

輸送が動物(犬)に与える影響について

動物=犬の輸送はどのような状態でも犬にストレスを与えます。

犬が今まで生活してきた中にない状況に置かれるのだから当たり前のことです。

移動中に子供がすぐに寝てしまうように、多くの犬は移動の最中に寝てしまいます。

これはストレスを最大限に回避する防衛行動です。

私事ですが私も動物なみに輸送されるのは苦手らしく、飛行機に乗るとすぐに寝てしまいます。ポーンという音と同時に目を開けると「お目覚めですか?」のシールが貼ってあることがほとんどです。

車の窓から顔を出している犬もいるじゃないかという意見もあるでしょう。

ところがあれ自体も風を受けたりにおいを嗅いだりする感覚を継続することで、脳の混乱を防ぐひとつの防御的作業になっているのです。

 

輸送の乗り物が犬に与える影響について

犬を輸送する方法として、車、飛行機、船、汽車、バスといったものがありますが、輸送する乗り物によっては犬への負担も異なります。

負担が生じる度合いについては、乗り物の速度、揺れ、気圧、臭いといったことでしょう。あとは乗っている時間の長さです。

同じ距離を移動するのに旅客機を使用したいメリットは短時間であることです。

福岡⇒東京が1時間半で行けるものを、車なら休憩しながらでも1日近くかかってしまいます。

ところが、飛行機は気圧の変化が激しく、揺れなど想定のできない衝撃もあるため短頭種、つまり鼻ぺちゃのフレンチブルドッグやボストンテリア、ペキニーズなどの犬種は利用を断れれることもあります。

それだけ飛行機は犬にとって負担の大きな乗り物です。

船なら揺れくらいで済みそうですが、船はずっと海のにおいを嗅ぎ続けることになります。

そもそも海には入らない犬という動物が海のにおいを嗅ぎ続けて安心するという仕組みはありません。

新幹線なら自動車やバスよりも早く移動できますが、やはり時速200キロが動物の体や精神に与える影響がゼロとは言いかねます。犬としては防衛本能的に「寝る」選択肢で乗り越えるしかありません。

バスや自動車は移動に時間がかかりますが、その分日常の延長に近い環境を整えやすいことと休憩時間をいれることも可能です。

 

犬を輸送するならこの方法がベスト

といろいろと理由のある中で輸送のベストな選択肢について、今のところの考えは以下のとおりです。

1、国内輸送であれば車で同伴させる。

国内であればかなり離れている距離でも車での移動が可能です。

前述したとおり、車であれば気圧や揺れなどの身体的負担を飼い主側がコントロールすることも可能です。

移動時間を調整して途中休憩を多くいれることもできます。

排泄させたり、散歩させたりして体の状態を整えることもできます。

また車の中は犬にとってはひとつの室内空間です。

室内飼育の犬であればリビングがそのまま移動しているような空間なのです。

飼い主が車でもお茶をしたり食べ物を食べたり、話しかけたりできるのですから、リビングそのものです。

車で一日移動するとなると犬に相当の負担がかかるという気持ちにもなりますが、時間が十分に取れるのなら絶対に車での移動がおすすめです。

2 車で移動できない場所への移動ならどうする?

車で移動できない場所への移動ということは国外への輸送ということになります。

犬を国外に輸送するケースは引っ越しか、子犬を引き受けるときです。

成犬の輸送と子犬の輸送、どちらがストレスになるかというと、実は成犬の方がストレスになります。

脳の小さな動物の輸送の場合には、脳がシャットアウトしてしまうため、覚えていない状態になるのです。

よほどの人でない限り赤ちゃんのときに輸送された経験がトラウマになることはありません。

海外移住などのために成犬を飛行機で輸送されることを相談されたことがありますが、これはもう「止むをえない」輸送ということで腹を決めるしかありません。

実際に相談された生徒さんも、空輸が犬に与える影響について考えた上で一時は親戚に譲ろうかという案も出ていました。

ですが、最後の最後になって「やはり犬を手放すことはできない。」という考えになり日本からアメリカに引っ越しの際に犬を空輸されました。犬は無事に移動されて元気に海の向こうの国で過ごしていました。

海外への引っ越しのケースは本当に稀だとは思いますが、移住で帰国の予定がないのであれば連れていくというのもありだと思います。

ただ旅行のために寂しいからと犬を飛行機に乗せてあちこちに連れていくのは、動物の負担の強すぎることです。

海外旅行に行きたいなら犬は誰かに預けておくことです。

 

犬の預かりを始めた理由

実は私も犬を飼っているときに犬を預ける場所がなく困っていました。

出かける用事は勉強会だけだったのですが、東京や海外のセミナーに出席するためには数日間犬を預ける必要があります。

スタッフに自宅に泊まりに来てもらったり、知人のドッグトレーナーに個人的に預けてこともあります。

ですが一般的なペットホテルに預けることはできませんでした。

その際に犬が安全な管理された室内でちゃんとエサを与えられて安全に管理されていたとしても、やはり心ある形で接してくれる人がいる場所がいいと思ったのです。

こうしたことが理由で、愛犬オポが亡くなったあとに預かりをすることになったのです。

預かりをしている最中は自分の犬と同じように普段から閉じこもりがちな犬たちに屋外で遊ぶ時間をたくさんつくり、他の犬たちと交流されたり、自然の空気を一杯吸って過ごしてほしいと屋外活動を大切にしています。

ですが、普段から閉じこもりがちでかつ室内で自由奔放に過ごしている犬たちは、自然空間の広い土の上では、多少活動が激しくなりケガをしたりお腹の具合の悪くなることもあります。

預かり回数や日数が多く環境に馴れている犬の方は安心できるのですが、活動欲求がたまった状態になるといろんな意味で爆発しやすくトラブルも起こりやすくなります。

それが怖いからといってクレートに入れたままとかつないだままにすることもできません。

これは子どもでも同じだとは思いますが、全くケガをさせたくないならスポーツや屋外での活動をさせずに室内でゲームをさせている方が安心です。

体は使ってこそ使い方を覚えるのですが、使わなければ使えない体になってしまいます。

私も人生で3回の骨折を経験、そのうちの2回は子どもの時に遊んでいたときでした。多動な子供だったようでおかげ様で今は転んでもあまりケガをしなくなりました。

犬がケガをするのも困るという気持ちで冷や冷やしながら預かりを続けていますが、犬が走るのを全く止めたりする気持ちはありません。

自分の犬だったらと思って遊ばせています。正直に言うと人の犬だと割り切るのだったら安全な場所に閉じ込めておきたいですが、犬の気持ちになるとそうもできません。

ということで、旅客機の機内に犬を持ち込むか持ち込まないかという議論はあまりにも小さすぎるのではないかというのが結論です。

犬たちのためにできること、これからもそれぞれの思いで考えていただき、実践するのは自分自身ですからあまりにも人の意見を批判しすぎることのないようにしたいですが、どうやらSNSというのはそういう場所のようですね。


 

 

 

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オポディトレッキング開催しました。

12月17日にオポディトレッキングクラスを開催しました。

オポディとはオポ(私の愛犬)の命日である12月と年末トレッキングを合わせて、皆で一年を締めくくるトレッキングです。
今年もちらつく雪にどきどきしながらのトレッキングとなりました。

 


写真は生徒さんたちが撮影されたものが綺麗でしたのでインスタグラムから引用します。

 

 


 
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トレッキングコース途中で山羊のアール&ゼットが待っていました。
朝から山羊たちをフリー活動させていたのですが、勝手にスタンバイしれてくれていたのです。
アール&ゼットもグッドボーイハートの一員になってくれたようで飼い主としては満足でした。

しかし、アールとゼットの関門を通行するというイベントとなり、リードワークはかなり大変だった犬もいたようで良い思い出になってくれたらいいです。


今年もたくさんの犬と人で何度も尾歩山を歩きました。

いろんな山があるけれど同じ山をなんども歩くことで見えてくる風景もあります。

単調な山歩きですが、山歩きを通してゆっくりとつながってくる関係性を大切にしています。

またアールゼットも参加させてください。

 

Posted in クラスのこと, 犬のこと

“犬は人間ではない”が当たり前で“犬が人間だと思っている”が危ういのだと気付くために。

週末はグループトレッキングとセミナーを開催しました。

セミナーは各月で開催している「犬語セミナー」です。

犬のコミュニケーションについて学ぶセミナーですが、講師が一方的に説明する形式ではなく、参加者全員で考え、犬という動物について思いっきり議論しようという趣旨のセミナーです。

講師がこれまでに知っていることを話す時間ではなくセミナー用に準備した動画を参加者と一緒に分析して考えていくスタイルですので、講師の私にとっても気合のいるセミナーです。

思い込みや知っているつもりでいっぱいになっている頭の中に、空白のスペースを開けるという作業は学べば学ぶほど難しくなっていくからです。

新しいことを学ぶ度に「ああよかったこれで全部分かった」と思うと同時に「いや、まだ知らないことがたくさんあるはず」という現実がやってきます。

セミナーに参加して下さっている生徒さんたちはみなさん長く犬と暮しながら犬について学び続けている方々です。

その中のおひとりがセミナーの終わりにこのような発言をされました。

“犬は人間じゃない、というとまるで犬を虐待しているように思われることがあり残念です。”

この発言に参加者のみなさんが深く頷いていたのです。

“犬は人間じゃない。犬は犬なんです。”という当たり前すぎるこの価値観が通用しない別の価値観が増えているらしいのです。

つまり“犬は人間と同じ”という価値観がかなり世間では一般的となりつつあるということなのでしょう。

言葉は言葉ですから、あくまで行動に移してこそはじめてその価値観の意味がわかるというものです。

犬は人間と同じという言葉の意味が、犬を人と同じようにお互いをしりその存在を尊重するというのであれば共感します。

しかし、犬は人間と同じという言葉の意味が、犬に布団をかぶせて寝かせたり、服を着せたり、靴を履かせたり、外に出すのはかわいそうという理由で土の上を歩くこともできないというのは少し違うのではないかと思うのです。

「うちの犬は自分のことを人間だと思っている。」と得意げに言われることがありますが、これは本当に大問題であって微笑ましいどころか笑い話にもなりません。

犬を犬として理解したいという気持ちは、犬を犬として尊重し愛する飼い主への道なのです。

今年もたくさん学ばせていただき、参加者の皆様には感謝いたします。

私自身も知っていることが言葉になるのに数年はかかっていますので、もっと早く言葉になるように毎日を学びの時間といたします。

Posted in 犬語セミナー, 犬のこと

都会暮らしの犬の日常に「自然と暮らす」を取り入れるために山を借りるという選択。

グッドボーイハートは「自然との調和を目指す」をテーマにしています。

なんだか壮大なテーマですが、簡単に言えば「犬と人が自然の中で過ごす時間を増やしましょう。」ということです。

犬と自然の中で過ごす理由はたくさんありますが、一番の理由は「自然の中の犬は特別」だからです。

私も一飼い主として犬のオポと都心で暮らし始めたとき、まだ子犬だったオポを連れて山や海に出かける時間を大切にし、時間のある限り出かけていました。

犬には自然が大切なのだと頭で考えたのではなく、犬が山で過ごしているその表情や行動の輝きを見て、単純に犬は自然で過ごすのが心地よいのだと感じたからです。

その思いは家庭訪問クラスの中でもあふれて出ており、これまでにもたくさんのグッドボーイハート生の飼い主さんたちが犬と共に、山へ出かけて下さいました。

休日に山歩きを趣味にしている方

犬とのキャンプを始めた方

そして、中にはこんな新しい取り組みに参加された生徒さんがいらっしゃったのです。

オポ広場で対面するヤギのゼットとシュナウザーのきいろちゃん



その生徒さんは休日に犬といっしょにキャンプに行かれていたのを知っていました。

キャンプ情報としていろいろと教えていただいたこともありました。

「今度はどちらのキャンプ場にお出かけですか?」とレッスンのときにお尋ねしたところ

「実はわたしたち今…山を借りてるんです。」と。

山を借りている…?

ああ、お知り合いの方が山を持っているのだなと勝手に想像を始めたのですが、全く違う内容でした。

その生徒さんが借りている山というのは「フォレンタ」という事業による年間契約の山の賃貸だったのです。

貸農園の山バージョンのようなものです。

山の一角のスペースをレンタルしていて、ルールにのっとれば開拓や焚火やキャンプなどもできるということでした。

人が入らなくなって荒れ果てた里山をこのような事業を通して活用するとは、なんとも楽しいことです。

自分たちの都合でいつでもその「貸山」に出かけてゆっくりと過ごすことができる時間。

キャンプ場では落ちている木を動かしたり環境を変えていくことができませんから、キャンプ場とはまた違った活動ができます。

山の整備をする時間、同行している小型犬ちゃんは飼い主さんについて回り活動を楽しんでいるということでした。

山仕事をする飼い主さんを見守る犬の姿を想像するだけで楽しくなってしまいました。

里山には人が入らなくなり荒れ果てています。

人と山を繋ごうという新しい事業があることを知って未来への希望が広がりました。

近頃は若い世代の方々はマイカーも持たない時代ですが、そのかわりレンタカーがあります。

同じように実家が里山でなくても、山のレンタルがあるなら使う方はもっといるはずです。

使っていない山を貸したいという方もいらっしゃるでしょう。

日本の素晴らしい国土が生きを吹き返し犬と飼い主の安心して過ごせる場所が増えますように。

森林レンタル=フォレンタのホームページはこちらです。

森林レンタルサービス forenta

 

 

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動物を人に慣れさせる方法について「餌づけ」から「人づけ」へ

野生動物と「餌づけ」・「人づけ」

動物を人に慣れさせる方法として「餌づけ」という方法があります。

野生動物に対する「餌づけ」法は、古い時代から使用されていたようですが、次第にその方法は「人づけ」という方法に変わっていきます。

 

人づけ法でチンパンジーと交流した女性

人づけにより野生動物との関係性を深める方法をいち早く実践していたのは、私の尊敬する師、ジェーングドール博士であると私は信じています。

ジェーングドール博士は1960年からチンパンジーの研究のためにアフリカの奥地に暮らし、毎日チンパンジーの活動するテリトリーを訪れて観察を続けることでチンパンジーを理解しながら動物の警戒心をとき、チンパンジーとのコミュニケーションを実践した女史です。

京都大学名誉教授でゴリラ研究で著名な山極壽一博士によると、アフリカ大陸の内戦などの影響で一時研究が閉ざされていたのちに、山極博士がゴリラ研究を再開し始めたときにはすでに、「餌づけ」法から「人づけ」法に変わっていたと言われています。(※参考文献「僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう(文春新書発行)」

山極先生は、ジェーングドール博士をアフリカに派遣したリーキー氏がゴリラ研究を依頼したダイアン・フォッシーという女史に学んだということですから、人付け法はジェーングドール博士やダイアンフォッシー博士などの影響を強く受けている流れだと考えています。

 

餌づけが動物に与える影響について

餌づけは人に慣れていない動物を人に近づける簡単な方法ではありますが、それにより動物本来の生態に影響を与えてしまいます。

また、餌づけによって動物が人に対する執着をするようになり、動物と人の関係性に強い影響を与えます。

執着によって引き起こされる影響とは、動物が人が好きになるといったファンタジーな話ではありません。

餌づけされた動物は人を感知すると食べ物を連想するようになり、ドーパミンを放出するようになります。

人が動物の興奮性や快楽性を操作する刺激となってしまうため人に依存する関係になります。

野生動物の習性を知るために動物を観察することが目的の類人猿の研究にとって、餌付け法は効果がないばかりでなくデメリットが多い。

時間がかかっても確実にその動物の習性や知性を引き出すことのできる人付け法が効果が高いということを、ジェーングドール博士やダイアンフォッシー博士らの研究者が実践したのではないでしょうか。

それに、研究結果として得られた内容よりも素晴らしいことは、博士たちがチンパンジーやゴリラとうちとけていったひとつひとつの出来事を生んだ過程にあったはずです。

逆を言えば、チンパンジーやゴリラといった野生動物にとって人という動物がどのように認識されていくかを考えるとどちらが歴史的に重要であるかの答えは簡単です。

 

犬と餌づけの話

犬は野生動物ではなく人に飼われる動物です。

少なくとも日本では、人に飼われていない犬の存在は許されていません。それは狂犬病予防法という法律によって、すべての犬は人の管理下にあることを法律で定められているからです。

ところが犬の中には、ノヤギならぬ野犬(やけん)という犬がいて、人の手を離れて暮らす犬が、里や山や都市空間の中にもいます。

野犬には現在でも多くの餌やり活動をする人間がいて、餌付けによって生活をしています。

餌づけは野犬を生かすためだけでなく、野犬を捕獲する方法のひとつとしても用いられています。

ですが餌付けはコミュニケーションの方法ではありません。

人に近づいてきたところを捕獲するためのひとつの方法です。

餌づけによって犬が人に馴れることはありません。

距離が縮まるということと信頼関係を作ることは全く別のことです。

犬との信頼関係をつくるために食べ物は必要ありません。

必要なのは観察、時間、環境、継続、熱意。

そして仲間も大切な存在です。

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<犬のしつけ方>犬の居場所を指定する【ハウス】【ベッド】を誘導するためのヒント

このブログではトレーニングの手法ややり方についての説明はできるだけ避けるようにしています。家庭訪問レッスンを行っている理由は、言葉では伝えられない部分を身振り手振りでお伝えすることが目的だからです。

ですが短いレッスンの間に確認できなかった補足の資料としても当ブログを活用していただくというのも目的のひとつでもあります。

犬のしつけ方やトレーニングは、犬の行動学や習性にのっとっていなければ成功することがありません。

ドッグトレーニングをうまく進めていくためには、犬の習性を良く学ぶ必要があり、言い換えれば犬という動物について知れば知るほど“犬のしつけ”の仕組みは理解できるということです。

犬の居場所を指定するトレーニング

二つの居場所「ハウス」「ベッド」

グッドボーイハートでは、犬の居場所を指定するトレーニングを大変重要視しています。

トレーニングの柱といっても過言ではないというほど、次々に居場所の指定トレーニングが連なっています。

その「居場所を指定するトレーニング」の中で、初期に始まる合図は「ハウス」そして「ベッド」です。


上記の写真はクレートの中で休憩する犬ちゃんです。

ハウスとは、犬の室内用の巣穴になる居場所です。

屋外飼育の犬の仕様する犬小屋に相当する場所です。

ハウスの利用は、寝場所、留守番場所、避難場所…といろいろとありますが、室内飼育の場合にはどんな犬にもハウストレーニングが必要です。

ベッドの方は犬のソファにあたる場所です。


室内にはみなさんにもいろいろな休憩場所があると思います。

ソファ、椅子、座椅子などと同じように、犬にも自分の椅子やソファの代わりになる居場所が必要です。

「ベッド」や「プレイス」というような合図で指定される場所は犬にとってのソファだと思って下さい。

もちろん「犬専用のベッド」は人が利用することはできません。

ここは犬の専用席なので、犬が犬のベッドにいるときは人は自分の椅子やソファを使って下さい。

居場所を指定するために号令(合図)使う

号令や合図と呼ばれるものは、オスワリ、フセ、マテなどと同じことです。

号令やコマンドという言い方だと常に強い口調で言わなければいけないのかという誤解を生みかねないので、わたしは「合図」という言い方にしています。

犬のコミュニケーションはシグナルで成り立っており、においや音や形などで区別されています。

においのシグナルを発することのできない人間にとって、犬とのツールは音か形です。

そのため合図もほとんどが音とハンドシグナルの二つを併用します。

例えば、クレートを指定する合図は人によっては、ハウス、クレート、おうちなど様々ですが、いつも同じ合図であれば何でも構いません。

音の合図はできるだけ短く犬が聞き取りやすいものであれば構いません。

居場所を指定するハンドシグナルは、その居場所の方を指差しする行動になります。

ハウスならクレートを指さしする。

ベッドなら犬用ベッドを指さしする。

指さし行動については過去のブログ記事でもご紹介しましたが、人の指さしを理解できるようになるのは動物としては高度なコミュニケーション力なのですが、犬はある程度それを理解することができるようになるというのがすごい能力なのです。

<犬のしつけ方>人の指差しを理解する犬に観る理解力

もちろん、子犬のころから指さしを理解しているわけではありません。

人との生活の中で人が指すものを理解できるようになるのですから、犬にわかりやすいように手順を踏んで伝えていく必要があります。

そのためには、手指しを始めるまえに「指定する居場所に触る」という行動から伝えていきます。

居場所を指定するトレーニングは「誘導」と「誘発」で構成される。

「誘導」とか「誘発」というのは行動を起こさせるトレーニングの道具のようなものです。

ハウストレーニングを例にあげましょう。

ハウストレーニングでいう「誘導」とは、犬をハウス(クレート)に連れていくということです。といっても抱き上げて連れていくのではありません。

犬が地面を歩きハウスに入っていく行動を「誘導」するわけです。

犬の脇を抱えるようにゆっくりとハウスまで歩かせること。

犬の首輪にリードをつけてハウスまで歩かせること。

犬の首輪をもってハウスまで歩かせること。

この3つはハウスへの誘導です。

この誘導トレーニングだけでも、ある程度の犬たちはハウスというとハウスに入るようになります。

特に状況別で覚えていきますのでいつもごはんをハウスで与えてれば「ごはんのときにはハウス!で入ります。」となります。

となれば、ハウスの合図は覚えているはずなのに、自分の都合の良いときだけ行動するがその他のハウスの合図は無視されてしまうという場合もあります。

(一定数の犬は誘導だけでハウスの合図を理解し入るようになります。)

ハウスの合図をもっと強化するためには、ハウスの行動を誘発する=事を起こさせるためのきっかけづくりが必要です。

ハウスの行動を誘発するきっかけづくりは、ハウスをとんとんとたたく行動がおすすめです。

本来なら犬のテリトリーに触るという行為が犬の注目を引きやすいのですが、犬がより気づきやすくするようにするために、ハウスをトントンと音を出してたたきます。

指定した場所をたたく誘発行動は、ベッドの場合にも同じです。

小さな子供を自分のところに呼び込むために、座ってパンパンと手をたたきながら「おいで~」と叫んだことはないでしょうか。

これもひとつの誘発行動で音と動く手の刺激によって子供が何だろうと不思議がって近づいてくる行動を引き出す道具になっています。

犬にもこのような姿でオイデをしている飼い主さんを見ることがあります。

オイデの場合の居場所の指定は飼い主の足元なので、オイデの場合には自分の足をたたく行動がおすすめです。(オイデの練習はハウスはベッドができてからです。)

クレートに近づきハウスといってハウスをポンポンとたたき、すぐにハウスに入るようになればハウスの合図はほとんど完成したようなものです。

ここから上級になり、少しずつハウスから離れてハウスを指す合図に変化させていき、手指しの合図と声の合図の「ハウス」→「犬がハウスに入る」が完成します。

ここまで読まれて、いやいやそんなに簡単にハウスに入るようにならないよという方。

もしくは、子犬のころには応じていた合図に、成犬になったら従わなくなったという場合もあります。

ここには飼い主と犬の対立関係が生じています。

対立関係はできるだけ早く収束させる必要がありますが、子犬は飼い主と主従関係を結ぶようになるのに青年期になるまでい時間のかかるものです。

個体差はありますが、生後6ケ月~1歳半までが犬の青年期。

子犬からおとなの犬となり、飼い主と良い関係を築き上げていく一番楽しくかつ大変な時期です。

犬の成長は簡単には終わりません。

だからこそ長い長い伸びしろがあって、どんどん成長する犬が楽しくて仕方ないはずです。

自分たちだってそんなにすくすくと成長したとは思いません。

犬は人を理解するまでにかなり時間を必要としています。

気長く根気強く、愛情より愛をもって犬育てを楽しんで下さい。

 

Posted in クラスのこと, 犬のこと

秋のはじまりもやっぱり犬との山歩きをしよう。山という環境が犬と人に与えてくれるゆっくりとした時間に感謝。

彼岸花にクロアゲハが立ち止まる季節となって、ようやく山の学校にも冷たい風が吹き心地よさを体感できるようになりました。

これから一番楽しい山歩きの季節がはじまります。

この季節にトレッキングデビューできる犬たちはラッキーです。

犬との山歩きクラスについて「何の目的があってやっているのですか?」と尋ねられることがあります。

目的と聞かれると少し返答に困るのですが、犬との過ごす時間の使い方として絶対に外してほしくないことが山歩きなのだと言ったらよいでしょうか。

犬が人と山を歩く行動は非常に原始的なもので、同時に非常に多い経験として脳内に刻み込まれているはずなのです。

犬と人が出会ったのも山だったはずだし、犬と人が協力して活動するようになったのもそもそもは山であるはずだからです。

その山歩きという空間の中では、犬も人も最大限に使わなければいけないのは体全体です。

表面的な刺激に対してただ反応する脳の動きを止めて、一歩一歩踏み出す脚に注意を払うこと、鼻先を通り過ぎる風のにおいを嗅ぐことなど、山の中でもっとも優先させるべきことに集中して歩きます。

犬と暮していると犬が暇していて可哀そうだと思い、室内空間でたくさんのオモチャやオヤツを与えたりゲームをしたり、撫でたり触ったり、抱っこしたりして過ごすことが増えてしまうかもしれません。

しかし、それは犬本来の活動とはいえないのです。

室内でしか過ごす経験がない犬たちが繁殖を重ねていき、犬という動物が次第に自然の中から遠ざかっていくのが時代の流れかもしれませんが、犬が山の中で活動する姿をわたしは自分が死ぬまでは見ていたいなと思うのです。

ほんの数千坪しかない山の学校の敷地でも、仔山羊のアールゼットのお世話や犬たちの活動に付き添うとかなりの上下運動を必要とします。

博多の家だったらどんなに歩き続けても平らしかないはずなのに、山の空間には平らという場所がそもそもありません。

小さいころから都会育ちの私の体には大変なことも多いですが、俊敏な犬や山羊に負けないぞという気持ちで山歩きを楽しんでいます。

Posted in クラスのこと, 犬のこと, 自然のこと

想像を巡らせても犬のことを全て知ることはできないが、それでもやっぱり知りたい犬という動物のこと。

犬を理解するためにたくさんの時間を費やして勉強をしたとしても、犬の考えていること、犬が行っていること、犬に起きていることを全て知ることはできません。

先日ある本を読みました。

ローレンツ先生の翻訳者でもいらっしゃる理学博士の日高敏隆先生の著作。

「動物と人間の世界認識~イリュージョンなしに世界は見えない~(筑摩書房)」です。

日高先生の一般の方向けの本であるろうとは思うのですが、その内容は非常に深くここで私が説明しきれるような内容ではありません。

その上で、受け取ったことを簡易に述べるなら、ヒトも含めてそれぞれの動物たちの見ている世界は違うということを科学的にとあり上げたものです。

例えば、ドイツの学者「ユスクキュル」の環世界の紹介もあり、動物が見ている世界はわたしたちが見ている世界とは違うということの科学的な説明が書かれています。

私たちヒトと犬の場合でも、入ってくる情報の感知する部分が人は視覚重視、犬は嗅覚重視という風に違っています。

私たちの視覚で見ているのと同じなことを犬が見ているわけではありません。

同時に、犬が山の中で嗅いでいるたくさんのにおいを、ヒトの方はほとんど嗅ぐこごができません。

今流行しているアニメの鬼滅の刃の炭治郎くらいの動物的嗅覚があれば、犬が嗅いでいるものと同じ量を感知できるかもしれません。

このように感受する器官が異なるということとは別の世界を分ける理由があります。

それは、興味と関心の向け方が違うということです。

ヒトにとってどうでもいい環境が犬にとっては興味や関心となりますが、逆に犬が気にする地面の臭いにおいの物体は、ヒトにとってはどうでもいいものでしかありません。

入ってくる情報が違い、興味のある世界も違う、こうなるとイヌとヒトというのはかなり違いのある動物だということになってしまいます。

それだけ違いのある犬という動物についてすべてを理解することはできないのですが、想像を働かせることで見えてくるものがあるというのが日高先生のこの本の中でいうところの「イリュージョン」ではないかなと思います。

この犬はこのときにこのような動きをしたのはこういう情報を受け取ったからではないか…という風に想像を巡らせていくしかなく、そこには答えはありません。

しかし、想像は時として動物に対する擬人化に発展してしまいます。

特に人の生活の中でいっしょに活動し、犬が自分にとっての子供に値するくらいの近い関係になってくると、犬にとって自分はお母さんやお父さんであり、親として十分に理解したいという気持ちが犬の擬人化を強めてしまいます。

人の感情の満足のため犬を飼っていることは否定できませんので、ある程度の擬人化は仕方のないことだと思います。

しかし、最終的には犬は動物であり人とは違う世界をもっていること、私たちが知ろうとしてもわからないことはたくさんあるのだということを謙虚に受けとめることも犬と暮らす上で必要な姿勢です。

分からないことが多すぎて難しく落ち込むこともあるかもしれませんが、何でもわかった気でいて思い込みすぎるよりは良いと思います。

どんなに学んでもどんなに付き合ってもまだまだ分からないことばかり。

こんなに夢中になれる犬という動物と出会えたことをありがたいと思います。

今は犬飼いではな山羊飼いとなりました。

犬と山羊の関係もまたいろいろと学びが深いです。

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犬たちと仔山羊の楽しい交流が始まりました。

8月4日に生後3ケ月半になる仔山羊のR&Z(アールとゼット)を迎えて、2週間がたちました。

夏休みの合宿中に迎えたこともあり、仔山羊たちを犬に社会化させようといろんな対面を試みています。

それが、楽しくて面白くて、また学びの深いことがたくさんありすぎて、ブログ記事としてまとめる時間が足らないため今回は雑談として軽く紹介します。

仔山羊を迎えるときに仔山羊を繁殖させられた山羊飼いの先輩からは「山羊は犬が苦手だ」と聞いていました。

山羊は散歩している犬を見かけると、避けたり逃げたりするということだったのです。

ドッグスクールにいる山羊なのに犬を子が怖がるようになっては山羊のストレスが心配です。

そのため、仔山羊を早くお迎えして犬に対して社会化させようという計画を立てていたのですが、7月の被災により1週間延長となりました。

しかし「社会化」は後戻りできないのを一番知っているのは私です。結局、待ちきれずに山羊小屋も仮完成のまま、仔山羊たちを迎えることになったのです。

仔山羊たちに最初に対面させたのは、当初の予定通りに小鉄くん(2歳半の雄の柴犬)でした。

預かり経験が豊富で環境にも慣れており、社会性が高く怯えや恐れがあまりない犬であるからです。

仔山羊と小鉄(オポハウスにて)



予想通りではありましたが、小鉄くんは仔山羊を脅かすことなくゆっくりと距離を縮めていきました。

仔山羊と小鉄くん(山羊小屋の近くで)



上の写真は小鉄くんと仔山羊のアールとゼットがフリーの状態ですが、お互いの距離を保っています。

他の犬たちとも対面を練習していきました。

仔山羊とクルルちゃん



仔山羊とアンちゃん



仔山羊と菜々ちゃん



仔山羊のゼットとはるちゃん



仔山羊のゼットときいろちゃん(間にいるのはダンナくん)



こんな感じで対面を重ねています。

白いアールはいつも逃げ気味なのに対して、色の濃い方のゼットは逃げが少なく、一定の距離で相手が戦うシグナルを見せなければ、自分のスペースをキープして頭を突き出し「はい、そこまで」と相手の接近を許しません。

牙のない雑食性のさらに角もまだ生えきっていない仔山羊ですから、犬からの攻撃の合図を受け取ればすぐに逃げます。

コミュニケーションの違う動物でも、わずかにですが共通に交わされるシグナルというのを山羊と犬という二つの対象を通して見ることができるのがこの対面の醍醐味です。

最後の写真ではダンナくんが仲裁役となっていますが、普段は私が間に入り込んでいるので写真は動画を撮影することがほぼできない状態です。

動画を後でゆっくりと見たいという気持ちもありますが、肉眼でしか受け取れない感覚というのが絶対的にあるためそれを優先させたという気持ちもあり、もやもやした感じで観察しています。

まだまだ観察したことが蓄積されている時間が続いており、ブログで説明するには時間がかかりそうです。

そうこうするうちに、仔山羊たちもどんどん成長しており環境に馴染み始めることでこちらはこちらで行動が変化しています。

地すべりで崩れた裏山の悲惨な斜面がまだ復旧していないので心痛む日々ですが、仔山羊と犬の間で交わされる何かを見る楽しみがあることで救われました。

いつか本当にアールとゼットと犬たちでトレッキングに来る日が実現できるかと、妄想を重ねています。

木で頭をこするゼットと左がアール。右はスタンプーのレオンくん。

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