グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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犬のお預かりクラス:今日の七山

今週は福岡での活動中のため博多の空をみながら七山校は大雪におおわれているのではないかと思いをはせながら過ごしました。あと数日福岡滞在のはずでしたが、犬の預かりクラスの予約が入ったため、急遽本日七山に戻ることになりました。

朝からラジオで、雪予報とか、チェーン規制の放送が耳についてしまいます。預かりの犬さんといっしょに七山校までたどりつけるだろうかとドキドキしながら移動の途中に、ナイスタイミングで宅配便さんからの電話を受けました。
荷物をもって七山校に到着された様子です。すかさず実況をお願いします。
「すみません、今のそこですね、雪積もってますか?」
宅配さんによると、今は積もっていないけど雪はすごく降っていて今にも積もりそうだということでした。今回はチェーンを車に積んできていません。到着したとき大雪だったら身動きがとれなくなるかもしれない、そのときはチェーンをとりに歩いて家まで行ってくるかなといろんなシチュエーションを想像しながら、できる、できないと頭で分類しながら、七山に向けて走り出します。

考えているうちに体の中でアドレナリン値が上昇していくのを感じます。
なるほど。犬たちが大雪を目の前にして興奮しているのも、喜んでいるようにみえて、ただ体内の緊急時のホルモン、アドレナリンが上昇している状態なのでしょう。動物がこれまでなんども経験した風景だからこそ、この雪が自分を危機的な状況に追い込むという予測もDNAに保存されているため、雪を見たり予測することでアドレナリンが上昇してしまうのかもしれません。

今日はじめてお預かりクラスを経験する犬さんも、別の理由でアドレナリンが少し上がってきているでしょう。飼い主さんがいないと落ち着かなくなる犬は、飼い主さんが本当にいないという状況を受け取るまでは、飼い主を呼んだりクレートでガタガタと暴れたりすることもあります。
飼い主さんがいないと不安になりがちな犬は、お預かりが難しいためテストお預かりが必要です。今回は緊急であったことと、トレーニングクラスを長く続けていただいたことで、犬の行動のパターンや性質の把握がある程度できていたため「お預かりクラス利用OK」の了解にいたり、始めてのお預かりクラスとなりました。

ところが、犬は以外にものわかりのいいことがあります。預けられた相手が全く知らない人ではなく接したことのある「犬の先生」ですから、なんとなく状況を察知するようなところもあります。
状況をわからせ落ち着かせるためには、七山校に到着してから犬にあわせたいくつかの接し方を行い、犬が少しでも状況を受け入れ安定を図るようにして室内のクレートに入ってもらいます。犬に応じて最初にどこで落ち着かせるかを決めたりすることも、その犬に合わせた落ち着かせの方法です。

預かりの状況については1日に1回もしくは2回、メールで飼い主さんに連絡をいれておきます。犬を預かっているときにわかった犬の新たな行動の特徴や性質については、後日トレーニングクラスやカウンセリングクラスのときにご報告させていただきます。

数回のお預かりクラスの利用を重ねると、自宅での行動が少し変わることもあります。
犬のお預かりクラスは問題行動の解決や他のトレーニングを目的としたものではありませんので、これは付随したおまけのようなものです。預かって訓練をしても、飼い主の環境に戻れば行動も元にもどるというのが普通です。
グッドボーイハートでの犬の預かりクラス利用での変化は、私とその犬さんの関係が飼い主さん抜きで行われることで少し変化することがあるからです。クラスではいつもお話ししているとおり、犬の社会性は家庭の中で育てられます。社会性に最も影響を与えているのは飼い主の接し方と飼い方です。来客としてくる他人はわずかな影響しか与えません。もし他人が大きな影響を与えるとしたら、トラウマになるような暴力的なことがあったり、本来の犬の社会性が不安定でその不安定さによって影響を受けやすくなってしまったということです。

犬の預かりクラスのときには、犬のお世話をするわたしは犬くんにとって赤の他人ではありません。知っている先生であり、わずか数日であっても犬くんの食事や安全管理など、命にかかわる綱であることは明らかです。その綱とどのような関係で過ごすのか、その部分がとても大切です。それは、帰宅したときの変化を期待して行うものではありません。今わたしがこの犬くんと接するこのときを、人として犬としての大切な時間であると思うからこその真剣勝負です。

さて、ぐっすりと寝てくれるでしょうか。
明日の朝、積雪していたら雪遊びになりますね。


dav

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犬と山歩き:トレッキングクラスと鹿肉バーガーとスープの日

今日は数頭でトレッキングするわんげる・ミーティングの日でした。

昨日のブログに書いたような雪景色にはなりませんでした。
ただ道路が通れるかなという不安だけを残すような七山の朝の道はこんな感じでした。

dav
学校の近くはこんな風でも、途中のカーブが凍結ということもあるので、車の種類によっては危険なこともあり慎重を要するところです。慣れた方ばかりなので写真を送信して、ご自分の判断にお任せすることにしました。そしてみなさん無事に到着です。

尾歩山の頂上にあたるような一角に休憩場所があり、そこは通いなれた犬たちがテリトリーとして落ち着いてくれるので、よく犬とのしずかなじゃれあい遊びに使ったりします。犬と犬では関係が難しい場合にも、私が相手をします。

どちらかというと犬と犬に任せてしまうほうが興奮しすぎてしまう事が多いようですね。今日もいくつか新しい行動が見られました。ビデオ撮影をお願いしていたのですが、操作がうまくいかなかったようで撮影できず。また撮影できたら、犬語セミナーでご紹介していっしょに勉強していきたいと思います。

山の中はいつもと変わらない静けさ。冷たい風も山の中では気持ちがいいと思えます。小鳥達がさえずり、木漏れ日をうけながら、犬たちの毛もいつもよりも輝いていると感じてしまうのは、見間違いではないでしょう。

帰りは薪探しのためウロウロとしました。近々、リビングの古い暖炉を薪ストーブにリフォームする工事が始まるため、すぐに薪として活用できそうな枝を持ち帰ってきました。

今日のお昼は少し豪勢です。先日、鹿肉ジャーキーを販売しているヤクトさんからいただいた鹿肉ミンチをはさんだ特製鹿肉バーガーをつくりました。犬たちには鹿肉ジャーキー販売しているヤクトさんからいただいた鹿のすね肉でとったスープをコトコトと煮込んでいたのですが、その一部を人用のスープとしていただくことにしました。野菜をたっぷりいれてつくります。鹿肉のくさみもなくあっさりとしたスープでした。

dav
鹿肉バーガーは牛肉よりも脂肪が少なくあっさりとしているのだけど、お肉感が満載なので
肉好きな方には気に入っていただけると思います。実はあまり肉が得意でない私も、肉の脂の焼ける独特の臭いがしないのでおいしくいただきました。

実はサラダの上にのっているのは犬用の鹿肉ジャーキーをアレンジしたものです。
本当は犬用なのだけど、人も食べられるくらい大丈夫なんですよ。
でも人用として販売しているわけではないので、あくまでも個人の判断でということで。
今回は、ジャーキーでサラダつくってみようかというノリになってしまい、生徒さんが作られたのです。
こちらもおいしかったです。低温で焼き上げてあるからか、歯ごたえと風味がすごくいいんです。

犬たちにはお約束の鹿のスープと、鹿のすね肉です。

dav
こちらは鹿肉スープ、あっという間に食べてしまいましたね。

dav
鹿肉バーガー用のお肉は、そのうち人用の飲食店で扱われるようになるかもしれないとのことで、
みなさんの近くでも鹿肉バーガーが食べられる日が来るのはそんなに遠くない気がします。
野生動物の肉を食肉として扱うのは、飼育動物である牛や豚の肉よりもいろいろと難しいこともあるようです。しかし、実際にはシカやイノシシは田畑を荒らす動物なので、人里に近づいてくる野生動物については駆除しているのが現実です。そしてその肉が食べられないままになっているという現実もあります。

野生動物は獲ることよりもその肉をさばくことのほうが大切であり、また大変であることをブログでご紹介しました。

猟師さんのつくった犬のジャーキー

こうした狩猟にまつわる一連の行いは本来は伝承されてきたものなのでしょうが、その伝承が途絶えようとする今、外の地域から入ってきた方が猟師となって古いものから学び、新しく道を開いていくような時代を迎えていると思います。

そしてなによりも犬は鹿肉が好物です。安心して与えられる栄養価の高い鹿肉が適切な価格でみなさんが購入できるようになるために山でがんばってくださっている方々がいます。今回のランチではその恩恵をわたしたち飼い主が受け取ったということですね。猟師さん、犬たち、ありがとう。そして命途絶える直前まで動物として生きたであろう鹿のその命をいただいたこと感謝いたします。


猟師をしているヤクトさんが販売しているジャーキーはこちらでも購入できます。
生肉やスープもあるらしいですよ。ぜひご覧になってください。
グッドボーイハートで知ったといったら、何かごほうびあるらしいです!

ヤクトさん販売ジャーキーシリーズ「やまごち」




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通信クラス開講のお知らせ

グッドボーイハートの新しいクラス開講のお知らせです。

インターネットのSKYPE(スカイプ)を利用したカウンセリングクラスを開講します。
クラス名称:通信カウンセリングクラス
SKYPEを利用したインターネット回線による通信カウンセリングクラス

利点:
・SKYPEを利用するため電話料金が無料です。
・画像や動画を受け取れるため、犬の状態や環境把握ができます。
・訪問レッスンを受講できない地域、通学できない遠方の方でも気軽に受講していただけます。
・犬を飼っていない方で、犬について疑問を解決したい方にもご利用いただけます。
・予約制ですがお時間のとれない方には夜間でも対応いたします。

SKYPEについて→パソコンやスマホにスカイプをダウンロードしてご利用いただくカウンセリング形式のクラスです。LINE(ライン)通信も準備ができていますが、ラインは通話が不安定になるためできるだけSKYPEをご利用ください。

この通信カウンセリングは、次のようなケースでお役立てください。

1、グッドボーイハートのトレーニングクラスを受講された後のアフタークラスとして活用してください。
訪問レッスンを通して飼育環境の改善や、犬の性質について十分に把握している状態での通信カウンセリングになりますので、行動がある程度安定している場合には気軽にご利用いただけます。

2、グッドボーイハートのトレーニングクラスを利用していたが、転勤、引越しによって受講ができなくなった方のサポートとして。
転勤先にも良いスクールが見つかると良いですが、今まで学んできたことを大切にしたいと思ってくださる方からのご依頼を受けて通信講座を開設いたしました。

3、訪問レッスンが受講できない遠方の地域の方にご利用いただけます。ブログや紹介などを通してグッドボーイハートを知っていただいたにもかかわらず、今までクラスをご利用いただけなかった方にできることを考えました。海外の方でもSKYPEを通して通話料を気にせずにご利用いただけます。(ただし日本語のお分かりになる方に限らせていただきます。)

通信カウンセリング講座に関してはご利用希望者に資料を配布させていただきます。※ホームページ更新に時間が必要のためご了承ください。
グッドボーイハートのホームページのお問い合わせフォームからご連絡ください。
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グッドボーイハートのクラスは直接対面の訪問クラスが一番お勧めのクラスであることには変わりありませんが、グッドボーイハートのクラスをよりたくさんの求める方へ提供するためにこの通信講座もご利用いただけるとうれしいです。
お気軽にお問い合わせください。

dav

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犬語セミナー:子犬のコミュニケーション力

犬語セミナークラスを開催しました。犬語セミナーは犬の行動を観察して分析するクラスです。犬のどのような行動に焦点をあてるのかは、ビデオの素材によっていろいろと変わってきます。ビデオもクラスや日常的に撮影した目的のないものなので、見るビデオによってセミナーの内容が変化していくのも面白さのひとつでもあります。

今回題材となったビデオは子犬と8才の成犬がはじめて会うという対面シーンのビデオでした。成犬と子犬の社会的行動の違いは、成犬は経験を積んで発達がなされてきているために個体の性質がある程度固定されているという行動の特徴があります。わかりやすくいうと1頭の犬が他の犬に対してみせる社会的なコミュニケーションはある程度予測がたつということです。散歩中に他の犬とすれ違ったりであったときに生じる行動にもパターンがあることがその表現にもなっています。全ての犬に吠えるとか、特定の犬には反応する、その反応する犬のタイプはこれこれでとか、他の犬をじっと見ているとか、そうした他の犬に対する行動は、成犬の場合にはある程度一定してきます。もちろんこの社会的行動には飼い主や飼育環境が大きく影響するため、飼い主が変わる、飼育の方法が変わるということにより変化はしてきます。ただ成長に応じた大きな変化は子犬は違うということです。

子犬期を永久歯が生える前の生後5~6ヶ月までとします。この時期の子犬を成犬に対して必ずしなければいけない行動というのがあります。これは自分の親犬でなくても、万が一親犬にはぐれて他の成犬に出会ったとしても子犬に備わっているひとつの能力であるともいえます。それは二つあります。ひとつめは、成犬が子犬の臭いを嗅いで正体を調べようとするときにじっとして動かないでいることです。子犬であるということを知られることで成犬の緊張を解くことができます。攻撃のできる永久歯を持たない子犬はとても無力な存在だからです。

ふたつめは、服従行動を示すということです。服従行動にも少し幅があります。この対面で有効な服従行動は自分が下であることを示し、相手の領域を侵さないということを伝えることだけです。先のじっとして臭いを嗅がせるという行動もこの意味を含みます。あとは顔を背けたり、体を低くしたり尾を低めに振ったりするというだけで十分です。そけい部の臭いを嗅がれる際に後ろ脚を上げる行動(バレリーナみたいになりますね)も成犬の行動を尊重する行動です。

これよりも積極的な服従行動になると臭いを嗅がれているときに腹部を見せるとか、口をなめようとする、軽くピョンピョン飛ぶといった行動は成犬が受け入れない場合があります。これらの行動に対して、子犬を受け入れる気のない成犬はこの子犬から離れたり、少し唸ったりして拒否行動を取るでしょう。これは、子犬として面倒をみよという要求行動です。成犬にもいろいろと器量があり子犬の世話を引き受けない犬も多いため、拒否行動が出る場合には子犬はこれを取り下げる必要も出てきます。今回のビデオに出てきた子犬は生後4.5ヶ月くらいになっていました。この取り下げに影響を与えているのは犬と飼い主の関係になるため、あまりにも早い月齢で受け入れ拒否の成犬をあわせることは子犬にとってよい影響とはなりませんが、生後2ヶ月から飼い主と暮らしていて生後4.5ヶ月になっていれば、十分に可能な年齢です。もちろん飼い主さんの飼い方はとても大切です。接し方、飼い方によってはすでに依存が始まる月齢です。

飼い主への依存が始まってしまうと犬に対するコミュニケーション力は育たないばかりか、大変後退した状態になります。犬を見て逃げる、おびえる、硬直するといった行動が出てしまうときには、子犬のコミュニケーション力はその環境の中では育てられておらず、飼い主との関係もかなり不安定です。このコミュニケーション力には性質のベースも大切です。大人しいお人形のように反応の低い犬を人が求めすぎる傾向があります。おそらく、反応が少なく飼いやすいということと容姿についてもぬいぐるみのようになってきているため「かわいい」と思ってしまうからでしょう。こうした犬たちは反応が少ない、つまりコミュニケーション力の未熟な犬であることも多いのです。

犬をみて「かわいい」と感じられるのは、犬が犬としてコミュニケーションを一生懸命に発揮しているその真剣な姿勢を見るときです。
表情やコミュニケーション力の低い犬がどのような世界で生きているのかをよく知る機会をもってみてください。

犬のコミュニケーション力は犬の社会的な力。犬の社会的な力は犬の財産です。
どんな動物も自分のもっている財産を奪われることは脅かされていることを意味しています。
人が幸せに暮らせるのは自分の身が安全で人としての財産(大切で価値のあるもの)を守り続けることができるからではないでしょうか。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 数年前の12月13日。今年はまだ一度も積雪していません。

 

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犬とのテントクラス開催しました:犬と山の関わりに触れる大切な時間

山肌がすっかり茶色に染まってきました。
ようやく色づいた秋が終わり冬が始まろうとしているのだと感じ、身の引き締まる思いと少しだけワクワクしてしまいます。この枯葉色のカモフラージュが大好きです。いつまで見ていても見飽きることがありません。茶色なのにいろんな茶色が混じっていて、心が落ち着きます。

色味に興味のない犬たちも、風の冷たさと北からふく新しい風の臭いをとりながら、夏とはちがってやっぱり落ち着いていくような気がするのは気のせいでしょうか。

今年最後のテントクラスを週末に開催し無事に終了しました。

毎年どのくらい寒かったかとか記憶になくなってしまいますが、12月の3週目の寒さは厳しすぎますね。昼間の暖かさにごまかされてしまい、夜の冷え込みは、芯から冷えるとはこういうことかというほどでした。今回は預かりクラスの犬もいっしょにテントに宿泊するイレギュラークラスで、犬が多いほうが暖がとれるからと少し油断もしていました。

暑い季節のときは、犬たちが自分の体温を下げるために一気に熱を体から放出させるのでテントの中が蒸してしまい、夜遅くにならないとテントの中に入りたいとは思わないほどです。ところが、寒い季節になると犬は丸まって自分の体温を温存させようとしますので、犬のそばにいても暖かさを全く感じることができません。狭いテントなので人と犬はひっついた状態で寝ているのですが、暖かいというよりは、枕にしないで、という気持ちの方が高くなります。

朝になると木々の少ない場所では地面が白くなっています。霜ですね。
歩くとジャリ、ジャリと音がしています。朝になるとうさぎやアナグマの歩いたばかりの気配に鼻を奪われてオロオロとする犬もいました。

犬とテントに泊まる時間はとても好きです。
お酒や食べ物を持ち込んで騒ぐようなキャンプには関心はありません。

自然の空間の中で犬と人が過ごすときは、いつもとは違う時間になります。なかでは場所とりやらなにやらでワイワイいいますが、テントの中では食べ物もない、テリトリーもない、お互いに対等です。テントの出入り口を人が管理しているので境界線は人の方ですね。環境の受け取りに関しては、感覚の鈍い人の方が無力です。最近の犬たちはお家っこになっていますので、動物の気配などに少し緊張しすぎる犬もいるようですね。人との関係性がしっかりしていないと、犬としての機能をしっかりと使うチャンスもなくなってしまいます。犬は尾根をいく動物。山の中で最も見晴らしの良いところを歩き、その周辺を隠れながら別の動物たちが動いている。そして人という最強の友を見つけたのだから、しっかりしようよとエールをおくります。

来年のテント解禁は4月ころでしょうか。

改名したばかりの尾歩山(おぽさん)の冬景色がこれから楽しみです。

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犬の臭いが気になりますか?犬の体臭について

七山校で犬のお預かりクラスをしているときに気づく事。
お預かり日数が3日目くらいになると、犬の体臭がかなりなくなっていることです。

環境の変化に敏感な犬の場合には、1日で毛質がずい分と変わってしまいます。すごく柔らかくなるのです。臭いも減ってきます。臭いに関しては、当初は「自分の鼻が臭いになれたのかな。」と思っていましたが、何どもお預かりをくり返していくうちに、やはり犬の体臭が変化しているのだという確信にいたりました。毛質の柔らかさといった変化については、飾り毛の犬はわかりにくいのですが、それでもあきらかに毛が柔らかくなっています。

犬の体臭は一番が犬の状態の臭いです。犬は自分の状態を臭いとして表現することで、自分が今どのような状態かを周囲に知らせることができます。ストレスのレベルが上がってくると、体内ではその状態を臭いとして周囲に知らせることになります。ストレスがあまりない環境だと、臭いを出す必要がなくなります。そのため体臭はかなり減ってきます。シャンプーやアロマで臭いつけをする必要はありません。

都市環境で犬の体臭が強く感じられるのは、空気の汚れや排気ガスが犬の毛についてしまうということもありますが、同時にその汚れた環境に犬がストレス値を上昇させていく結果なのです。

動物は体臭が臭いと思われているでしょうか。
動物にとって体が臭いということは大変危険なことです。動物はいつも身を隠す必要があります。気配を隠しても臭いがプンプンと漂っていれば、そこにいることがばれてしまいますね。
野生動物が臭いと思われているのは、人に捕獲されたときに危険信号のストレス臭を一気にはなつためです。動物園が臭いのは、まさにそこにいる動物達がストレスをかかえて飼育されているからです。最近は動物園には行っていませんが、動物園は今でも臭いのでしょうか。

どんな動物も狭い場所でつなぎっぱなしにすればストレスはかかります。また狭い場所で隠れられないような柵の中に入れられてしまえば、それも大変なストレスです。犬も同じです。屋外飼育であれ、室内飼育であれ、犬はストレスを感じると臭いは強くなります。臭いは犬のメッセージです。だからそれをシャンプーやアロマスプレーで消さないで欲しいのです。

子犬の飼い主さんから「まだシャンプーに連れていっていないんですけど…。もう連れていってもいいんですか?」といわれました。
「臭いが気になりますか?」と尋ねると、
「いや、そういうわけではないのですが、連れて行かなくてもいいんですか?」というお答え。

犬をシャンプーしなければいけないという思い込みでしょうか。
少なくとも自然や毛や多少の飾り毛の犬で毛が抜ける普通の犬は、体臭が気にならない限りシャンプーの必要はありません。都市環境でほこりや排気ガスで毛が汚れてしまうため、体を毎日拭いてあげるくらいの配慮をしてあげるといいでしょう。

皮膚は保湿が一番大切です。人だったら強い石けんで洗って、そのあとクリームを塗って保湿ということなので、犬にも同じことをしようと考えてしまうのかもしれません。

動物には動物のもっている体の機能というものがあり、できるだけその機能が発達できるように支援するのは動物を飼育している人、犬と暮らしている人つまり飼い主の役割です。シャンプーしすぎると犬の皮膚の機能性は落ちてしまいます。健康で楽しく愉快な犬は、体臭はほとんどありません。シャンプーをしなくても、犬の背中に顔をくっつけて(もちろん犬に了解をとってください)思いっきり臭いをかいで臭くないと感じるのでしたら、どうぞ安心してください。

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日々の雑談

お預かりクラスについてブログで紹介させていただいたばかりでしたが、
急遽、お預かりの必要なご連絡が入りました。
今回はタイミングよくお迎えにも間に合い、無事に七山校にいっしょに帰ることができました。
緊急時にお役に立ててよかったです。

お預かりクラスをご利用される方は、本預かりの前に一度テストでご利用ください。
緊急時となると、新しい環境に預けることに飼い主さんも不安を抱えられると思います。
ドッグホテルというよりも「先生の家におまり」な感じなのです。
先生の家ですから、「ちゃんとできてるかしら…」というご心配もあるかもしれません。
いっしょに散歩したり、遊んだりと日常生活でとっているコミュニケーションを飼い主さんの代わりに私がとります。そして、部屋も事務所兼個室でいっしょです。もちろん休息時は犬はハウスですね。

今日対応させていただいた生徒犬は、テストお預かりを含めて預かりクラス利用経験があり、
緊急でしたが荷物の手配もきちんとできていて、安心して迎えに行く事ができました。

緊急対応もできるだけさせていただくのですが、うまく駆けつけられないことがあるかもしれません。
対応できないときは本当にすみませんが、うまく都合のつくこともあるのでまずは連絡ください。


ところで、午後に七山校に到着すると、また来てたなということがありました。
もう来ないだろうと置いていった明るいグリーンの1足のうちの1個がなくなってました。
通用口に置いたままにしておきました。
しばらく来てなかったので油断してしまいました。

同伴して帰宅した生徒犬に、玄関周りや倉庫周辺の臭いもとってもらいましたが、
特別な気配は感じなかったようです。
それよりも、自分のハウスをどこに置かれるかが気になったようですね。

明日は朝早くからパン作りなので、今日はどちらにしても早く寝入る必要があります。
しばらくパンを作っていなかったので緊張しますね。

dav




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犬の預かりサービス(ドッグホテル)始めました。

では、飼い主さんが外泊や出張で不在のときのお手伝いとして、犬の預かりをしています。いわゆるドッグホテルというものです。

「ホテル」というと、上げ膳据え膳お客様としてお迎えしてビップな気分を満喫するというイメージがありますが、グッドボーイハートのお預かりはそんなにゴージャスな感じではありません。どちらかというと「家庭環境でお過ごしください。そして飼い主さんの代わりにお世話するのは先生ですよ。」という預かりサービスです。

預かりは原則として1頭もしくは同居の犬複数です。家庭環境と同じようにといっても、環境が変わると犬はテリトリーを失い不安定になります。室内犬の場合には、いつも使っているクレートやソフトケイジを持って来ていただき、マイハウスを利用しながら少しずつテリトリーを安定させていくように練習していきます。預かりサービスというよりも、結果として預かりクラスという内容になります。

預かりをするといろんなことがはっきりと見えることがあります。カウンセリングやプライベートクラスのときに犬の行動について飼い主さんにお尋ねして、犬の状態を把握していきますが、どうもはっきりしないということもよくあります。その行動を犬がクラスのときにしないので、ビデオを撮って見せていただくこともありますが、ビデオではその時点の環境しか移りません。前後や時間差で犬の行動に影響を与えていることなど、すべては記録できません。

預かりクラスに来ている犬の中には、異なる環境におかれることで安定を失いより管理をする必要が生じてくる場合もあります。当然、一旦は管理を高める必要があります。年齢が若いと環境への順応性も高く、すぐに安定をはかろうとすることもあります。安定度が増してくると犬は日々生活の中で行っている行動をするようになります。事前に飼い主さんに、問題のある行動を聞き出しておけば、それを未然に防ぐための方法も取り入れながら預かりをします。

たとえば、成長過程で排泄を庭でさせようとしているけど、室内で排泄をしてしまうことがあるという問題をかかえていたとしましょう。「ちょっと目をはなしたすきに室内でしてしまうのです。人がいるときにはちゃんと庭にいって排泄ができるのですが…。」といった状態だとします。こういうケースでは、庭で排泄をさせたいという目標があるのですから、それを達成するように管理していきます。かといって、クレートにいれる時間を長くするのでは家庭勉強にはなりません。犬が何を受け入れれば排泄の失敗を超えることができるのかを把握しながら、環境管理を行っていきます。「預かり中排泄は全て庭でしました。室内ではしていませんよ。」というとビックリされます。ちょっとしたことなのだけど、犬の行動には常に犬と人の関係性が反映されてしまうのは、結局は大きな違いになります。

預かりをすることで犬の性質や状態がよりよくわかるため、必ず飼い主さんに知りえたことについて報告しています。預かりクラスといっても、「預けてトレーニングしてもらう」クラスではありませんので、そこは間違えないでください。トレーナーが教えてオスワリやフセやトイレのしつけができるようになったとしても、それは犬と飼い主さんの関係には影響がないどころか、逆に関係作りを難しくすることになってしまいます。お預かりして新しい合図を教えたり、芸を覚えさせたりすることはありません。今練習していることをそのまま取り入れるのですが、ひとステップ上がるかもしれないという程度のものです。飼い主さんと犬の関係に踏み込むようなことはしません。

預かりクラスの目的は、犬をできるだけストレスなく家庭環境で安全に預かること、その時間で知りえた犬のことをお伝えすること、そして、犬を知人や友人に預ける必要があるときには、その前練習としても利用していただくことです。預かりは七山校で行っています。わずか1、2日でも自然環境の中で犬たちにリラックスして過ごして欲しいからです。

預かりサービス(クラス)はグッドボーイハート生であればどなたでも大丈夫です。まだ、利用したことがないという方、ぜひチャレンジしてみてください。

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犬語セミナーで学ぶ犬の行動と心理

昨日は七山校で犬語セミナーを開催しました。
ビデオの中に出てくる犬の飼い主さんも参加者の中にいたので、飼い主さんの目でみる犬ということも含めて、犬の行動と心理についてみんなで深く話しをしました。

犬語セミナーの目的は、まず最初の段階として「行動をよみとること」です。
犬のすばやい行動の中から、小さな単発の行動とその組合せを視覚的にとらえ、聴覚的にきいて書き出すだけでも大変な作業です。見慣れていないと犬の行動を細かに見ることはできないのです。

なぜ正しく見ることができないのか。
なんとなく見ているうちに自分の頭の中で勝手に解釈が進んでしまい、ストーリーができあがっていたりするからです。脳は見たものを結論付けるとそれ以上そのことに関心を示そうとしなくなります。

犬の行動を正確に見て書き出すためには、つねに疑問をもってみる必要があります。常に本当にそうだろうかという疑いをもってみていると、見えなかったものが次々に見えてくるからふしぎですね。

この読み出した行動を種類別に分析しながら、犬の行動の裏にかくれる心理についても読みといていきます。動物の「行動」は見えるものです。「心理」は行動が表現する心理と、行動しないものが表現する心理のふたつがあります。行動は心理の働きも含むのですが、行動=心理ではなく、行動はあくまでも心理を知るてがかりのようなものに過ぎません。

動物の「行動」と「心理」で間違えてはいけないことは、ここでいう「心理」=「学習心理」ではないということです。特に犬に関する情報であふれかえっているものは、犬の学習心理に関する情報です。犬の学習心理をどのように操作すれば犬が人が求める行動をするようになるのか、もしくは人の拒否する行動をしなくなるのか、人の犬に対する関心はその部分に集まりやすいのです。そのことが、犬の学習心理を犬の心理と取り違えることになります。人の知りたい犬の気持ちがすべて犬の心理ではないと理解すれば、犬の世界はもっと大きく広がるでしょう。

dav
 

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<クラス>ペット可集合住宅セミナー

都心部のペット飼育可マンションは増加の傾向にあります。
分譲の場合にはペット可マンションが一般化しており、
賃貸の場合にはその傾向が増加しているというように感じます。

公団住宅ではペット飼育不可のところもまだあるようですが、結局は黙って飼育してしまう方が出てくるようですので、初めからルールを導入した方が良いとも思えます。

分譲の集合住宅は、マンションがひとつの集合帯になります。
長い間、同じ敷地の中に共有スペースを持ちながら生活するのであれば、共通のルールも必要です。
このような分譲のペット飼育可マンションにはペット委員会というのがあります。
最近では、みなさんが自主的にルールを決めたり話し合いがもてるように、ペット委員会も増えていると感じます。

先日、集合住宅ペット委員会主催のペットの勉強会の講師を委託され行ってきました。
今年は熊本地震が身近な出来事だったので、勉強会の内容は「災害時の…」ということになりました。

暮らしている動物の種類は、犬、猫、小鳥といろいろでした。
過去にも集合住宅主催のセミナー講師として伺いましたが、犬の飼い方育て方セミナーのようなものが中心になりがちです。
今回は猫の飼い主さんたちとセミナーを通してお話することができたのがラッキーでした。

意外だったのが、猫たちも「クレート=キャリーケース」を利用していたことでした。
病院への移動のときにクレートを利用される犬猫の飼い主さんは多いようです。
犬の飼い主さんもクレートを移動用だけに使われて、普段は車に乗せたままというケースもよくあります。

ところが今回猫の飼い主さんたちにお尋ねしてみると、大半はそのクレートを室内に設置したまま利用されているということでした。
理由は「置いていると自分で勝手に入っていることがあるから…」ということで、特に深い理由はなかったようですが、これはベストな選択です!

逆に犬は「ケイジは利用しているが、クレートは置いていない」とのことでした。
犬の場合には、今「ケイジ飼い」が大変増えており、とても危惧すべきことです。
犬の「ケイジ飼い」をおすすめしない理由は、また後日ブログでご紹介します。

クレートとセットで使いたい「クレートカバー」ですが、これも実践している猫の飼い主さんがいました。
「カバーをかけているとクレート中の猫が落ち着きませんか?」というと、
「そうなんです。だから布をかぶせて移動させるんです。」というのです。

どうやったら動物が落ち着いていられるか、考えた末でのカバーの導入だったようです。

動物との暮らしは「本に書いてあるから」「ネットで見た」では解決しません。
どうやったら動物が落ち着けるかな、という視点を持つことができる気持ちが何よりも大切なことです。

クレートトレーニングは、猫よりも犬の方が時間がかかるでしょう。
犬は社会的な動物であることから、飼い主との社会関係が依存的であればあるほど、
空間をわける=境界線をつくることを苦手とします。
でも、そうした犬ほ「境界線」をきちんとつくってあげることが大切なのです。

ペット飼育可マンション主催のセミナーは、いろんな角度から行えばみなさんの関心の持てるものとなるはずです。
お互いの価値観は異なっていたとしても、専門家の話を聞くのは楽しいものだということを知っていただく機会になればと思います。

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