グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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モグラをとる犬をお探しの方へ、子犬がモグラを捕獲しました!

犬にはいろんな能力があって、それを短かに見たり知ったりするとワクワクします。

先日、トレッキングクラスに来てくれた犬くんの飼い主さんから「モグラをとったんです!」という話を聞きました。

モグラをとる犬というか、むしろモグラをとることできる犬はなかなかいません。

モグラは日本の柔らかい土にはたいてい生息しています。

七山のオポ広場やお庭にもモグラの通ったあとにできる土の盛り上がりが無数にありますが、実際にモグラをとった犬はいません。

今回「モグラをとった犬」は、生後5ケ月の柴犬の子犬くんです。

いつも散歩中に立ち寄って排泄をしている場所が柔らかい土になっていて、その中に口を突っ込んでとったそうです。

ほとんど死にかけていたのではないかと飼い主さんはいうのですが、口にくわえたあとなかなか離そうをしなかったというのですから、子犬にとって獲物をしとめた感は強かったのでしょう。

モグラは土の中では動きが早く、モグラたたきとはよくできているなと思うほど簡単にはとれないようです。

さらに、犬はモグラを食べるのかというと、食べているのを見たこともありません。

モグラはモグラ科という生物で、食べられないこともないけれど美味しくないというらしいのですが、試してみたいとはだれも思いませんね。

これだけ数がいて人間が食べていないのですから、相当美味しくないのだと思います。

犬は自分のテリトリーの中に入ってきた動物を食べる目的でなく殺傷することがあります。

特に柴犬の場合には囲われるかもしくはつながれてある程度狭い場所で飼育されている歴史がありますから、自分の狭いテリトリーの中に入ってきた生物はすべて殺してきたことでしょう。

そのため柴犬は特に蛇やムカデといった毒性の高い動物ほど、殺すことが得意です。

日本犬全体にこのような気質が見られます。

今回モグラを退治してくれたのも、こうした柴犬気質から来たもののようです。

そしてモグラをとった子犬くんにも、独特の性質があります。

少しひとつのことにとびぬけている、同時に全体的にはまだ成長が整っていない、ざっくりいうとそんな感じの気質です。

子犬の成長記録として残しておきたい一枚の写真をいただきました。

犬と関わるにあたり「犬ってすごいな!」と感じることはたくさんあった方がいいのです。

子犬ちゃんすごい!

関心した出来事でした。

 

モグラちゃんはペン消ししていますが、苦手な方はご注意下さい。

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週末はトレッキングデビューで山はとても賑やかでした。

週末の山は気温もほどよく苦手な蚊もあまりおらず風は涼しい、とても過ごしやすい天候に恵まれました。

トレッキングデビューさんたちがたくさんいらしたので、コンディションが良くて助かりました。

小さな赤ちゃんを連れてのご家族で、赤ちゃんも背負子に乗ってトレッキングしました。

お若いご夫婦に連れられた生後5ケ月の子犬ちゃんのトレッキング。

お父さんとグループトレッキング前の練習のためのトレッキング。

子供たち4人といっしょに大人数でのトレッキングデビュー。



性別も年齢も暮らしている環境がそれぞれに違う犬たちが、こうして飼い主さんと一緒にトレッキングに参加して下さる機会は私にとってのご褒美です。

たくさんの生徒さんたちがグッドボーイハートのクラスを受講して下さいます。

まずは家庭訪問レッスンでの環境整備から始まり、日常生活を安心して過ごしていけるように犬の習性やしつけについて学んでいただきます。

一定の基盤が出来上がったらトレッキングクラスにもご参加いただけます。

しかし、みなさんなかなかお忙しいようで家庭訪問レッスンを受けられてもトレッキングクラスには参加されないことも多々あります。

お預かりクラスを利用して飼い主さんの代わりに私が山遊びを犬と楽しんだりする機会はいただくことがありますが、やっぱり飼い主さんと犬がいっしょに山を歩くという体験を通して学んでいただきたいと思うのです。

犬を連れての山歩きですが、もちろんスタイルはそれぞれです。

ただ犬といっしょに山を歩くという行動は同じなのですが、ここに犬に対するある大切なものが入っているかどうかでその姿はかなり変わってきます。

その大切なものとは何か。

グッドボーイハートの生徒さんならもう気づいていらっしゃることでしょう。

とりあえず宿題としますね。


 

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週末もレッキングクラスを開催:歩きながら考えると考えがまとまる説

天気予報の雨マークが曇りマークに変わり、週末もトレッキングクラスを開催できました。

グループクラスではなくプライベートでご利用いただけるトレッキングクラスです。

山歩きしながらいろいろな質問を受けつつ、緩やかに進みます。

物事を考えるときに、ときどきこうして歩きながら考えると頭がすっきりすることがあります。

散歩しながら考えると今までになかった考えが生まれてくるというか、よく学者のような頭のよさそうな方が考えているときに部屋の中をうろうろと歩いているもの意味のあることのなのでしょう。

実際、作家のソローも歩くと脳が動き始めるということを本の中で紹介されているそうです。ソローの「森の生活」は興奮して読んだ記憶のある本ですが手元にないのでみなさんで確認してみてください。

プライベートトレッキングクラスで歩きながら飼い主さんとお話するというのは、そんな不思議な会話でもあるのです。

トレッキングクラスはみなさんが思っている以上にスローペースです。

「自分のペースで歩いて下さい。」というのがお約束です。

全体のペースを会わせるためには適当に立ち止まり時間を作ればいいことなので自然にみながいっしょに歩いていけます。

移動のときには自分の速度をキープすることで自然のリズムが生まれて心身がリラックスされる感じがするのです。理屈ではなく体感としてそう感じます。

犬の方は興奮しそうですが、リラックスして歩いている犬はすごくゆっくりと歩いています。

今日トレッキングクラスに参加してくれた犬ちゃんも、思い起こせば「相当リードを引っ張っていた」ような気がします。

ところが今日の山歩きでは飼い主さんが持っているリードはほとんど補助の役割、リードはたるみを持ったまますごくゆっくりと歩いていきます。

犬のメンタルが解放されていく感じがするのです。

週末はキャンプに出かけるのが好きだということでアクティブな小型犬と暮らしている飼い主さん。

山で犬が過ごす時間を作ることが人と犬を解放させてくれるということは十分に承知の上ですが、それでも時間はかかります。

その時間を楽しめる人だけが、犬との暮らしを本当に楽しめるようになるのかもしれません。

まだまだ若い犬ちゃん、これからの成長も楽しみですね。

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犬ができるまで練習するのが「犬のしつけ」。マテならレベル1までは達成すること!

何事も宿題とか練習というのは続かないものです。

「どうやったらできるようになるのですか?」の質問のすべてに対するシンプルな答えは、「犬ができるようになるまですること」なのです。

「できるようになるまで(練習)すること」「できなかったら叱ること」は全く別のことだということをまず理解していただく必要があります。

「できなかったら叱る」ことを繰り返していたら、いつかできるようになるだろうかと考えてみてください。

絶対にできるようにはなりません。

だとしたら「できるようになるまでする」⇒「できるようになるまで練習する」しかないのです。

できるようになるまでするにはどのようにすればよいのですか?

できることを繰り返し練習して、少しずつステップを上げていくだけです。

結局のところ、犬のしつけは繰り返し練習でしかないのです。

練習を言えば、みなさんが何かで体験した練習と同じことです。

ピアノの練習、歌の練習、テニスの練習、料理の練習。

特にスポーツなどの体を使う練習のときには、間違ったことからはなかなか学びません。

間違えたフォームを身に着けるとそこから脱することは難しいのです。

一度身に着けたものはなかなか変えられない、姿勢や体の動かし方など特にそうですね。

犬も一度身に付いた悪癖を取り去るのには根気が必要です。

でもその悪癖すら、叱るではなく、できるようにして固定させるそして認める(ほめる)、これがしつけの練習です。

 

たとえば、マテの練習を室内でするなら、できるようにさせることを繰り返して

「飼い主がマテといってリビングを出てトイレに行って戻ってくるまで同じ場所にいる」

これがマテのレベル1です。

レベル1まではどの飼い主と犬のペアでもできるようになりますし、できないのは練習不足なだけです。

そしてレベル1を達成しなければ、マテはできているとは言えません。

もちろんおやつなし、おもちゃなしです。

早ければ生後4ケ月でもできますし、1歳までにはできるようになっていただきたいですね。

犬ができないのは犬ができないのではなく飼い主ができていないのですが、直接そうわれるのも凹むでしょう。

でも気づかなければできない犬にイライラしてしまい、怒りだけが生まれてしまいます。

できないのは犬ではなく自分であるということさえはっきりすれば、あとは自分しかやる人間はいません。

生活管理トレーニングが終了したらすぐにマテの練習を重ねて下さい。

「できるできるの繰り返し」

できるようにさせる、それが犬のしつけです。


 

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梅雨入りしてもまだまだ気持ちがいい!平日のトレキングクラス開催しました。

梅雨だというのにうぐいすの声が活発な七山の朝です。

平日にしか都合のつかない方数名とトレッキングクラスを開催しました。

3頭そろえば立派なグループです。

人もいるから総勢6ですね。

隊列を組んで歩くにはちょうど良いサイズです。

この日は少し気温が高く山の一部には苦手な蚊もいましたが、風はまだ心地よく吹き抜けていき気持ちを一新してくれました。

それぞれに馴染みのない犬たちも、いつも不思議なのだけどトレッキングのときにはとても落ち着いていて、前進を拒むこともなくリードの引っ張りもなく、飼い主との対立もありません。

人と山を歩くという行動が犬にとってどんなに原始的なものであるのか、

そのことが犬の脳を良い意味で活性化させてくれることを大いに期待しています。

都会環境やテンションの高い人との生活で疲れ切った脳と神経を、山歩きでゆっくりと休めていくと犬は次第に穏やかになる気がするのです。

目的を持ってクラスに参加することも大切なことですが、行動すると決まったらあとは楽しんでやることです。

楽しんでやるためには積極的になるしかありません。

何に積極的になるのか?

もちろん、犬とのより良い暮らしに対して「積極的に取り組む」ことです。

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手作りの犬小屋を見て思う、犬との暮らしを楽しむということ。

梅雨の晴れ間なのでしょうが、長い晴れ間が続いていて犬たちも心地よい時間を過ごせているようです。

最近、訪問レッスンに伺ったご家庭で手作りの犬小屋や犬の休憩小屋を見せていただきました。

マンションのテラスに設置されたヒノキ素材のすのこを器用に組み合わせた小屋を犬ちゃんは気に入っているらしく、レッスンの途中でも小屋に入って休む姿を見ることできました。

別のご家庭では、手作りの犬小屋が仮設置状態で犬ちゃんにとってはお試し住居といった様子を拝見できました。

こちらの小屋の方は塗りたてのペンキの匂いに反応して若干の警戒を示している犬ちゃんに「イメージと違う」と試行錯誤する飼い主さんの姿もありました。

こうして居心地の良い犬の居場所を自分の住まいの中に提供しようと工夫したり時間を割いたりすることこそ、まさに犬と暮らす楽しみのひとつではないかと思うのです。

相手の立場にたって、どうやったら犬が心地よい時間を持てるのだろうと考えること。

犬にとって必要な空間とはどのようなものなのだろうかと考えること。

そうすることが、結局は「犬ってどんな動物なんだろう」と考えるきっかけを与えてくれます。

この空間づくりによる犬の安定は、おやつやおもちゃを与えて犬を喜ばせることとは根本的な違いあります。

心地よい時間は犬だけのものであり、飼い主がその場所で犬が得られる満足を奪うことはできません。

そしてその犬の心地の良さを犬を遠くからみながら「気持ちが良さそうだな」と感じてうれしくなる程度です。

そういえば、私も中学生のときに柴犬が家にやってきたときに、スヌーピーのあの赤い屋根の小屋の中に入ることを願って、父の知人に頼んで手作りの小屋を作ってもらいました。

その赤い屋根の小屋に犬が寝る姿を見ることはなかったので、犬小屋としては今一つだったのでしょう。

犬の訓練士となった今では当時の私に教えてあげたいことがたくさんあります。

犬には犬として過ごす時間が必要なのです。

風のとおる場所、ひとりになれるスペース、太陽にあたりながらの日向ぼっこ。

大切な時間をみなさんのご家庭でどのように過ごすのか考えることを楽しんで下さい。

ヒノキの小屋でくつろぐ犬ちゃん

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グループトレッキングクラスを開催しました。

早い梅雨入りで慌てましたが晴れてよかった。

週末は七山でグループトレッキングクラスを開催しました。

新しい犬さんたちも参加して、ドキドキのスタートとなりました。

グループトレッキングクラスにご参加の生徒さんは、家庭訪問の環境整備のトレーニングを終えた方ばかりです。

プライベートトレッキングクラスで練習していただき、その後にグループトレッキングクラスに参加可能となります。

グループの頭数は5~8頭くらいが通常ですが今回は少しだけ多い頭数となりました。

犬たちが規律正しく同じ方向を向いて同じ速度で移動するいわゆる集団行動となります。

もちろん、山の季節によって変わる温度、空気、匂い、景色を犬と共感していただきながら気持ちよく過ごしていただくことも大切です。

グループクラスは多少緊張感がありますが、他の犬とのこうした行動も都会ではなかなか実現できないものです。

グッドボーイハートならできるオリジナルスタイルのトレッキングです。

山歩きの後は少しだけ犬と犬の対面のお勉強もいたします。

今できていることが犬の状態です。

焦らずせかさずゆっくりと取り組んでいただくこともとても大切なことです。

来月も開催しますので、ご参加の方はご連絡下さい。

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最初の「お預かりクラス」で犬の行動観察を通して知る犬のこと

七山では若いウグイスが鳴き始めました。

お預かりクラスでお世話をしながら、草刈りして休憩して、新鮮な空気を吸い込むと体がリフレッシュする感じです。

今回は、初めてお預かりクラスを利用してくれた犬ちゃんがいて、その行動の変化に対する予測と結果の分析で大変頭を使いました。

犬の方は、別の場所に連れてこられて、数日したらまた元の家に戻るということをわかってはいません。

私と面識はあるものの、家を奪われるというのは犬にとって大変なことです。

預かりクラスを繰り返すと、これは一時的な場所でまた元のテリトリーに戻るということを学習していくのでしょうが、最初はそうはいかないのです。

そのため、最初の預かりに限る犬の行動を観察することはとても重要です。

なぜなら初めての経験を与えた時の犬の行動を通して犬の気質を知るヒントを得られるからです。

 

これは人の場合にも通じることだと思います。

テレビのバラエティ番組などで「ドッキリ」といった仕掛けをするのも、思わぬ出来事に人がどのように対応することでその人の性格や考えや器量を知ることができるということです。

犬の場合にもこれと同じことが起きます。

新しい環境に連れてこられた犬、飼い主はいない、犬の居場所を指定するのはたまに見かけた、時々家にやってくる人(私のこと)。

犬の警戒心、順応性、人との関係性、服従性など、ほとんどの飼い主さんが見抜けていない犬の心底の部分を見る機会になるのですから、ワクワクせずにはいられません。

とはいっても、犬を放置するわけではありません。

あくまでも、私という人の管理者がいる上での一定の管理の中での犬の行動です。

しかし七山です。

山の中の戸建ての家なのです。

ある程度の感覚の優れた犬であれば、この家の周囲にどの程度の面積があり、人や犬以外にもたくさんの動物が生息している気配を感じることでしょう。

それは移動してすぐにではなくても、次第にじわーっと自分の中に入ってくるものです。

犬の中には、元のテリトリーに戻ろうとする帰巣行動も見られます。

車で移動してきたのですから、簡単に帰巣することはできませんが、とりあえずここから出る「逃走」を行動に移そうとすることは珍しくありません。

すべての犬がというわけではないのですが、野犬の子犬や保護犬の多くは「逃走」こそ最初に選択すべき道とインプットされているようです。

いついかなるときに、どの経路で逃走を図ろうとしているのか、彼らに気づかれないように隠れて観察するのもまた楽しいことです。

かといって管理を緩めるわけではありません。

決して逃走できないということを気づいてもらうことに価値があるのです。

そして同時に犬を管理する側の人間は、やさしくても一定の規律を持っているということを理解させることが何よりも大切です。

慎重な犬ほど行動の変化に時間がかかり、3日間ほどの預かり期間はあっという間に終わってしまいます。

だいたい3日たつとさあこれから~という感じで変化していくときに帰宅ということになるのです。

今回の犬ちゃんも、成犬時に保護された大型犬でした。

あまり人に興奮しない、行動も少な目、食欲もさほどない、ただ逃走傾向が高いというタイプの犬ちゃんでした。

どこを触られても拒否はなく、わんわんと吠えることもなく、キャンキャンとも言わない、だからといって人との暮らしに積極的で満足しているわけではないのです。

それが「逃走」という行動を引き起こしています。

ごはんも食べられ、居場所も与えられ、散歩にも連れて行ってもらえて、何が不足しているのか。

それを見極めるのが私の宿題でした。

変化してくる3日目くらいに、もっと時間があったら…と欲が出てしまいます。

犬のことを知るのは本当にワクワクします。

犬たちのストレスを感じたりすることはつらく苦しいものですが、犬が求めているものを知ったときには、やっぱり犬だな~と思うからです。

お預かりクラスが終了しその犬が飼い主さんの元に戻るときに、犬に伝えたいことがあります。

あなたの飼い主と出あったことには犬としてあなたの生涯に何か意味のあるもの、そこで喜びを勝ち取るのだよ。


 

 

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飼い主の心の弱さを見切る犬の凄さ、飼い主の成長ももちろん見切っている。

家庭訪問形式のトレーニングクラスは、初期のころは犬の状態に応じて一週間に一回程度の家庭訪問を行っています。

毎回、トレーニングのステップが上がっていくのですが、その中で見られる犬の行動の変化について飼い主さんから報告を受ける時間は、楽しくもありドキドキでもあります。

しかし、変化するのは犬の行動だけではありません。

トレーニングクラスの回数が積み重なってくると、ある時点で飼い主さんの行動にも自ずからの変化が訪れてくる時期があります。

トレーニングを開始したばかりのころは、インストラクターの指導に従って飼い主さんの行動を変化させています。

こういうときはこうして、こういうときはこうして。

規則はわかりやすくするために多少厳格でもあるのです。

ところが、どうしても犬の鳴き声や要求や落ち着かない行動に右往左往してしまう飼い主さん。

「すごく鳴いているのでかわいそうになって…」

「いやがっているのでおやつを使いました…」

「ストレスになるんじゃないかと思ってさせられなかった…」

など、そもそもの犬の落ち着かない行動やストレス性行動に応じるように反応してしまうようです。

ところが、ある時点にくると何か大きく変化することがあります。

「数日前にクレートに入っているときに少し騒いだのですが、今日は見に行かないと決めていかなかったんです。そしたら何かが大きく変わった気がしました。」

ここで変わったのは犬ではなく飼い主の行動ですが、本当に変わったのは飼い主さんの気持ちです。

おそらく「腹をくくった」ということだと思います。

もうこんな関係は終わりにしよう、犬との新しい関係を作っていこうと飼い主が決めた瞬間、犬はそのことをよくわかります。

落ち着かない犬の多くは、落ち着けない人の空間で過ごしています。

決して人の性格が落ち着かないというのではなりません。

飼い主が犬のことがわからないとか、犬のことを誤解してしまっているために、犬が落ち着けない接し方をするために犬は落ち着きをなくしていくのです。

落ち着きをなくして問題行動を起こす犬を、飼い主はどのように関わっていいのかわからなくなります。

自信がなくなってしまってごまかしたり、腫物に触るようになるなど弱い心で接するようになります。

ある程度適当に相手をする、でも犬は簡単に言うことを聞きません。

何かをさせようとすると嫌がる犬を見て「かわいそう」だと言われることがあります。

それは自分の心が揺らいて落ち着かなくなるということで、結局は心が弱いということになるのです。

この人の心の弱さを犬はすごい動物力で察知しています。

犬は「飼い主さん、かわいそう」などと思ったりはしません。

むりそ「こいつ、弱いな!」ただそれだけです。

こんな弱い動物に自分を託すことなどできないと、私が犬ならきっと思うことでしょう。

「あなたの弱い心、見切った」と犬が感じた時に、犬は興奮し始めます。

犬は飼い主の鏡だとよく言われますが、それは本当なのです。

人の弱い心を映し出す犬、変えるためには強くなるしかありません。

でも、強さとは暴力ではありません。

強靭な精神、揺るがない信頼、絶対的な愛、そんな強さを身に着けていく飼い主の成長を感じることがこの仕事を続けている喜びでもあります。

犬はなんでも見切ってくれます。

安心して飼い主として成長してください。


 

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子犬の正しい社会化の方法を見極めるために犬の習性を学ぶこと

この時代ならではのいろんな動きがでていますが間違いなく「ペットバブル」になっています。

ペットショップでは流行りの子犬が高値で販売されているようで、たくさんの人が犬を求めているということでしょう。

子犬のしつけ、子犬のトレーニングの依頼も多くなり、子犬の社会化について声を大にする必要性があり改めて書くことにしました。

犬のしつけについて飼い主が学ぶ情報源は、テレビやYouTubeやインターネットなど気軽に拡散されるSNSによって、大量にスピード感をもって広がっていきます。

ところがその情報の多くは科学的な根拠のないもので、どこかに書いてあったものの上っ面をさらったような内容ばかり、明らかに間違っているものが多く、かすかにかすっているけれど大きく違うものもたくさんあります。

ところが「犬が尾を振っているときには喜んでいる」という長い歴史の中で培った思い込みに沿うようにうまい具合にできているので、普通の人は納得してしまいます。

 

子犬の場合には、家庭内の飼育環境整備、子犬に対する接し方、トイレトレーニングといろいろと子犬のしつけで学ばなければいけないことがあります。

中でも「子犬の社会化学習」は、犬の性格形成に影響を及ぼす学習項目で絶対に大切なのです。

子犬の社会化学習とは「子犬が生涯を通して接することのできる刺激に対して適切に反応することができるように学習すること」です。

「刺激に対して適切に反応する」などとややこしい言い方ですね。

要するに子犬が社会のあらゆるものに馴化(適応)し、過度なストレスを抱えずに生きていくための力を身に着けることです。

子犬の社会化=馴化を適切に進めるために注意しなければいけないのは、子犬が状況を受け入れているかどうかを確認することです。

子犬は自分のテリトリーの中では興奮したり騒いだりする半面、表向きには警戒心が高く反応が少ない場合もあります。

子犬が目の前に起きていることを「大丈夫」と確認できるようになると、その対象に関心を示さなくなる、これが本当の馴化です。

逆に、間違った子犬の社会化にはこのようなものがあります。

人を見ると近づいていく

他の犬を見ると近づいていく

これらの行動は、子犬が人や犬が好きだからではなく、むしろ理解できないものであるから近づいていくという行為になるのです。

狼や野犬は子犬の社会化期にグループ外の動物に子犬が近づくことを許しません。

犬には犬の習性としての社会化という学習が備わっています。

人目線にならず、犬目線で子犬の社会化の仕組みについてぜひ学んでください。


 

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