グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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オポハウス復旧報告:ボランティアさん、生徒さんたちのご協力を得て日々進んでいます。

先日のブログで、七山のオポハウスの被災状況と復旧作業についてお知らせし皆様から多数のお声かけをいただきありがとうございました。

また、七山まで復旧作業のためにお手伝いに来て下さった皆様にお礼を申し上げます。

さらに3日前よりボランティアセンターよりボランティアさんたちが日々5名~10名ほど作業をするために駆けつけて下さり、復旧作業は着々と進んでいます。

テラスの土砂は撤去済、苦戦した洗濯機の置いてあるキッチン裏部分の土砂も人が通行できるような状態になりました。

オポハウスのテラス復旧状態7月23日



オポハウスキッチン裏部分復旧状態7月23日



プロパンガスの取り換えもできるようになり、人が通行できるようになっただけ風もとおり、気持ちも楽になりました。

テラスの柱は破損しているのですが、屋根が落ちないように真っ直ぐに立たせることができました。

土砂はまだまだありますが、一歩ずつ前進していることを感じられています。

見ず知らずのボランティアの皆さんが毎日お手伝いに来て下さる上に私たちよりもずっと作業に慣れていらっしゃるので、私などは足手まといになりそうで端々の細かなことしかできないのですが、できる方にお任せした方が作業は早く進みます。

その分は皆さんが帰られたあとにできることをしようと、一袋でも多く土砂を詰め込む作業をしています。

こうしてかきだした土砂は、毎日2トントラック満杯にして毎日ボランティアセンターに運び出していただいています。

皆さんのお力を借りてオポハウス復旧作業中




土砂を広場に運搬するのがとても大変だったので、土嚢袋に詰めて持って行って下さることは本当に助かっています。

今までニュースなどで被災された場所にボランティアの方々がお手伝いに行かれる風景をテレビを通して他人事のように見ていました。

今回こうして自分たちが援助を受ける側になるとは夢にも思いませんでした。

お力を借りることを知って初めてそのありがたみを感謝することになり、また私たちも何らかの形でお役に立てる時には出かけようということをダンナくんとも話すようになりました。

試練はまだまだ続きますが、今後もお力を借りながら復旧を進めてまいります。

犬たちも応援してくれています。


 

Posted in 日々のこと

災害の日のこと。オポハウス復旧作業進む。お手伝いの皆様ありがとうございました。

梅雨明けの感じのお天気が続いています。

復旧作業を進めつつ、あの日のことをご報告します。

7月10日、豪雨の日のこと

7月9日夜は梅雨らしい雨と雷が続きましたが、9日の時点で避難警報もなく今晩は荒れそうだなと感じられるくらいでした。

10日の朝方まで同じように強い雷でしたが七山では頭上で雷が響くのには慣れています。もっとひどい雷もあったはずです。

雨が強くなったのは明け方の4時前くらいだったでしょうか。

6時前になると雷も止み起きていくとダンナくんがリビングに座っていました。

いつもと違うダンナくんの行動に、何かあったとすぐに気づきテラス側をみると、大輪だった紫陽花がテラスの中央付近まで来ています。

裏の土砂が崩れたのだとすぐにわかりましたが、日が明けて外に出たあとでその惨状を知ることになります。

室内は停電しており復旧を待ちましたが時間がかかりそうだったため、犬たちを広場に連れていき活動していたところへ、普段は会うことのない裏側の地域の方が歩いて上がってきました。

ダンナくんが出てきて話を聴くと「ここから下に降りる道路が封鎖されている」と。

早速ダンナくんがオポハウスから下ることのできる7本くらいのすべての道路を確認に行きましたが、すべて木々や電柱が倒れて封鎖されており、八方ふさがりで孤立した状態となります。

役所や九州電力に連絡を入れて環境が整備されるのをひたすら待ち続けました。

電気が来ない、ポンプが使えないから水がない、災害用の備蓄の水は期限が切れて入れ替えようと思い廃棄したばかりで、状況は最悪です。

「発電機を買っておけばよかった」という嘆くダンナくん。

夕方なって、唐津市内にお住まいの生徒さんがバイクで水をもってきてくれるという連絡を受け一筋の光が見えました。水はダンナが通行できない道まで行って受け渡し的に受け取ってきました。

しかし、その30分後に生徒さんがバイクでうちまで上がって来られたのです。

このときは感動しました。道がひとつ開通したことを教えて下さり、早速荷物をまとめて博多に全員で移動しました。

下山のときに九電工さんのフォークリフトと大型トラックの軍団が何台も連なってすごい勢いで上がっていくのとすれ違いました。

使命感に燃えた勢いというのが感じられて、あとでダンナと「かっこよかったね。」と話したくらいです。

おかげ様で停電は3日目夜には解消しました。

土砂災害の直後


土砂崩れによる被害について

裏の水の道になっているところ、以前から危険な感じがして昨年からつつじを植え続けており、紫陽花もたくさん植えようと苗木を育てているところでしたが間に合いませんでした。

土砂の被害は七山全土にわたっており、みなさんが使われていた観音の滝につながる大きな道も何か所も土砂崩れが起きています。私が七山に来るようになって16年になりますが、この間にはなかった災害ですので今回の雨は十数年に一度のことだったのでしょう。

土砂崩れはうちだけでなくこの集落の家の裏はほとんど土砂にやられてしまい、みな撤去作業に追われています。

オポハウスの裏で崩れた土砂はゆっくりと滑り落ちるようにキッチン裏とテラスへとなだれ込みました。

テラスの半分くらいまで土砂は来ていました。

家は押しつぶされることはなく持ちこたえましたがダメージの状態はまだ確認できていません。

たくさんのお手伝いの力を得て、テラス側の土砂はほとんど撤収できました。

ですがこのままだと新たに控える土砂がまた落ちてくる可能性があるため、余談は許しません。ある程度この作業を続けながら最終的には重機を入れることになると思います。

お知り合いの業者さんもいらっしゃないのと、あちこちで家屋の倒壊もあり業者の方々の手配もままなりません。

わたしたちはしばらくこの状態をキープしながらヘルプを待つことにしました。

災害で起きている自分の変化

早く土砂を撤去しなければという気持ちで、七山にいるときは犬たちのお世話の合間の休憩タイムはすべて土砂撤去に回しています。

休めばいいのにと言われるのですが、気持ちが休まらないから休めないのです。

休むくらいなら1回でも2回でも土砂を運び出したいという気持ちの方が強いのです。

水が気になって夜中に起きて作業を始めたこともあります。

相当のアドレナリンが放出されているようで、疲れないので日々の仕事はいつもより進みます。

繰り返しの土砂をもって立ったり座ったりの作業で、太ももに筋肉がつき自然な筋トレ時間になっています。

犬たちは変わらずいつも通りに日常を過ごしています。

被災したあの日もどちらかというと泥水の方を好んで飲んでいるようでした。

飲み水がないという私たち人間を横目に「いつもより美味しい水がある」と泥水を飲む犬を見て、いかにヒトが自然から遠くなったのかを痛感します。

分蜂して増えたミツバチたちも普段と変わらぬ日常を送っています。

山の水が降りてきて湿原風になってきたオポ広場にはアメンボやゲンゴロウを発見して驚愕しました。

いつ、どこからやってきたのか。

ここに湿原ができたって誰が伝えたのか。

むしろ彼らの方に、これからここはどうなっていくのかを尋ねてみたい気がしました。

犬たちならここが「やばいところ」になってしまったら、滞在するのを嫌がる何かのシグナルを発すると信じることにしました。

自然とつながるセンサーを失ったヒトに大切なことを教えてくれる動物や昆虫たち。

昨晩はテラスにカブトムシが飛んできたのを発見しました。

カブトムシは尾歩山でもめったに見ることはありません。

山の変化に対して行動を起こす動物たちの動きを追うのが楽しい日々です。


 

 

グッドボーイハートに支えて下さるすべての皆さんへ

豪雨の翌日からたくさんの連絡や励ましのお言葉をいただきました。

作業のためにとジュースやお茶の差し入れをいっぱい頂いています。

土砂撤去作業の応援に駆けつけてくださり、労力のいる作業を黙々とお手伝いいただいた皆様のお力添えを得ることができました。

数人でもそろうと力は何倍にもなります。

皆さんのお力で思った以上に土砂撤去が進み、日常が戻りつつあります。

前向きに取り組んでいるとはいえ七山に学校を構えて以来、最もひどい災害を受けたわけです。へこまないわけはありません。

ただ後退や逃げるという選択肢が全くなく、復旧かつ前進という考えと行動にしかいきつかないというだけです。

私たちが生活できる場所は博多にもあります。

ビジネスだけのことを考えたら、福岡や唐津で家庭訪問のトレーニングクラスだけをしている方が圧倒的に利益はでます。

入ってきたお金のほとんどは七山のオポハウスやこの周辺の整備のために費やしてきました。

それでもここにこだわる理由は、この山のふもとの家でみなさんや犬たちと一緒に学び、癒されるという時間が何をおいても一番大切だからです。

災害ばかりでなく老朽化も受けて労力や経済力を問われるたびに、まだここを離れるわけにはいかないという答えしかかえって来ません。

みなさんが駆けつけて下さったその力がまた新たな道を開かせてくれる予感が当たったようです。

本日、重機を使わせてくださるボランティアの方とのつながりを得られました。

早速、役所の方といっしょに現場に来てくださってお話を聴きました。

役所の方には土砂災害を受けたことをすぐに報告したのですが、ここで災害が起きていることを把握はしていたが数回この集落を回ったけれどこの家を見つけることができなかったということでした。

こちらとしては、待ちの状態だったのですがタイミングもあったのかもしれません。

重機を使用できるボランティアメンバーさんたちは、今日の夕方に福岡空港に到着されたそうです。

少しずつ進みつつありますので、また報告します。


 

今後のこと

そんなこんなでお迎えするはずだった子山羊のお迎えが少し後になりました。

月末までにはお迎えに行く気持ちがいっぱいですが、子山羊のスペースを確保するまではヤギ部も待機です。

自然は恐ろしく怖いというよりも自然は力がすごいのだと感じた今回のこと。

無力さを味わいながら小さな存在であるわたしは謙虚であることを繰り返し学ぶ必要がありそうです。

その莫大な力を持つ自然の中で学ぶことはリスクはあるがそれ以上の価値のあることだと信じます。

ヒト、犬、そして日本ミツバチや山羊たちも。

学びの仲間は増えていきます。

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サントリーBOSSのCM「犬を飼っていない人からみた犬と飼い主の不思議な関係」

先日、車の移動中にラジオでサントリーの缶コーヒーBOSSのCMを聞きました。

あの宇宙人シリーズの「この惑星の人間は…」という内容で、私たちのごく普通の日常の中に不思議さを定義しくれる内容のペット編でした。

なるほどねとという内容だったので原文を掲載したかったのですが、ネットではコピーが見つからずある程度覚えていることを書いてみます。

CMの内容は、飼い主がペットの犬にしていることでした。

いくかのペットへの愛情ぶりを示す行為の中にペットの誕生日にはケーキを買ってお祝いをするというものがありました。

さらに、大切にされるペットとは真逆に夫の方はさげすまれているというような内容でした。

結局、この惑星ではペットがご主人のような感じであるというまとめで終わるのです。

大好きな自分の犬の誕生日なのだから、特別なケーキを購入してあげたりお誕生会をしてあげることがいけないというのではありません。

そこは飼い主の自己満足なのですから、好きだなけやったらいいと思うのです。

しかし、大切なことで絶対に忘れてはいけないことは「犬が本当に求めているのは誕生日ケーキじゃないでしょ。」というところです。

さらに宇宙人の言うとおり「どっちが主人か分からないじゃないか…」という問題は、犬にとって最もストレスのかかかる状態であるのですから大問題です。

犬が普段は目にしないバースディケーキという食べ物を喜んで食べるのは当たり前のことです。

でも、限られた生きている時間にはもっともっとワクワクすることってあるのではないでしょうか。

ペット化された犬には、犬としての本来の活動や喜びは必要ないと考える流れがあるということは知っていますが、私はまだ本来の犬とペット化した犬を完全に分けて考えることができません。

どんな犬種でもどんなサイズでも、どんなに可愛い風貌をしていても「君、犬だよね?」と考えてしまうのです。

最後に犬の生涯を決めるのは飼い主です。

みなさんにとって、犬とはどのような動物なのでしょうか。

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人生ではじめての「花粉症」という壁にぶつかって知ったこと。

数日前から違和感のある喉の痛みと鼻から出る止まらない水。

わたしは花粉症にならない、という神話が崩れた日です。

私が七山にこもっていると信じているある生徒さんからは「花粉症って都会の病気だと思っていました。」と言われました。

そのとおりです。

花粉を発生させるのは山ですが、花粉は都市空間のスモッグなどの粒子と結合して化学反応を起こして人の鼻の粘膜に吸着してアレルギー反応を起こしていると聞きました。

汚れた空間に長くいたことで起きてしまう花粉症を発症した日は福岡での仕事が続いたときでした。

でも、今までこのスタイルでずっと働いてきたのに起きなかった花粉症の症状がついに私にもやってきたのです。

止まらない鼻水の処理に困りながら、一刻も早く山の学校に行かなければいけないと戻ってくると不思議です。

山の空気を吸ったとたんにスーッと鼻に空気が抜けていくのを感じました。

今まで何人もの花粉症の生徒さんが「七山に来ると花粉症が良くなるんです。」と言われていたことを初めて体験することができました。

空気が体を通る感じです。

山の空気にはスモッグが少ないため花粉は汚されてはいません。

山に来ると花粉症の症状は劇的に少なくなりました。

都会と自然の環境の違いが自分に与える影響についてこれほどわかりやすく感じることはありませんでした。

花粉症の症状は辛いものですが、今回は良い体験をできました。

犬も花粉症になりますが、人とは症状も異なるようです。

また人の花粉症のように数もまだあまり多くはありません。

それでも、犬がこのままずっと都会に生き続けることになれば、そのうち多くの犬が花粉症になるのではないかと不安になります。

犬たちにできるだけ新鮮で透明な空気を吸い込んでほしいと思います。

花粉が山にあるから山には行けないという考えは全く間違っています。

むしろ、花粉症のこの季節には犬をお供に山に出かけて下さい。

七山の空気をたくさん吸い込んだら早く花粉症が改善するような気がします。

山で過ごす犬たち

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グッドボーイハートの仲間がまたオポのところへいった。

古いグッドボーイハートの仲間がオポのいるところへ逝ったということを、飼い主さんから教えていただきました。

毎週のようにトレッキングクラスに来ていた白い犬くんです。

長くスクールをやっているので、何頭もの犬たちを見送る立場となってしまいました。

オポが旅立ってしまったあとは、オポのところへ逝ったのだなと思うようになりました。

たくさんの楽しい時間を映像として思い出すわけでもないのですが、みんなで楽しかったあのひとときを感覚として覚えているのです。

言いたいことは、とにかくありがとう。

何歳でどのような形で亡くなったとしても、ただ「ありがとう」という言葉以外は何も出てきません。

もうあのコに会うことができないという哀しみや辛さは飼い主さんの中にはずっと続くのでしょうが、哀しい気持ちの何倍もいっしょにいることが楽しかったということです。

命の始まりと終わりだけは、計算通りにはいかないものです。

いつ生まれてくるかがわからないように、いつ死んでしまうのかもわかりません。

ただ一緒に過ごしている時間だけは、大切にしようということを旅立ったコたちがまた教えてくれます。

ありがとうの気持ちを態度で示すとしたら、そういうことになりそうです。

そして、またいつか会えると信じていることにします。

Posted in 日々のこと

大雪予報に警戒しつつオポハウスの雪の風景を懐かしむひととき

明日の夜から10年に一度の寒波が到来するということでご心配いただいています。

ですが本日から博多に移動しておりますので、七山で凍結死する危険は免れました。

ニュースでは2016年11月に唐津市で大寒波があったとのことで記憶を手繰り寄せようとしています。

七山は積雪は当たり前だったと思うので振り返ってみるとこんな感じでした。

2008年のオポハウス



2009年尾歩山を歩くオポ



2011年積雪の庭を歩くオポ



2013年老犬のオポ



振り返ってみてもオポハウスは毎冬が雪との闘いの日々でした。

オポが健在のときには雪の家から逃げることもできず、耐えに耐えて冬越ししたことも懐かしい思い出です。

そして昨年のオポデイは再びの雪景色。

2022年12月オポディトレッキング集合写真



オポディトレッキングの集合写真。前列に座る左端が私です。

雪景色を犬たちと楽しむ時間は大事にしながら、生活には不便を来さない様にしてほしいと望むことは、思い通りにならない自然に対してはただの妄想。

季節の厳しさは人に、なんでも思い通りにはならないのだと教えてくれます。

Posted in 日々のこと, オポのこと

映画「愛と哀しみの果て(out of africa)の犬を見て思うこと。

好きな映画で何度見ても見飽きることない映画「愛と哀しみの果て」。

何が好きなのかというとアフリカの大自然の風景を見ることができるからだろうと思うのです。

そして、この映画に出てくるおそらくアイリッシュウルフハウンドがすごく素敵。

この映画は、小説家カレン・フォン・ブリクセンの書いた小説をもとに映画化されたものです。

映画のはじめでは1913年にデンマークからアフリカのケニアにカレンが列車に乗って旅するシーンがありますが、ここにそのアイリッシュウルフハウンド犬がいっしょに乗っています。

カレンと犬は列車をから馬車に乗り込み結婚式を挙げる施設へ到着。

到着するとカレンはその犬を座らせ「ちょっと待っててね」と言って立ち去りしばらくして戻ってくるともちろん犬は座ったまま待っています。

座らせるときに「オスワリ」などと合図する必要もないし、リードを置けばそこにステイするというのが当たり前になっていることがこの様子からわかります。

また犬のところにカレンが戻ってきてリードを持っていくのですが「お利口さん」などと褒めていることもありません。

出来るのが当たりまえ、それがこの時代の貴族が飼っていた犬だということがよくわかります。

到着したときにケニアの支配人はこのアイリッシュウルフハンドにびっくりします。

純血種にも驚いたのでしょうが、犬であれ動物をこうして従わせていることにもまた驚いたのでしょう。

洋犬の純血種は貴族社会の中で生まれたヨーロッパの文化のひとつです。

もはや100年以上前に築き上げられたひとつの文化で、クラッシックミュージックと同じように時代を経ても輝きはなくならないはずなのですが、音楽と違うのは犬には遺伝という難しいシステムが伴うということです。

繰り返される純血種の交配によってその遺伝子がどのように変化していくのか、ヨーロッパでは100年前と同じレベルで純血種の「形質」と「性質」を維持し続けることができているのか、実際にヨーロッパに行って犬を見たいと思うこともしばしばです。

この時代の純血種は本当に精密であり、現代新たに生れている新しい純血種とは一線を画すと思います。

さらにハイブリッドという純血種と純血種の混合となると、純血種以上の安定した性質となることは難しいのではないかと考えています。

100年前の貴族が暮らしていた犬はどのような犬だったのか、厳密に時代考証している信頼できる映画を見るしか方法がありません。

「愛と哀しみの果て」のアイリッシュウルフハウンドと飼い主のカレンですが、映画の最終近くにもまた登場します。

ヨーロッパから離れてアフリカで暮らしたカレンの孤独を犬が支えていたことがほんのわずかなシーンから想像できるのです。

この時代の人たちは現代のわたしたちよりも犬を動物として尊重することができたのかもしれません。

そのことが「できるように犬をしつける」という行為となったのではないかと思うのです。

犬を甘やかしておいて犬が吠えたりいうことを聞かなくなると叱ってそれを止めさせようとする現代の犬との暮らしを、カレンたちはどのように意見するのか聞いてみたいと思いながらこの映画に触れています。

Posted in 日々のこと, 犬のこと

今年も犬と飼い主の皆さんにとって素晴らしい一年でありますように

明けましておめでとうございます。

今年も犬たちとオポハウスで新年を迎えました。

暖かい日差しに恵まれ、飼い主と離れてお正月を迎えることになった犬たち、決してラッキーとはいえないでしょうが、犬は自分の置かれた場所と時間で学びます。

オポ広場では新しい犬の登場で一時的に乱れていました。

関係性を作るというのは、犬と飼い主の間で大変なだけでなく犬と犬の間でも時間のかかることなのです。

ドッグランで走り回っている犬たちの様子を見て「遊んでいる」という一言で納得してしまうのはあまりにも勿体ないことです。

犬と犬がお互いに向き合ったり関わったりする行動を通して、何を伝え、何を受け取り、何を学び、そしてどのように関係が発展していくのかを毎回楽しみに見ています。

犬と犬の関係性がより発展的で建設的なものであるように後押しするには、私の適切な管理と指導が必要です。

オポ広場という人が提供した屋外のスペースの中で、安心を獲得しながら進められる犬の社会化のために、声をかけたりかけなかったり、リードをつないだり解放したりすることは、自分の匙加減ではありますが経験と直感に基づき行っています。

一定のグループに入ってきた数頭の犬たち。

関わりを強くもとうと積極的な犬、距離をとろうと消極的な犬、どちらも難しくはありますが、このグループの中では積極性の高い方が発展はあります。

今日は一日を通して大きく犬たちの輪が変化したと感じられる手ごたえがありました。

犬語セミナーでみなさんに見せたい動画を撮影しながら、手元をあやまってワイヤーが自分の目元に飛んできてギリギリセーフのケガをしました。

常に予測通りに動くわけではない犬たちとの関わりは、私に動物としての直感を磨く時間を与えてくれます。

明日はどんな変化があるだろうか、もうワクワクが止まりません。

Posted in 日々のこと

オポハウスリニューアル・足跡マークで一歩ずつ前進

七山の山の学校オポハウスの屋根のリフォームが終了しました。

屋根の面積は広いので綺麗な緑色が復活して、古いオポハウスがまあまあな感じに見えます。

そして、屋根には犬の足跡マークをつけました。

屋根を上って向こう側に歩いていくような感じにしてもらいました。

リフォーム中のオポハウス



完成はこちらです。

オポハウスにパウマーク



当初は横に歩いていくようなデザインにと思ったのですが、予算の都合でこんな風になりました。

空まで歩いていったオポの足跡みたいでいいかなと、十分に満足しています。

ペンキ屋さんありがとうございました。

そして山側にあがって後ろからオポハウスをみるとこんな感じです。

オポハウスの屋根にロゴ



オポのローマ字表記はopoとなりますが、デザイン的に英語ではいつもOPPOと書くようにしていたのでロゴマークとしてこちらで。

OPPOHOUSEとそのままなのですが、こちらはダンナくん(※私の主人のこと)のお気に入りです。

ダンナくんの店の名前が“オポ”なので、彼としては愛着のあるデザインになったみたいです。

それに、家の屋根に絵や文字をいれるなど、普通のご家庭ではなかなかできないことですからね。

 

足跡マークには一歩一歩前進の意味を込めました。

上に上に、前進していく。

飼い主の私はオポの足跡をトラッキングしながら犬のことを学び、さらに生きることにつていてもたくさん学んできました。

グッドボーイハートの生徒さんたちが、自分のパートナーの犬と共に成長していかれることを応援するのがグッドボーイハートのお役目です。

犬のとの暮らしはとても楽しい。

人にとっても、犬にとっても、ですね。

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サルにまつわる話題が満載で学んだこといろいろ。

野生のサルと柴犬の小鉄くん

オポ広場の草刈をしようと準備をしていたときのこと、広場で小鉄くん(柴犬、一歳半オス)がワンワンと吠え始めた。

正確にはウォン、ウォン、ウォン、ウォン。

澄んだ中音程の繰り返す吠え声。

吠えている方向は広場から山に向かう方、少し高めに顔を上げているような吠え声。

イノシシが栗を拾いに来ているのだろうなと、草刈機を背負って広場に降りて行ってびっくり、上を向いて吠えている小鉄くんの上にサルがいたのです。

サルは広場の栗の木に移動した後に小鉄くんに吠えられたあとに電線に飛び移り、電線を渡って移動しているときでした。

細い電線の上を走っているサルの姿に感動しながら小鉄くんの近くに近づくと、サルは小屋の屋根を伝って柵の向こうへと消えていきました。

小鉄くんの吠える声はテリトリーに来客があったときの防衛的な吠えとは違っていて、何かを発見したことを伝える吠えでした。

その後広場の草刈を始めたのですが、小鉄くんは山の方に顔を向けたまま伏せていたり立っていたりと警戒を続けていました。

草刈を終えてから山の方を見ると樹木の枝が大きく揺れており、サルがまだいることを確認しました。

サルが人や犬を恐れずに行動するということと、小鉄くんの衝動性を抑えた執着しない野生動物に対する吠えに、動物たちのもつそれぞれの距離感を知りました。

 

サル群れがオポハウスに来たことを移動マップで確認

その2日後に表庭で預かり中の子犬ちゃんとバロンくん(1歳2ケ月オス)が遊んでいてペンキ屋さんと私が話をしているすぐ近くの木にサルがいてこちらを見ていました。

なんどか庭まで降りてきたことがあるのですが、ペンキ屋さんは初めて見たとのことでびっくりしていました。

その若いオスザルは木の上で体を掻いたりとなんの用事があるのだろうかという雰囲気でした。

写真を撮影しましたが、わたしたちを見張っているようにも思えました。


サルと私たちの距離は20メートルくらいでしょうか、子犬やバロンくんはサルの存在になかなか気が付きません。

私やペンキ屋さんが撮影したりサルに注目を始めるとバロンくんがサルに気づきワンワンワン。

サルは全く移動する感じもありませんでした。

この日はその後も栗の畑で2匹を見たため、群れで移動してきたのではないかと思ったら案の定、唐津周辺をテリトリーにするサルのA群がここまでやってきたという情報を入手しました。

サルの移動情報をアップしているサイトを生徒さんが連絡してくださったので確認できました。SNSすごいですね。

群れのサルにGPSが装着されているため群れの移動を確認できるマップがあるのです。

サルによる農業被害が深刻だということでこうした活動が行われているそうで、はじめてそのようなシステムを知ることができました。

人とサルの戦いは私のすぐ身近なところで起きていたのです。

毎年、柿の実が赤くなり始めたなと思ったら、ある日忽然と全部の実がなくなっていたのはやはりサルの仕業でした。

大好きな栗の実を拾うことを楽しみにしていたのに、栗畑に落ちているのは栗の皮ばかりです。

日本サルは希少動物のため捕ることを許されていません。農家の方々にとって最強の敵であろうと思います。

爆竹のようなパーンという音はサル除けにも使われるのでしょうが、サルにそんな脅しが効果があるとも思えません。

最後にサルと境界線を戦えるのはやはり犬ですね。

境界線を守る犬たちの復活を期待しています。

 

最後に、お尻がサルのようになった最近の自分。

そしてこの間に家と山間部の間の草刈最中に、キイロスズメバチに刺されました。

人生で2回目ですがショック症状はなく、今回は草刈用のガードがあったので刺された場所はなんと尻部です。

刺された場所が幸いしたようで1回目の手のときのように死にたいと思うほどの痛みはありませんでした。

注射+くらいの痛みがあって結構長ーく痛みが続き、夜になると腫れてきて痒いのと痛いので一晩は睡眠が浅くなりました。

いつもうろうろとする場所なので大体このあたりに巣があるということはわかっていたのですが、草刈機を持って上がること自体が滅多にできないことなのでもう少し刈りたいという欲求に負けて踏み込み過ぎました。

時間に余裕があればもっとゆっくりと草刈もできるのでしょうが、犬のお世話の合間なので早く済ませたいと思ってしまうのです。

スズメバチに刺されたらお世話もできなくなってしまうことを考えなければいけませんでした。今回はすぐに動けるような状態でしたので仕事には支障ありませんでした。

スズメバチに刺されることなどは普通の山歩きではありませんので、どうぞ山を怖がらないでください。

山で暮らすとなると、戦わなければいけない、警戒しなければいけない野生動物が出てくるのは当たり前のことなのです。

そのことが嫌だったら山に暮らさなければいいのです。

「怖いからしない」という考え方や行動のパターンもありますが、自分の場合にはいつか死ぬのだからある程度やりたいことはやるという気持ちが強いのです。

犬に対しても、ケガをしたら怖いから…と思ってしまうのであれば、犬をどこにも連れていくことはできません。

犬を室内に閉じ込めておくか、柵のあるドッグランで走らせるのか、そんなことしかできません。

動物にとって危険と好奇心はセットになっていると思います。

リスクのない冒険はありません。

何もしなくて安全だけど退屈な時間よりも、少し危険が伴うけれどその危険すら自分の判断や能力に委ねられていると、自分を試す時間がある方が人生はワクワクします。

犬も同じではないかと思うのです。

ちなみに、スズメバチに刺されたあとも病院には行ってません。この程度なら行かなくても大丈夫という感覚が自分の中にあるからです。

その後も、日本ミツバチを襲撃するキイロスズメバチを駆除したりと、怖いと思うことはありません。

怖いのは動物ではない、動物に対しての自分の行動です。

犬にはなかなか咬まれることない私ですが、思いっきり警戒しているからですね。

今後は野生動物のことをもっと知ってもっと警戒して、そして程より距離を保っていきます。


 

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