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「奈良公園の鹿は野生動物」に納得できない理由

奈良公園の鹿の扱いが問題になっているというニュースを見ました。

天然記念物として観光の目玉になっている奈良公園のたくさんの鹿。

しかし、中には農作物を荒らしたり人に攻撃する鹿も出てくるためそれらの「問題のある鹿」は、保護施設となる「鹿苑」という特別柵の中で管理されているという映像と説明をニュース番組で見ました。

その鹿苑の鹿たちの扱いについて内部告発的に訴えが上がり、奈良市が調査に入ることになったそうです。

奈良県のホームページには「奈良公園の鹿は野生動物です。飼育されている鹿ではありません。」とはっきりと野生動物宣言がされています。

ですが、これはあまりにもわかりにくいことです。鹿せんべいを食べる「餌付け」された鹿で、人に対して害を及ぼすものを保護するというのです。

保護された鹿苑の鹿たちは完全な飼育下にある鹿ですから、鹿苑の鹿は野生動物ではありません。

「奈良公園の鹿は餌付けされているのになぜ野生動物なの?」と意見する私に対して、奈良県出身のダンナくんは「歴史があるからしかたないやん」と身内発言でガードしグッドボーイハート内討論は発展しませんでした。

奈良公園の鹿は公園内の草木を食べているという説明となっていますが、鹿せんべいを人からもらって餌付けもされており、せんべいを見せるとお辞儀をするという条件付けから発生した行動のパターンまで身に着けています。

野生動物は餌付けによって人に近づくようになることは、動物と人との長い関わりの中で明らかです。

野生動物をもっと近くで見たい、触りたい、餌を与えたい、仲良くなりたい、といった人間の好奇心や愛情欲求を満たしてくれる最も簡単で時間のかからない方法が、動物に対する餌付け行動、です。

鹿せんべいを与えないと公園の草木では鹿の食べものが賄えないということと、観光地として訪れる人が喜ぶというふたつの理由によって鹿せんべいによる餌やりが始まったでないかと想像しています。

餌付けによって動物は人に慣れていきますが、同時に執着もはじめます。

餌付けによる執着行動は攻撃行動にも発展していきます。

奈良公園の鹿の中に人を攻撃する鹿が一定数出てくることは当たり前のことなのです。

 

私の身近にいる仔山羊のアールとゼットは、全く餌付けをしていません。

人から食べ物をもらうことはありません。

一日中山の中を歩きながら、庭を歩きながら、ずっと草を食べ続けています。

冬になったら枯草を買ってきておいておく必要があるかもしれません。

しかしそれすら、手で与える必要はありません。

食べ物で慣れさせてはいませんが、仔山羊たちは人に慣れています。

人という動物を良く知っています。

ですが山羊は「家畜化」という歴史を通して大昔から人が飼って利用してきた家畜動物です。

野生化した山羊(ノヤギ)は世界的にあちこちにいるようですが、野生として生存し続けている山羊が今なおいるのか、少し調べてみましたがわかりませんでした。

話が山羊にそれてしまいましたが、動物を人に慣らす方法は餌付けだけではないという風に話を続けます。

オポハウスの仔山羊「アールとゼット」



 

次のブログ記事→動物を人に慣れさせる方法について「餌付けから人付けへ」

 

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<犬のしつけ方>犬の居場所を指定する【ハウス】【ベッド】を誘導するためのヒント

このブログではトレーニングの手法ややり方についての説明はできるだけ避けるようにしています。家庭訪問レッスンを行っている理由は、言葉では伝えられない部分を身振り手振りでお伝えすることが目的だからです。

ですが短いレッスンの間に確認できなかった補足の資料としても当ブログを活用していただくというのも目的のひとつでもあります。

犬のしつけ方やトレーニングは、犬の行動学や習性にのっとっていなければ成功することがありません。

ドッグトレーニングをうまく進めていくためには、犬の習性を良く学ぶ必要があり、言い換えれば犬という動物について知れば知るほど“犬のしつけ”の仕組みは理解できるということです。

犬の居場所を指定するトレーニング

二つの居場所「ハウス」「ベッド」

グッドボーイハートでは、犬の居場所を指定するトレーニングを大変重要視しています。

トレーニングの柱といっても過言ではないというほど、次々に居場所の指定トレーニングが連なっています。

その「居場所を指定するトレーニング」の中で、初期に始まる合図は「ハウス」そして「ベッド」です。


上記の写真はクレートの中で休憩する犬ちゃんです。

ハウスとは、犬の室内用の巣穴になる居場所です。

屋外飼育の犬の仕様する犬小屋に相当する場所です。

ハウスの利用は、寝場所、留守番場所、避難場所…といろいろとありますが、室内飼育の場合にはどんな犬にもハウストレーニングが必要です。

ベッドの方は犬のソファにあたる場所です。


室内にはみなさんにもいろいろな休憩場所があると思います。

ソファ、椅子、座椅子などと同じように、犬にも自分の椅子やソファの代わりになる居場所が必要です。

「ベッド」や「プレイス」というような合図で指定される場所は犬にとってのソファだと思って下さい。

もちろん「犬専用のベッド」は人が利用することはできません。

ここは犬の専用席なので、犬が犬のベッドにいるときは人は自分の椅子やソファを使って下さい。

居場所を指定するために号令(合図)使う

号令や合図と呼ばれるものは、オスワリ、フセ、マテなどと同じことです。

号令やコマンドという言い方だと常に強い口調で言わなければいけないのかという誤解を生みかねないので、わたしは「合図」という言い方にしています。

犬のコミュニケーションはシグナルで成り立っており、においや音や形などで区別されています。

においのシグナルを発することのできない人間にとって、犬とのツールは音か形です。

そのため合図もほとんどが音とハンドシグナルの二つを併用します。

例えば、クレートを指定する合図は人によっては、ハウス、クレート、おうちなど様々ですが、いつも同じ合図であれば何でも構いません。

音の合図はできるだけ短く犬が聞き取りやすいものであれば構いません。

居場所を指定するハンドシグナルは、その居場所の方を指差しする行動になります。

ハウスならクレートを指さしする。

ベッドなら犬用ベッドを指さしする。

指さし行動については過去のブログ記事でもご紹介しましたが、人の指さしを理解できるようになるのは動物としては高度なコミュニケーション力なのですが、犬はある程度それを理解することができるようになるというのがすごい能力なのです。

<犬のしつけ方>人の指差しを理解する犬に観る理解力

もちろん、子犬のころから指さしを理解しているわけではありません。

人との生活の中で人が指すものを理解できるようになるのですから、犬にわかりやすいように手順を踏んで伝えていく必要があります。

そのためには、手指しを始めるまえに「指定する居場所に触る」という行動から伝えていきます。

居場所を指定するトレーニングは「誘導」と「誘発」で構成される。

「誘導」とか「誘発」というのは行動を起こさせるトレーニングの道具のようなものです。

ハウストレーニングを例にあげましょう。

ハウストレーニングでいう「誘導」とは、犬をハウス(クレート)に連れていくということです。といっても抱き上げて連れていくのではありません。

犬が地面を歩きハウスに入っていく行動を「誘導」するわけです。

犬の脇を抱えるようにゆっくりとハウスまで歩かせること。

犬の首輪にリードをつけてハウスまで歩かせること。

犬の首輪をもってハウスまで歩かせること。

この3つはハウスへの誘導です。

この誘導トレーニングだけでも、ある程度の犬たちはハウスというとハウスに入るようになります。

特に状況別で覚えていきますのでいつもごはんをハウスで与えてれば「ごはんのときにはハウス!で入ります。」となります。

となれば、ハウスの合図は覚えているはずなのに、自分の都合の良いときだけ行動するがその他のハウスの合図は無視されてしまうという場合もあります。

(一定数の犬は誘導だけでハウスの合図を理解し入るようになります。)

ハウスの合図をもっと強化するためには、ハウスの行動を誘発する=事を起こさせるためのきっかけづくりが必要です。

ハウスの行動を誘発するきっかけづくりは、ハウスをとんとんとたたく行動がおすすめです。

本来なら犬のテリトリーに触るという行為が犬の注目を引きやすいのですが、犬がより気づきやすくするようにするために、ハウスをトントンと音を出してたたきます。

指定した場所をたたく誘発行動は、ベッドの場合にも同じです。

小さな子供を自分のところに呼び込むために、座ってパンパンと手をたたきながら「おいで~」と叫んだことはないでしょうか。

これもひとつの誘発行動で音と動く手の刺激によって子供が何だろうと不思議がって近づいてくる行動を引き出す道具になっています。

犬にもこのような姿でオイデをしている飼い主さんを見ることがあります。

オイデの場合の居場所の指定は飼い主の足元なので、オイデの場合には自分の足をたたく行動がおすすめです。(オイデの練習はハウスはベッドができてからです。)

クレートに近づきハウスといってハウスをポンポンとたたき、すぐにハウスに入るようになればハウスの合図はほとんど完成したようなものです。

ここから上級になり、少しずつハウスから離れてハウスを指す合図に変化させていき、手指しの合図と声の合図の「ハウス」→「犬がハウスに入る」が完成します。

ここまで読まれて、いやいやそんなに簡単にハウスに入るようにならないよという方。

もしくは、子犬のころには応じていた合図に、成犬になったら従わなくなったという場合もあります。

ここには飼い主と犬の対立関係が生じています。

対立関係はできるだけ早く収束させる必要がありますが、子犬は飼い主と主従関係を結ぶようになるのに青年期になるまでい時間のかかるものです。

個体差はありますが、生後6ケ月~1歳半までが犬の青年期。

子犬からおとなの犬となり、飼い主と良い関係を築き上げていく一番楽しくかつ大変な時期です。

犬の成長は簡単には終わりません。

だからこそ長い長い伸びしろがあって、どんどん成長する犬が楽しくて仕方ないはずです。

自分たちだってそんなにすくすくと成長したとは思いません。

犬は人を理解するまでにかなり時間を必要としています。

気長く根気強く、愛情より愛をもって犬育てを楽しんで下さい。

 

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10月のグループトレッキングクラスのお知らせ

10月に入りましたが残暑厳しい日が続いています。

人も犬も暑さにぐったりというところでしょうが、活動を我慢していた犬たちにはやっと動ける季節がやってきました、秋到来万歳といったところですね。

今月のグループトレッキングクラスのお知らせです。

10月22日 日曜日 10時集合 ~11時半くらいまで

事前申し込みが必要です。

 

午後は植木の植え替えや土砂撤去のお手伝いを準備しています。

体を動かす作業になりますので、無理なく楽しんでいただける程度でご参加可能な方はお願いします。

午後作業の方はお昼休憩の後に行いますので、お昼ご飯をご持参ください。

本格的な土砂壁面の工事は来年の4月頃になりそうです。

結局、補助金額もあまり変わらいらしく気持ちはかなり凹みましたが、これも何かの試練だと乗り越えることで力もつくはず。

前進あるのみ、アールゼットたちといっしょにがんばっております。

成長してます。

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秋のはじまりもやっぱり犬との山歩きをしよう。山という環境が犬と人に与えてくれるゆっくりとした時間に感謝。

彼岸花にクロアゲハが立ち止まる季節となって、ようやく山の学校にも冷たい風が吹き心地よさを体感できるようになりました。

これから一番楽しい山歩きの季節がはじまります。

この季節にトレッキングデビューできる犬たちはラッキーです。

犬との山歩きクラスについて「何の目的があってやっているのですか?」と尋ねられることがあります。

目的と聞かれると少し返答に困るのですが、犬との過ごす時間の使い方として絶対に外してほしくないことが山歩きなのだと言ったらよいでしょうか。

犬が人と山を歩く行動は非常に原始的なもので、同時に非常に多い経験として脳内に刻み込まれているはずなのです。

犬と人が出会ったのも山だったはずだし、犬と人が協力して活動するようになったのもそもそもは山であるはずだからです。

その山歩きという空間の中では、犬も人も最大限に使わなければいけないのは体全体です。

表面的な刺激に対してただ反応する脳の動きを止めて、一歩一歩踏み出す脚に注意を払うこと、鼻先を通り過ぎる風のにおいを嗅ぐことなど、山の中でもっとも優先させるべきことに集中して歩きます。

犬と暮していると犬が暇していて可哀そうだと思い、室内空間でたくさんのオモチャやオヤツを与えたりゲームをしたり、撫でたり触ったり、抱っこしたりして過ごすことが増えてしまうかもしれません。

しかし、それは犬本来の活動とはいえないのです。

室内でしか過ごす経験がない犬たちが繁殖を重ねていき、犬という動物が次第に自然の中から遠ざかっていくのが時代の流れかもしれませんが、犬が山の中で活動する姿をわたしは自分が死ぬまでは見ていたいなと思うのです。

ほんの数千坪しかない山の学校の敷地でも、仔山羊のアールゼットのお世話や犬たちの活動に付き添うとかなりの上下運動を必要とします。

博多の家だったらどんなに歩き続けても平らしかないはずなのに、山の空間には平らという場所がそもそもありません。

小さいころから都会育ちの私の体には大変なことも多いですが、俊敏な犬や山羊に負けないぞという気持ちで山歩きを楽しんでいます。

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想像を巡らせても犬のことを全て知ることはできないが、それでもやっぱり知りたい犬という動物のこと。

犬を理解するためにたくさんの時間を費やして勉強をしたとしても、犬の考えていること、犬が行っていること、犬に起きていることを全て知ることはできません。

先日ある本を読みました。

ローレンツ先生の翻訳者でもいらっしゃる理学博士の日高敏隆先生の著作。

「動物と人間の世界認識~イリュージョンなしに世界は見えない~(筑摩書房)」です。

日高先生の一般の方向けの本であるろうとは思うのですが、その内容は非常に深くここで私が説明しきれるような内容ではありません。

その上で、受け取ったことを簡易に述べるなら、ヒトも含めてそれぞれの動物たちの見ている世界は違うということを科学的にとあり上げたものです。

例えば、ドイツの学者「ユスクキュル」の環世界の紹介もあり、動物が見ている世界はわたしたちが見ている世界とは違うということの科学的な説明が書かれています。

私たちヒトと犬の場合でも、入ってくる情報の感知する部分が人は視覚重視、犬は嗅覚重視という風に違っています。

私たちの視覚で見ているのと同じなことを犬が見ているわけではありません。

同時に、犬が山の中で嗅いでいるたくさんのにおいを、ヒトの方はほとんど嗅ぐこごができません。

今流行しているアニメの鬼滅の刃の炭治郎くらいの動物的嗅覚があれば、犬が嗅いでいるものと同じ量を感知できるかもしれません。

このように感受する器官が異なるということとは別の世界を分ける理由があります。

それは、興味と関心の向け方が違うということです。

ヒトにとってどうでもいい環境が犬にとっては興味や関心となりますが、逆に犬が気にする地面の臭いにおいの物体は、ヒトにとってはどうでもいいものでしかありません。

入ってくる情報が違い、興味のある世界も違う、こうなるとイヌとヒトというのはかなり違いのある動物だということになってしまいます。

それだけ違いのある犬という動物についてすべてを理解することはできないのですが、想像を働かせることで見えてくるものがあるというのが日高先生のこの本の中でいうところの「イリュージョン」ではないかなと思います。

この犬はこのときにこのような動きをしたのはこういう情報を受け取ったからではないか…という風に想像を巡らせていくしかなく、そこには答えはありません。

しかし、想像は時として動物に対する擬人化に発展してしまいます。

特に人の生活の中でいっしょに活動し、犬が自分にとっての子供に値するくらいの近い関係になってくると、犬にとって自分はお母さんやお父さんであり、親として十分に理解したいという気持ちが犬の擬人化を強めてしまいます。

人の感情の満足のため犬を飼っていることは否定できませんので、ある程度の擬人化は仕方のないことだと思います。

しかし、最終的には犬は動物であり人とは違う世界をもっていること、私たちが知ろうとしてもわからないことはたくさんあるのだということを謙虚に受けとめることも犬と暮らす上で必要な姿勢です。

分からないことが多すぎて難しく落ち込むこともあるかもしれませんが、何でもわかった気でいて思い込みすぎるよりは良いと思います。

どんなに学んでもどんなに付き合ってもまだまだ分からないことばかり。

こんなに夢中になれる犬という動物と出会えたことをありがたいと思います。

今は犬飼いではな山羊飼いとなりました。

犬と山羊の関係もまたいろいろと学びが深いです。

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早すぎる旅立ちを迎えた私たちの仲間をオポハウスにお迎えしました。

オポハウスの丘の上にある私の愛犬オポのお墓のとなりに新しいお墓ができました。

トレッキングクラスなどでみなさんと一緒に学んでいた黒柴犬の5歳の犬ちゃんが、急性の病気で今週半ばに突然旅立っていきました。

あまりの急なお別れに私やお友達の生徒さんたちはもちろんですが、何を置いても飼い主さんのお気持ちがついていかないことは言うまでもありません。

それでも大切な愛する犬の体を、大切に葬りご冥福をお祈りしなければなりません。

突然のお別れだったのですが、ご縁があったのかたまたま私は近くに滞在していて、旅立ちの連絡を受けてすぐにご自宅へ向かうことができました。

そして、なんとなくの流れでしたが、黒柴ちゃんの飼い主さんともよく交流のあったダンナくんが「ここに迎えたら…。俺が迎えに行く。」と言い始めたことを飼い主さんに伝えました。

お気持ちもあるから好きなようにして下さいと話したのですが、飼い主さんの方から「七山に埋葬させてほしい」と連絡を受けました。

連絡のつく犬ちゃんとよくトレッキングしていた生徒さんにも連絡をして、数名が集まり埋葬の儀を行いました。

オポのお墓のとなりに場所を作って、そちらに犬ちゃんを埋葬させていただきました。

 

本当に大変な愛で育てられていた犬ちゃんで、日々のごはんや毎日の長い時間の散歩、休日にはレンタカーを借りて自然の中で歩き、そして真剣に向き合って下さいました。

これから、犬ちゃんがもっと伸び伸びと暮らせるようにと庭のついた家を探したいと行動に移されていたところでした。

これからもっといっしょにやりたかったことがたくさん、たくさんあったのだと知っていますので、本当に胸が痛く苦しく、やるせない気持ちになり、落ち込んでしまいました。

ですが、犬はやはり動物です。

どんなに愛して育てても、知らないうちに何かの病気にかかっていることもあるし、生まれたときから持っている遺伝性の病気がいつ芽生えるのかもわかりません。

だれだって犬が健康であるように最善を尽くすはずですが、結果としてそうならないこともたくさんある、なぜなら犬は動物だからです。

人ならまだできることがあったのかもしれないと思いますが、人でも手の付けようがない事態はあるはずです。

だからこそなのですが、今日一日、犬がどのような時間を過ごしたのか、犬として充実した時間を持てたのか、犬として生きる時間があったのかがずっと大切なのではないかと思います。

5歳というあまりにも早い旅立ちに戸惑いは一切隠せませんが、山で生き生きと山歩きをして活動をしているその犬ちゃんの姿しか思い出すことができません。

お墓にはお友達の生徒さんが準備して下さった木いちごの苗木を受けて、うちの草刈隊員から守るべくみどりのネットを張っています。

私たちのやっていることをきっと見守ってくれると信じています。

ななちゃん、いっぱい学ばせていただきました。

楽しい時間をありがとう。


 

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<おすすめのアイテム>散歩中の「さわってもいいですか?」をガードする最強アイテムを発見。

散歩中にかけられる謎の言葉「さわってもいいですか?」。

本当に不思議なワードだと思うのですが、ものすごく多くの人が笑顔でこの言葉を発して近づいて来られるようです。

この「さわってもいいですか」をどのように回避したらいいのかという質問を受けます。

対策1 訓練中なので…と断る。

対策2 まだ子犬だから…と断る。

対策3 うちの犬咬みます…と断る。

対策4 聞こえないふりをして通り過ぎる。

対策5 どうも~と言い返して足早に通り過ぎる。

対策6 話しかけられないオーラを放つ。

という作戦で上手に回避するしかありませんが、なかなかうまくいかない場合もあるようです。

この、次々にやってくる「さわってもいいですか」を思いっきり防御するアイテムをある生徒さんが身に着けていました。

こちらです。


同じもの2枚をリードを挟んではりつけるようなもので、材質はかなりしっかりしています。

さわらないでね、の文字はとても小さいのですがイラストから意味は伝わってきます。


リードにつけるとこんな感じになっていて、すれ違うときにはっきりと見えます。

なんと飼い主さんがネットで探して見つけたアイテムらしく、楽天市場などで2400円くらいで購入できるそうなのです。

同じシリーズで、「こわがりです」というのと「かみつきます」というのがありました。

しかし、この「さわらないで」が一番わかりやすく伝わりやすいメッセージです。

なんどもTシャツ化しようと考えていたのですが、とうとう商品化されるとは。

やっぱり困っている人が多いということですね。

犬として尊重する気持ちがあるなら、そう簡単にさわってもいいですかという言葉は出てきません。

それは、友人の子供さんに対して同じことを言っているのと同じレベルの話です。

何より、犬は見ず知らずの人に触られることを喜んだりはしません。

犬のパーソナルスペースを守るための「うちの犬ガード」は飼い主としての責務だと思い、正々堂々と戦いましょう。

 

 

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<お知らせ>グッドボーイハート七山校の電話番号が変更になります。

お知らせです。

2023年9月よりグッドボーイハート七山校の電話番号が変更になります。

詳しくは以下のホームページのスクール紹介でご確認下さい。

https://goodboyheart.com/school/index.php

 

変更理由は、ネット回線などの変更により適切な環境となるように整備したためです。

福岡校や携帯電話番号は変更はありません。

黒豆ちゃんとアール(オポ広場にて)

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グループトレッキングの開催&仔山羊のR・Zが皆様にご挨拶。

7月10日の災害以来のグループトレッキング開催となりました。

7月は開催を断念したため、尾歩山でみなさんといっしょに山を歩けたことに感無量でした。


豪雨当日の朝のこと、停電して右往左往した時間、土砂の撤去を生徒さんやボランティアさんたちと繰り返した日々が続き、これからどうしていこうかと悩んだことなどが思い出されてしまいました。

土砂はずいぶんと撤去されて生活できるようになっていて前進した方なのですが、地すべりのあったオポハウスの裏の悲惨な光景を見てびっくりされた方もいらしたと思います。

トレッキングコースの方は全く問題はなく、山自体はびくともしていなかったことがわかります。

崩れたのは、道や家や畑を作るために削り取った部分からです。

要するに人が手を入れた弱い斜面が崩れ落ちた部分でした。



何事も謙虚に受け止めなければなりません。

山の気温はかなり低くなっており、不快な刺す虫もかなり減ってきました。

参加してくれた犬たちも、暑い夏を超えたばかりでほっとした顔つきで安心しました。

 

そして、この日は仔山羊のアール・ゼットがたくさんの人に会う日でもありました。

皆さん交代であいさつに上がってきてくださいました。

ワイワイしすぎて写真撮影をするのを忘れてしまいました。

普段は「触ったらダメルール」を徹底させているこの私が、「触ってもいい」と山羊には犬とは別ルールを導入しています。

皆さんが「山羊は触ってもいいんですか?」と聞きながら触っている風景が楽しかったです。


それにしても、人間の数は30名くらいいたのですが、人には全く動じることなく草を食べ続けている仔山羊のアール・ゼットにまた驚かされました。

人には動じないことはわかっていましたが、人だけでなく犬も15頭くらいいたのです。

それでも全く動じることなく、草を食べ続けているのですから…。

オポハウス前の斜面で草を食べる仔山羊を見る犬たちの様子ですが、ほとんどの犬は顔を若干背けています。

仔山羊を直視したり、吠えたりする犬は1頭もいませんでした。

頭数が多かったので山羊に近づけることはしませんでしたが、4~5メートルの距離でも犬たちは顔を背けて直視しません。

擬人的にいうと「見ないふり」ということですが、これもまた犬の社会性のひとつです。

グループクラスに来ている犬たちが山羊を見て興奮したり吠えたりせずに、山羊を見ないふり行動に徹してくれたことは、嬉しいことでもありました。

少しずつ時間をかけて距離を縮めていけたらいいなと思っています。

来月もグループクラスを開催します。詳しくは後日のブログでお知らせします。

Posted in 山羊, クラスのこと

犬たちと仔山羊の楽しい交流が始まりました。

8月4日に生後3ケ月半になる仔山羊のR&Z(アールとゼット)を迎えて、2週間がたちました。

夏休みの合宿中に迎えたこともあり、仔山羊たちを犬に社会化させようといろんな対面を試みています。

それが、楽しくて面白くて、また学びの深いことがたくさんありすぎて、ブログ記事としてまとめる時間が足らないため今回は雑談として軽く紹介します。

仔山羊を迎えるときに仔山羊を繁殖させられた山羊飼いの先輩からは「山羊は犬が苦手だ」と聞いていました。

山羊は散歩している犬を見かけると、避けたり逃げたりするということだったのです。

ドッグスクールにいる山羊なのに犬を子が怖がるようになっては山羊のストレスが心配です。

そのため、仔山羊を早くお迎えして犬に対して社会化させようという計画を立てていたのですが、7月の被災により1週間延長となりました。

しかし「社会化」は後戻りできないのを一番知っているのは私です。結局、待ちきれずに山羊小屋も仮完成のまま、仔山羊たちを迎えることになったのです。

仔山羊たちに最初に対面させたのは、当初の予定通りに小鉄くん(2歳半の雄の柴犬)でした。

預かり経験が豊富で環境にも慣れており、社会性が高く怯えや恐れがあまりない犬であるからです。

仔山羊と小鉄(オポハウスにて)



予想通りではありましたが、小鉄くんは仔山羊を脅かすことなくゆっくりと距離を縮めていきました。

仔山羊と小鉄くん(山羊小屋の近くで)



上の写真は小鉄くんと仔山羊のアールとゼットがフリーの状態ですが、お互いの距離を保っています。

他の犬たちとも対面を練習していきました。

仔山羊とクルルちゃん



仔山羊とアンちゃん



仔山羊と菜々ちゃん



仔山羊のゼットとはるちゃん



仔山羊のゼットときいろちゃん(間にいるのはダンナくん)



こんな感じで対面を重ねています。

白いアールはいつも逃げ気味なのに対して、色の濃い方のゼットは逃げが少なく、一定の距離で相手が戦うシグナルを見せなければ、自分のスペースをキープして頭を突き出し「はい、そこまで」と相手の接近を許しません。

牙のない雑食性のさらに角もまだ生えきっていない仔山羊ですから、犬からの攻撃の合図を受け取ればすぐに逃げます。

コミュニケーションの違う動物でも、わずかにですが共通に交わされるシグナルというのを山羊と犬という二つの対象を通して見ることができるのがこの対面の醍醐味です。

最後の写真ではダンナくんが仲裁役となっていますが、普段は私が間に入り込んでいるので写真は動画を撮影することがほぼできない状態です。

動画を後でゆっくりと見たいという気持ちもありますが、肉眼でしか受け取れない感覚というのが絶対的にあるためそれを優先させたという気持ちもあり、もやもやした感じで観察しています。

まだまだ観察したことが蓄積されている時間が続いており、ブログで説明するには時間がかかりそうです。

そうこうするうちに、仔山羊たちもどんどん成長しており環境に馴染み始めることでこちらはこちらで行動が変化しています。

地すべりで崩れた裏山の悲惨な斜面がまだ復旧していないので心痛む日々ですが、仔山羊と犬の間で交わされる何かを見る楽しみがあることで救われました。

いつか本当にアールとゼットと犬たちでトレッキングに来る日が実現できるかと、妄想を重ねています。

木で頭をこするゼットと左がアール。右はスタンプーのレオンくん。

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