先日レッスンのときに生徒さんとお話していて、犬を取り上げたテレビ番組の話になりました。
生徒さんが見たテレビは犬が視聴者の自宅でするイタズラ行動をどの犬がしているかを当てるような内容だということでした。
隠しカメラの設置によって多頭飼育の中の1頭の犬が留守中にものを破壊する行動をしていることがわかったのだけど、それを面白おかしく取り上げられていて最後は「楽しく笑い」を誘う内容であったらしいのです。
しかし生徒さんはその犬のやっている破壊行動がどうみてもストレスによる行動としか思えず「犬の悲鳴なのになんでわかってあげないのだろう…」と悲しくなり見るのを止めたとのことでした。
わたしは生徒さんの話を聞きこう答えました。
「自分でもきっと同じことを思うに違いないはずです。共感していただきありがとうございます。」と。
日常的に、犬や動物のテレビ番組をほとんど見ることがありません。
科学的に構成された動物のドキュメンタリーなどを厳選して見ることはありますが、まず絶対に見ることがないのが動物の登場するバラエティー番組です。
なぜなら動物の中でも特に犬を題材にした番組を見ると、怒りや憤りを感じるか違和感や嫌悪感を感じることが多いからです。
先の生徒さんと同じような気持ちになるのです。
犬の気持ちを理解することを全くせずに、犬の行動を笑い飛ばして自分たちの楽しみにしてしまう…あり得ないことと思われるかもしれませんが、実際には普通の方々が巻き込まれていることです。
メディアが準備した内容は間違いないという思い込みが、そのような形の犬の行動に対するひどい扱いを次々と生み出していきます。
テレビ番組で犬の行動が紹介され、楽しそう、イタズラしているから可愛い、お茶目など脚色された内容で落ちまでついていると、その犬の行動はそうしたものだと誰もが誤解するようになります。
誰もがというのは間違った言い方ですが、メディアが正義と思う人はそうなるでしょう。
犬のことがきっかけになったのかもしれませんが、自分はメディアの放送をすべて正解と思って受け取ることはありません。
本当にそうだろうか、いやそれは違うだろうという視点をいつも持っています。
自分だったらこう思う、この人はそうかもしれないが他の先生は違う意見でもあった。
などと納得のいくまでそうだと思わないような思考回路になっています。
専門分野外になると自分もついついあいまいな情報に惑わされることがありますが、簡単に正解はでないと思えるようなあいまいさを維持することの大切さを身を持って知っています。
テレビ番組に違和感を覚える自分、同じ番組を楽しむ人。
もはや共感をすることができない関係になっていきます。
犬に対する価値観は様々、犬に対する理解は二極化しています。
あなたはどちらへ進みたいのか。
今一度冷静に、犬を取り上げた年末年始の動物番組を見て考えてみてください。
Author Archives: miyatake
テレビのバラエティー番組で取り上げられる残念な犬の姿
家庭訪問クラスの応用で「福岡市内の山でトレッキングクラス」を開催しました。
家庭訪問レッスンを利用して近くの山でトレッキングクラス
家庭訪問トレーニングクラスはプライベートクラスです。
このクラスを継続しているひとつの理由は様々な環境に応じたトレーニングが可能になるからです。
今日は訪問クラスを利用して飼い主さんのご自宅のすぐ近くの山にトレッキングクラスに行きました。
オポが生前にもオポを同行させての山歩きクラス、海や川へ水泳教室などを開催していました。
普段のクラス時間60分ではできないので少し時間に余裕がないと難しいのですが、今日はその余裕があったということです。
特に長い間訪問レッスンを続けて下さっている生徒さんの犬ちゃんは、ご自宅ではほとんど問題なく過ごせるようになっています。
レッスン内容はどんどんと高度なものになっていくので、七山でのトレッキングクラスへと移行される方もいます。
しかし普段は車がないなどの理由で七山に起こしいただけない生徒さんもいます。
みなさんのご事情や生活スタイルにあった形で最善のクラスを提案するのが自分の役目です。
犬と犬の社会化とは心地よさを「共感」することから
この日はお預かりクラスで滞在していた犬ちゃんを同行させていただきました。
犬同士の相性、犬の管理にどの程度の影響がでるのか、ある程度の予測が立ちますので事前に相談した上での同行です。
実際に山を歩いてみると、具体的にこのようなところではこうした方が良いとか、リードの持ち方とか、歩き方とか、声のかけ方など、具体的にアドバイスができるのでこちらもとても指導しやすいです。
しかしなんといっても生徒さんと犬ちゃんといっしょにトレッキングクラスをする中で、いっしょに気持ちの良い時間を共有し社会化を高める時間を過ごすことができることです。
犬と犬、犬と他人が仲良くなるということは、お互いを触りあったりはしゃいだりすることだけではない、むしろもっと自然で大切なことがあると思います。
それはやはり「共感」の二文字につきます。
山をゆっくりと歩いて深い呼吸をして、体を十分に使ってリラックスさせ、適度にエネルギーを放出していく過程。
土や緑の臭いが充満する山の空気の中を歩くことで自分の脳の中にひろがるマップ。
いつの間にか近くをいっしょに歩いている人や犬の呼吸を意識していることに気づきます。
大きな空間と見えない敵を意識する中で自分の味方を探しているのかもしれません。
理由はわからないのですが自然とそうなっていくのです。
歩き始めるときには若干お互いをけん制しあっていた犬たちも、山歩きが落ち着きはじめるとそのけん制もなくなります。
本当に不思議な光景ですがこれが真実です。
犬との関係は奥が深いのです。本当に深い。
深まれば深まるほど今まで無知であった自分に嫌気がさし後悔もします。
でも何も知らないで終わるよりは学んで良かった、これが犬についての私の気持ちです。
だからひとつでも知りたい。学びたい。
明日からまた七山へと向かいます。
お預かりクラスが少し続きそうです。
みなさんの知りたいを私が先に受け取る時間です。
七山寒いだろうな、でもとても楽しみです。
「都市化によって考えない人間が増えている」のに犬は自然なのだ。
昨日の「犬と山歩き=トレッキングクラスの効果は頭で考えてもわからないのです。」の捕捉です。
捕捉したい内容は“頭で考えてもわからない”というところです。
この“頭で考えてもわからない”を使って犬を語るならこうでしょう。
「犬のことを頭で考えてもわからないことがたくさんある!」
「頭で考える」というキーワードから、養老孟司氏が講演動画の中で「人間が頭で考えてもわかることには限界がある…だから自然に行け」というようなことを話していらしたことを思い出しました。
簡単な言葉のようでとても奥の深い言葉です。
同氏の著書『「都市主義」の限界』に記してあることが参考になりますのでこちらに引用させていただきます。
「なぜ、人間が都市を人工物で満たすかというと、一つには安心を得るためである。
人口のものは、物質に限らず、社会のシステムにしても、すべて人間の脳のなかにあったもので、人間であれば、少なくとも表面的には理解し、予測、推測できる。
これが安心につながることはお分かりいただけるだろう」
引用:養老孟司著書『「都市主義」の限界』より
人間が頭の中で考えたものを形にしたのが都市。
そうであれば、その都市の中で起きることを予測したり推測することは簡単なのです。
ところが、相手が自然となると予測も推測も都市のようにはいきません。
だから自然相手のときには頭の中で考えることを止める必要が出てくるのです。
子供は都市の中にはない、なぜなら子供は自然だから。
同じように、犬は都市の中では理解できない、なぜなら犬は自然だからです。
こう考えると、犬のことを頭で考えることだけでは理解することができないことも納得できます。
犬を理解したいなら、頭で考えているだけでは行き詰るのです。
自然の中で予測したり推測したりするためにできることは、まず考えることを止めること、次に感じる事です。
ブルースリーの言葉をお借りするなら「Don’t think! feel.」。
「考えるな!感じろ」。
この名文句を実際にやっているのが自然の中で活動できる犬たちです。
山をゆるやかに動く犬の動きを見ていると、考えて行動しているというよりも、感じて行動しているという風に見えるのです。
とこうしてまた見ていることを考えている自分もどうかと呆れてしまいますが、考える癖が抜けないのが現代人です。
ある程度は考える人と感じる動物の犬。
このふたつの種類の動物がいっしょに山を歩くこと。
とてつもない力が生まれそうだと感じるのは私だけでしょうか。
すごく現実的かつロマンティックな犬との山歩き=トレッキングクラス。
参加するたびに変わるのは感じる力です。
犬も人もいっしょに自分の変化を楽しみましょう。
関連記事→犬と山歩き=トレッキングクラスの効果は頭で考えてもわからないのです。
犬と山歩き=トレッキングクラスの効果は頭で考えてもわからないのです。
先日のオポディにたくさんの犬たちと山歩きを楽しみました。
どの犬たちも尾歩山の山歩きトレッキングクラスになんども通ってこられて山に親しまれた犬ばかりです。
飼い主さんと犬の頭の中にはこの山のある程度のメンタルマップが出来上がっており、行動には安定が見られます。
このクラスにご参加されている方に「どうして犬と山歩きをするのか?」という質問をしても答えは簡単には出ません。
クラスにはそれぞれに目的があります。
トレッキングクラスを提供する側としては目的をある程度説明することができます。
でも、トレッキングクラスの目的は飼い主が犬と山を歩きたいという欲求と同じではないのです。
飼い主側の犬と山を歩きたいという欲求の一番は「気持ちがいいから」ではないでしょうか?
数頭の犬たちと飼い主さんの小グループトレッキングはとても心地よく気持ちの良いものです。
少し頭数が多くなるとテンションが上がりますから、ちょっと気持ちいいけどたくさん楽しいになるでしょう。
楽しいが多すぎると気持ちがいいが少し減る感じがするのです。
オポディのトレッキングはまず楽しいで始まり、その後は各自で気持ちがいいを探していただくようなクラスになりました。
なんども犬と山歩きをしているけれど、トレッキングクラスに参加しているけれど、まだ一度も「気持ちがいい」を体感したことがないのであれば、自分の気持ちが目標と達成に集中しすぎているのかもしれません。
何事もチャレンジ、目標があり達成がある。
そうやって頑張って生きてきたのですから、ただ犬と気持ちいいーと思うことができなくなってしまったのかもですね。
犬をいつも触っていたいとか、犬をなでたら気持ちがいいと思っている人こそ、犬との山歩きをおすすめします。
犬と山歩きの気持ちがいいは、犬に触って気持ちがいいを大きく超えていきます。
いつかきっと体感してください。
今年もあと少し、年末まで犬とトレッキングまだまだ行きますよ!
犬の小さな変化を見逃さないことが犬との関係をより良くする
ご家庭訪問タイプのトレーニングクラスのために定期的にご家庭を訪問していると、犬の行動の変化を見ることができます。
トレーニングの内容に沿って進められた環境の変化に対する適応。
たとえばクレートというハウスで寝るようになる。
犬用のベッドで遊ぶようになる。
適切な場所に準備された排泄場所に排泄をするようになる。
そして排泄の失敗(トイレの失敗)というのがなくなってくる…など。
これはほんの一部ですが確かにトレーニングやしつけを行った結果に変化した犬の行動です。
ですが、犬の行動はいいことばかりではないし、いつもパーフェクトなわけではありません。
「今週も1回トイレを失敗しました…」
「まだ、とびつきがなおりません。」
「ものをかじるのを止めません。」
「吠えがなくなりません。」
飼い主側はできていない行動をたくさんあげられることは得意ですが、犬ができるようになったことを探すのは苦手のようです。
もう少しはっきりというと、犬ができるようになりつつあること、に気づかれるのが苦手のようです。
0か100。
完璧にできたら「できた」と思えるものも、中途半端な数字10とか50とか80ではまだまだ合格とは言えないので不安になられるのも分かります。
そのことに気づいて説明するのがインストラクターとして訪問している自分の仕事です。
先日まで訪問のときに吠えていたのが今は吠えていない。
最近まですぐに飛びついていたけれどゆっくりと近づけるようになっている。
ハウスの合図に対する反応がかなり高くなっている。
そんな、飼い主さんにとっては満点とはいえない犬の行動も、より良い方向に向かっていることを感じることができたら飼い主さんに報告しています。
これは、飼い主が現在整えている環境整備がうまくいっていますよ、ということなのです。
つまり自信を持ってこのまま継続されて構いませんという、私の中での合格サインです。
生徒さんからは「犬がまったくよくなっていないと思っていたけれど、こうしてお話を聞くと変化しているのがわかりました。」といわれます。
飼い主としてはとても高いところを目指しているので、そこまでにはまだまだ時間がかかるということで焦りがあるのかもしれません。
しかし犬のしつけや犬と関わるということは、完璧になりすぎてしまったら犬はそれだけ年をとったということもであります。
今「犬が出来ている」こと、今「私ができていること」を認めることの方がずっと有益だということを、客観的にみればわかることですが当事者というのはなかなかそうでもないのです。
責任感があってちゃんとしなければという気持ちが強ければ強いほど、犬へのプレッシャーもかかってしまいます。
犬がプレッシャーを抱えているシグナルとしては、しつけの練習の途中で逃げ出したり走り出したりしてしまうときです。
逃走は犬がもっとも得意とする行動なので、走り出すたびに練習を止めていたら練習にはなりません。
ただあまりにも拒否が強い場合には、少し深呼吸して自分にかかるプレッシャーを開放してから再びトレーニング練習にのぞみましょう。
繰り返し行動のしつけの内容はすごく単純で難しいことでも過酷なことでもないのです。
ちょっとの我慢ができれば、どんな犬にもできるようになります。
毎日が犬との闘いであっても良いではないですか。
より良い関係をつくるための闘争です。
犬を愛する気持ちが生まれるなら問題ありません。
老犬くんが七山で癒しの時間を過ごしてくれること
福岡市の拠点と唐津市七山の山の学校を行ったり来たりする日々。
「先生もお忙しいですね~。」と言われること度々ですが、もうすっかりと慣れてきました。
今日は日帰りで七山まで行ってきました。
いろいろと要件があったのですが、ひとつはグッドボーイハート七山に毎月やって来てくれる老犬くんと癒しの時間を過ごすためです。
移動が犬にとっての負担にならず、七山に来ることが犬にとってのより良い時間になるのであれば老犬くんでも大歓迎です。
季節のせいか夏よりも元気になったような犬くんの姿を見て安心し飼い主さんともゆっくりとお話できました。
七山に学校を構えたことでいろいろと不具合もあったのですが、やはりメリットの方が圧倒的に大きいです。
都会で忙しい飼い主さん、その飼い主を支える犬たち。
時には山の中の透明な空気を吸ってリフレッシュして欲しい。
そんな気持ちで七山の学校を維持してきました。
そして私も同時にこの山の風に嫌なことを吹き飛ばしてもらっています。
コロナ時代に入り蓄積されるストレスは思った以上に大きなものです。
何もわからない犬たちも飼い主や世間のストレスのエネルギーには敏感です。
より良い形でリラックス、心地よい時間と場所を大切にしてきたいです。
オポディ(オポの日)無事に。今年もありがとうございました。
オポディが無事に終了しました。
偶然にも今日はオポの命日。
オポが12月中旬というこの時期に旅立ちを決めたことで、程よい時期に一年を感謝する時間を作ることができています。
午前中はいつもより頭数多めのグループトレッキングでした。
トレッキングに慣れている犬たちはリラックスした感じです。飼い主さんの落ち着かせもばっちりでしたね。
初参加の犬ちゃんたちは多少の興奮があり、でも歩いていると落ち着いてきましたね。
私が一番緊張していたかもしれません。
みなさんにお茶とお菓子とパンで少しだけの時間を共有するお昼タイムには、逆にいただいたものの方が多くなってしまいました。
たくさんの甘い差し入れ。
たくさんの果物の差し入れ。
パンやお菓子などなど…。
本当に感謝しかありません。
午後から来られた犬連れのご参加者の皆様。
なかなか生徒さん通しお話する機会もないので、いろいろと情報収集できたかなと思います。
次の機会にはいっしょにトレッキングしましょう!
グッドボーイハート生だった生徒さんたち、今は犬はいないけれどオポのお墓参りをかねてのご参加ありがとうございます。
初心者生徒さんたちに対するアドバイス、きっと心強いと思います。
みなさんこうしてご縁をつなげていただき、みんな犬に対して真剣に向き合って学んで下さる方ばかりです。
グッドボーイハートを始めて今年で21年、オポの命日は5回目です。
こうして今でも犬のことを学び続けることができるのも、グッドボーイハートという場で出会いの機会を得て、学びの機会を与えられたからです。
このことを心より感謝しています。
みなさんとの出会いがあったから、犬のことをより深く理解しようという時間を作ることができました。
そしてこれからもグッドボーイハートで出会う犬たち、一頭一頭と向き合う時間を惜しまない決意です。
オポという犬のひとりで唯一の飼い主として、できることは全部やったという思いと、もっと理解すべきことがたくさんあったという思いと両方があります。
その思いが、オポが旅立ったあともトレーニングスクールとして、ヒーリングスクールとしてのグッドボーイハートを続けていこうと思った理由です。
私もまだ分からないことばかり。
みなさんと一緒にこれからも学び続けます。
13日オポディ(オポの日)についてのお知らせ ※ご参加者はご一読下さい。更新
令和2年12月13日(日) オポディ(オポの日)についてのお知らせ
みなさんに安心して楽しんでいただくために事前のお知らせです。
長文ですが最後までお読みください。
ご参加の皆さんは下記の3つの中のどのグループでご参加なのか直前でもご連絡いただけると助かります。
1のトレッキングクラスにご参加の方は前日までにご連絡下さい。
- トレッキングクラス(10時~11時半)からご参加 犬と一緒にご参加
- 午後12時から 犬と一緒にお立ち寄り
- 午後12時~ 人だけでお立ち寄り
この日に限り頭数の多いグループトレッキングとなります。
知らない犬との接近には配慮をお願いします。
犬たちが興奮しないように落ち着かせを頑張りましょう。
〇施設への通用口はいつもの(向かって右側の茶色のテラスからの入り口)をご利用下さい。
〇トレッキング後の犬の待機場所は各自のクレートです。
車もしくは施設内をご利用下さい。
クレートはご持参ください。
〇トレッキング後は室内でパン・お菓子とコーヒーや紅茶をお召し上がりください。
各自のご都合でいつでも退席いただいて構いません。
〇ご参加予定の犬ちゃんたちご紹介します。
・ゆあ(メス)お預かり犬ちゃん
・アルク(オス)
・サク(オス)
・メイ(メス)
・ハル(オス)
・梅吉(オス)
・じょん(オス) ※グループ初参加
・クール(オス)
・ダン(オス)
・ディーノ(オス)左 ・ナノ(メス)右
・レオン(オス) ※グループ初参加
2 午後12時~ 犬と一緒にお立ち寄りの方
〇駐車場はCをご利用下さい。前日までにご案内しますが案内のない場合にはご連絡下さい。
〇犬の遊び場所は下の広場のみとさせていただきます。
尾歩山の散策、はじめての方単独でのご利用はご遠慮下さい。(イノシシがたくさん出てます!)
〇室内に入るときには犬はクレートです。クレートを室内に持ち込むかもしくは車に待機させるか迷ったらご相談下さい。
〇室内への出入りは表の白いテラス側のポーチ口をご利用下さい。
いつもは閉じている正面のドアを開けていますのでご利用下さい。
〇入室、退室ともにご自由に。帰宅されるときはお声かけ下さい。
3 12時~ 人だけでお立ち寄りの方
〇駐車場はCをご利用下さい。前日までにご案内しますが案内のない場合にはご連絡下さい。
〇室内への出入りは表の白いテラス側のポーチ口をご利用下さい。
いつもは閉じている正面のドアを開けていますのでご利用下さい。
〇入室、退室ともにご自由に。帰宅されるときはお声かけ下さい。
・その他の大切なこと
コロナ感染の配慮のため、飲食以外で気になさる方は各自マスクをご着用下さい。
通気のためドアの開閉を定期的に行います。
七山はコロナウイルスも定着できないほどの風の通りのすごい谷間ですので、むしろ寒さ対策万全でお越し下さい。
今年一年みなさんと犬たちにもいろんなことがあったと思います。
元気に年末を迎えて来年も一年を幸せに過ごしていただけるようにお待ちしています。
犬のするプレイボウ(遊びのお辞儀)は本当に遊びのシグナルなのか?
犬のコミュニケーションについてのお話です。
犬のコミュニケーション方法は嗅覚、視覚、聴覚といろいろと発信の方法があります。
ですが私たちヒトとしてより正確に把握できるのは視覚的なコミュニケーションです。
嗅覚や聴覚で受け取れるものもありますが、視覚ほどはっきりと認識できません。
だからまずは視覚をつかって犬のコミュニケーションを勉強するのが一番です。
今日は視覚的なシグナル「プレイボウ」=「あそびのお辞儀」を取り上げます。
プレイボウとは、犬が前脚を地面につけて尻を上げるポーズです。
お相撲さんのはっけよいのポーズに似ていますね。
子犬が遊びを誘うシグナルとされていることからプレイボウ=「あそびのおじぎ」という名前が付けられました。
同時に敵意のない行動だとしても知られています。
ただ実際にこのプレイボウのシグナルを犬が出しているときに、
犬と犬が遊んでいる
だから犬と犬は仲良しで友達
と断定してしまうのは早すぎます。
犬と犬はプレイボウをしている最中はお互いに対立を避けようとしている。
だけどその対立を避けるシグナルは次の瞬間に破られてしまうこともあるのです。
プレイボウで犬が飛ぶ方向は左右飛びです。
右に左に飛びながら犬は境界線を引いていきます。
ここまでがボクのテリトリー、だからここからこっちには入ってはダメだよ、
という境界線を引いているのです。
それがプレイボウの横跳びです。
テリトリーを守っている、テリトリーに入るなと言っているとなると
いっしょに仲良くお友達ということでもありません。
お互いのテリトリーを主張しあい、お互いのテリトリーが守られる陣地取りなのです。
子犬のころはこの陣地取りの行動を遊び行動として群れの兄弟犬たちと繰り返すことで自分のテリトリーを確保することを学びます。
だから遊び行動の中に見られるプレイボウ…ですね。
兄弟犬であってもプレイボウの横跳びから相手のテリトリーへ向かって飛ぶ前後とびや手をかける、体当たり、飛びつき、空かみ、甘噛み、立ちあがりが入ってくるとこれはもう闘争の形になっています。
これをみなさんはワンプロと言われるようですね。
ワンプロは闘争のひとつの形です。
もみ合って遊び楽しいで終わるのか、犬によっては他の犬が苦手になることもありますので要注意ですね。
プレイボウについてはこれまでブログでもなんどか取り上げましたので検索して探してみてください。
ブログで犬語の説明難しいですね。
かといってYouTubeで説明するのも虚しいし、また犬語セミナ―開催のときにはみなさんといっしょに学びたいです!
犬のメンタルマップの神経回路基盤について得た助言
少し前のブログ記事で犬のメンタルマップについて書きました。
記事はこちらです。
犬の行動を決める「メンタルマップ」について考えてみました。
要約するとこのような内容でした。
・動物の脳内には「自分とその周辺の地図」が存在していてそれをメンタルマップと呼ぶ。
・メンタルマップは犬にもあり犬はそのメンタルマップを基に行動している。
・メンタルマップの構築は犬の場合、嗅覚で得た情報によって構成されている。
上記のブログ記事にも書いたとおり私は脳科学者ではありません。
あくまで犬を行動する立場にある人間ですが、その中で犬たちがどのような仕組みでどのように物事を理解しているのかが知りたくいろいろな科学的見方を探しています。
メンタルマップは行動を決める指針ともいえるもので、犬の行動を考える上で重要な情報なのです。
今回このブログ記事を読んで下さったグッドボーイハートの生徒さんからメールをいただきました。
内容は「メンタルマップの神経回路基盤について」というものでした。
なんとその生徒さんはメンタルマップの最前線で活躍している教授や研究者の方々から直接話を聞けるような研究室にいらっしゃるとのことで、メンタルマップについてより詳しい情報を得られるサイトを紹介して下さったのです。
詳しい情報にはメンタルマップを説明するにあたり3つの脳内の部品について紹介されていました。
この三つを動物がどのように使っているのかを理解することでメンタルマップがどのように構築されているのかがわかるようになる仕組みの部品です。
1 海馬
2 場所細胞
3 格子細胞
海馬については有名なのでご存知の方も多いと思います。
犬の脳内にももちろん海馬は存在します。
記憶の整理をする場所として有名な海馬ですが、メンタルマップも記憶を基に構成されていくので海馬が関係しているということでより分かりやすくなります。
私の説明では今一つなので生徒さんがメンタルマップについて要点として書いて下さったメールの一部をここに紹介させていただきます。
マウス脳において、記憶に重要な役割を果たす「海馬」という部位の中に、特定の場所にいる時のみ反応する「場所細胞」があること。(つまりカーナビでいうと「現在地」を告げる細胞)、またその特定の場所に反応する仕組みとして、三角の格子状に分布する点にいる時にのみ反応する「格子細胞」を複数組み合わせる機構(つまりカーナビでいうといくつかの手がかりから現在地の座標を計算する仕組み)があることが示されています。
犬が脳の中に自分を中心とした地図を構成するには地点というものがたくさん必要になるということです。
つまり地図を書くときに線を引きまくるのではなく、郵便局、銀行、パン屋さん、信号機、公園といったものがありそれを結ぶように道があるというふうに構成されていくということです。
さらに最先端で研究されている生徒さんによると「これはメンタルマップの神経回路基盤と言えるような研究」なのだそうです。
私のブログ記事を読んで下さり「神経科学的なレベルでの知見と実地で実際に生物に触れる行動分析のレベルで得られた知見とが合致するような結果」だと感じて下さったということでとてもワクワクいたしました。
さらにその地点を把握する方法ですが、動物は知覚に基づいて情報を得ます。
人の場合にはほとんどが視覚に頼っています。
しかしほとんどの動物は嗅覚から得られた情報を最優先にします。
この人と他の動物との違いについてはまだ研究がすすめられているとのことです。
しかしもうひとつ大切な情報として、実は海馬に直接的に情報を送り込めるのは嗅覚だけなのです。
だから嗅覚は記憶に最も近い情報とされています。
その海馬がメンタルマップの構築をしているとなると臭いを中心にして生きる犬などの動物の方がメンタルマップの構築はむしろ確実なのではないかと考えました。
カーナビを持たない動物がどこを見ても同じ風景の森の中を移動するための手段として使っていたメンタルマップ。
あなたの犬の中にはどのように存在していると思いますか?
続きはまた次回。お楽しみに。
関連記事→
犬の行動を決める「メンタルマップ」について考えてみました。
<犬のしつけ方>動物同士の距離感:犬と人、犬と犬、人と人
地図「オポの行動から学ぶメンタルマップの構築について」