週の初めは唐津や伊万里方面の家庭訪問のトレーニングクラスに出かけます。
合間の時間には、七山校にトレッキングクラスやヒーリングクラスを開催。
さらに、新ドッグホームセラピスト講座を受講する生徒さんと楽しく過ごしていました。
秋の深まりを知らせる庭の梅もどきの木も、真っ赤な実をたくさんつけています。
昨年は実の少なかったユズも今年は豊作のようです。
七山の野菜やさんにも、そろそろユズの実が並ぶことでしょう。
この季節に犬と山歩きをするとき、よく思うことがあります。
秋の気配深まる山では、雑草の種の類や、木々の枯れ葉がたくさん落ちています。
尾歩山は広葉樹の山として生まれ変わりましたが、周囲はほとんどが杉山です。
杉の枯れ枝や枯れ葉は引っ掛かりが多くやっかいなものです。
これらの種子や杉の枯れ葉をたくさんつけてしまう被毛の犬が増えているのです。
飾り毛というフワフワした毛に覆われたぬいぐるみのように改造された犬たちです。
足の裏にも飾り毛が生えていますので、その部分にも種子が絡まりやっかいです。
最終的には、はさみで毛を切り取ってしまうしか対処の方法がありません。
こうした被毛は、自然環境の中では犬を守ってくれません。
本来の犬の毛はとても柔らかいけれど張りがあります。
種子の運搬は野生のイヌ科動物のお役目ではありますが、
種子は犬の体から離れることでその目的を達成します。
犬が体をブルブルっとさせたり、多少動きをとると落ちるようにできています。
人為的に繁殖された犬の飾り毛に種子や枯れ葉がついて不快感を覚える様子を見ると
人がやっていることの矛盾につきあたります。
以前、犬が山を歩くという話をしたときに受けた質問を思い出しました。
その質問とは、種子が皮膚から体の中に入って病気になると聞いたので
山歩きをさせるときには靴が必要なのかというものでした。
実際には、そのような例は聞いたことがありません。
人の皮膚は弱いためとげが刺さったらそれを排除しようとして炎症を起こすことがあります。
原始的に裸足で生活を続けている部族でなければ、裸足のまま歩くことは難しいことです。
もし犬の体が、人のように弱く変化しているなら、それは大変なことです。
事実をよく確認した上で、もし事実ならその犬種の繁殖はもう止めるのが懸命でしょう。
犬は洋服や靴をはかなくても、自然環境の中でなんら不自由なく快適に活動できるように
その身体的な能力や装備を発達させて、遺伝的にイヌ科の犬という動物として遺伝してきました。
人による犬の遺伝の人為的な関与により、こうした身体的機能を一つずつ失いつつあります。
山は犬の里なのです。
山歩きも苦痛になってしまうように犬の繁殖に関与する必要性を理解できません。
しかし、この飾り毛ですが人の方には快を与えてくれるらしいのです。
触ったときにフワフワして気持ちがいいという快を得られること、
見た目がフワフワして可愛らしいという快を得られること。
人は動物を利用する生き物であることは認めなければなりません。
ただその利用については、一定のルールが必要ではないかと思います。
Author Archives: miyatake
<犬と山>人為的繁殖による飾り毛で不快を得る犬たち
<クラス>ドッグホームセラピスト講座を開催しました。
ドッグホームセラピスト講座を受講される方が増えていること
とてもうれしく思っています。
ドッグホームセラピスト講座は、プライベートスタイルのクラスです。
犬に「触れる」という行為は、対話の大切な時間です。
まず、触れる行為が対話となるための手順を学び、
次に、触れる行為が対話から手当てと発展していくための要素を学びます。
触れるという行為は愛情表現として当たり前ではないかと思われているので
触ること自体、全く悪いことではないという捉え方もあるようです。
しかし、触れ方による欠点についてはあまり知られていません。
たとえば、触れ方によっては犬の依存性を高めてしまい、
落ち着きを奪ってしまうことがあることは、あまり理解されていません。
これらも、犬の行動や様子を見ていればわかりやすいのですが、
老犬になると行動そのものが減ってきてしまうため、それもわかりにくいものとなります。
常に触っていないと落ち着けない状態になってしまったり、
逆に触ることを極端に嫌がる傾向があることもよく見受けられます。
こうしたことは、家庭内で起こっていて外に連れ出すと案外わかりにくいものです。
一方で家庭内で日常的に起きていることは、習慣として見過ごされることも多くあります。
ドッグホームセラピスト講座は手当てのできる関係性に重点を置いたクラスです。
犬が具合が悪くなくても、犬が年老いていなくても、いつでも受講が可能です。
ドッグホームセラピスト講座は、生活環境を重視しているため
他のクラスと同様に家庭訪問形式で行っています。
長らくグッドボーイハートのお山に親しんでいただいた犬と飼い主さんや、
遠方で訪問できない場合には、七山校での来校形式でも開催しています。
どちらもお気軽にご相談ください。
<山と犬>トレッキングクラスと犬語セミナーを開催しました。
大型台風の通過で週末は不安を抱かれる方も多かったことでしょう。
台風、雷、大雨、日照りと自然の力の大きさは、生活を脅かします。
台風通過後の山歩きでは、行く手を阻む大きな倒竹が続きます。
前進のために生徒さんたちと協力して重たい竹を払う中、
犬たちも静かにその様子を見守ってくれていました。
こういう時、つまり人が真剣に物事に取り組んでいるときには、
犬は案外邪魔はしないものです。
しかも、その作業中に安定した状態で取り組めば取り組むほど、
犬は穏やかにそれを見守ってくれます。
安定した状態が必要なのは、危険の伴う自然の中での作業では、
イライラや怒りや憤りや焦りはそれも危険を引き寄せます。
作業中何か不具合が見られたときは「何か落ち着かないことがあったのか?」
「自分が今落ち着いていないのか?」と自分に問いかける機会にもなります。
台風明けの山の中では、同じく長らく潜んでいた動物たちが活動を再開しています。
こちらも大変用心しながら、適切に対応する必要があります。
社会性を活用して発達させるチャンスでもありますね。
午後の犬語セミナーでは、成犬たちと若い犬の個別の対面のビデオを見ました。
よく遊び行動と間違えられるような、走り出し、横飛びやジャンプなど、
よくみると犬がいろんな形で発達を必要としていることがわかります。
その内面の発達の環境は、その犬の生活環境の中にあるべきなのです。
しかし、今は生活環境を理想的に整えていくのが難しくなっています。
とはいえ、犬が必要としていることは何か、飼い主としてその必要性に応えているか、
このことを問い続け、そして応えることは、犬との信頼をつくることでもあります。
誤解されやすい犬の行動。
冷静に客観的に見ればわかることも案外多いものです。
次回の犬語セミナーは七山校のみ決定しています。
2017年11月26日日曜日 12時~14時 グッドボーイハート七山校
トレッキングクラスでの発達に関心のある方は、
初めての方用のカウンセリングクラスをご利用ください。
<犬のしつけ方>愛犬を「抱っこ」は犬の発達を阻害する:拘束は不安症の犬を育てる(犬を抱っこしたい人は必読です!)
犬のしつけ方の方法の中で、できるだけ犬を抱っこしないようにお願いしています。
それには様々な行動学的に裏づけされている理由があります。
単純な「甘やかさないように」という程度の問題ではありません。
そのような感傷的な問題ではなく、犬の安定した成長と発達のために、
犬をできるだけ抱っこしないようにとお願いしているのです。
すべてをここで説明することはできませんが、ひとつだけお伝えします。
犬を抱っこすることは、犬を拘束することだということを忘れないでください。
そもそも、犬を抱っこして散歩をするという人の不思議な行動は、
赤ちゃんを抱っこして社会性を育てるという人の育児から発展しています。
赤ちゃんを抱っこして環境に対する適応力を高めるのは、当然のことです。
なぜなら、赤ちゃんは歩けないし、ヒトという動物は赤ちゃんを「抱く」行動をし、
そしてまた赤ちゃんも親に「つかまる」という行動を通して発達しています。
先日ブログでチンパンジーの松沢先生から学んだことを書きました。
チンパンジーの赤ちゃんは親に抱きつき、親チンパンジーは子供を抱くのです。
これは、チンパンジーとヒトという種の育児の習性です。
しかし、イヌは違うのです。
母犬は子犬を移動させる必要があるときには、首の後ろ側をくわえて運びます。
子犬が多少動けるようになって、巣穴から離れたが自分で戻ってくることができないときや、
緊急時に巣穴の移動を必要とされたときに行うものです。
赤ちゃんのように子犬を抱っこすることは、子犬の発達を助けることはなく、
むしろ子犬を拘束するという不安状態に置かせた上で環境に接触させていることになります。
拘束されて外界と接触した子犬は、社会化の発達を阻害されているばかりか、
むしろ、不安を抱きやすいという性質を育てられています。
不安を抱きやすい性質を持つ犬は、将来様々な行動の問題を生じます。
行動が問題であるばかりでなく、その犬は生涯を通して不安を感じつつ生きることになります。
良かれと思ってやったことが、全くの逆効果になるのです。
犬を抱っこすることは、犬を拘束することということ。
ぜひもう一度各自で考えていただき、犬の習性にあった健康な発育を支えましょう。
モンベルで犬のトレーニング備品のお買い物
トレーニングに使う道具を買いに行きました。
アウトドアショップのモンベルです。
購入したものはこちらです。
コードなんですが、多少加工を施していろんな用途で使っています。
犬の生活や管理の中では、この紐の形状のものはたくさん使われます。
係留するための道具として
散歩中の道具として
呼び戻しのトレーニングの道具として
その他、もろもろいろんな道具を生活上で、管理上で、
そしてトレーニングの道具として使用することになります。
どのような道具にも共通した基準があります。
安全に、効果的に、犬にストレスが少なく使用できるものです。
先日、知人が犬用のリードを開発中ということで、いろいろと要望を述べさせてもらいました。
安全で効果的な道具を使用するのは、
一時的に利用する道具の場合は、早くその道具を取り去るためです。
そして犬にもっと自由を与えるためです。
ずっと必要な道具は、ストレスのないものを使いたいものです。
モンベルのコードは、15年以上使っています。
犬たちの自律と自由を達成するために。
<おすすめの本>動物の治癒に学ぼうとするヒト:「人間と動物の病気を一緒にみる」
最近では、検索する項目にあわせてネットの方がユーザーの好みにあわせて
いろんな情報を提供してくれるので、出会いの確立も高まるのかもしれません。
以前読んだ本の中で興味深いと思った本の著者の講演の動画を見ました。
その本は「人間と動物の病気を一緒にみる~医療を変える汎動物学の発想」という題目で、
著者は、バーバラ・N・ホロウィッツ、キャスリン・バウアーズです。
著作の中心となったバーバラ医師は、カリフォルニア大学ロサンゼルス校医療センターの心臓専門医で医学部の心臓病学教授。また、ロサンゼルス動物園の心臓コンサルタントでもある。
バーバラ医師は自分の経験を通して、ヒトもホモサピエンスという動物のひとつであることを
実感していることが本書を通して伝わってきます。
人の管理する動物はもとより、野生動物ですらヒトと同じ病気にかかることがある。
しかし、動物の医療と人の医療に違いがあるということは認めざるを得ません。
なぜなら、身体的しくみに同じところもあれば違うところもあります。
一番の違いは、動物の回復力の高さにあります。
不妊手術で腹部を数十センチも縫合されている犬が、翌日になると普通に動き回っている姿は
人の医師からすれば、驚き以外のなにものでもないでしょう。
人間なら一週間から10日は安静にベッドに横に寝ていなければいけない状態になるからです。
その動物の治癒力をサポートするのが動物医療です。
しかし、人間もヒトというホモサピエンスであることを認めることから始まります。
ヒトと動物に関わる医療の間に、もっとお互いの学びの場があっても良いのではないかという
バーバラ医師の素直な発言は、これまでは思う人はあっても声に上げる人がいなかったのでしょう。
人は動物とは違う、その垣根を越えたくないという人中心主義の壁が壊され始めていると感じます。
人は動物から学ぶこと、これは東洋的な考えでは当たり前のことです。
動物が食べているものから学ぶ、動物の動きを真似して体操をすること、
東洋では当たり前のことが、西洋では驚きをもって迎えられるのです。
なので、日本人にとっては、この考え方は当たり前すぎるとは思います。
しかし、西洋的な考えの方はこうした見方に行き当たる過程や新たな視点を学ぶ機会にはなります。
みなさんはどうやって情報の信憑性を確認するのでしょうか。
自分の場合は、その情報を出している人を信頼するかどうかで決まります。
本であれば、文章を読むうちに「この人にはとても惹かれる」という感覚で入ってきます。
セミナーであれば、「この人のことをもっと知りたい」という人の魅力にひかれます。
動画であればより直接的に、その人について直感的に信頼できるかどうかを判断します。
自分なりのセンサーによる判別ですが、比較的信用の置けるものだと思っています。
動画でみたバーバラ医師の講演は、ほんの10分程度の短いものでした。
そこには、バーバラの真剣さと純粋さ、そして惹かれるものを感じました。
よければ動画もこちらからご覧いただけます。
本を読む時間のない方は以下の動画でご覧ください。
動画:バ-バラ・ナッタ-ソン・ホロウィッツ: 獣医が知っていて医師が知らないこと
福岡で犬語セミナー開催しました。
福岡で平日クラスの犬語セミナーを開催しました。
いつもは参加者の多くが純血種犬と暮らす飼い主さんですが、
今日は、参加者の全員が雑種犬、いわゆるミックス犬たちと暮らす飼い主さんたちでした。
さらに、その犬たちの年齢も17歳、14歳、13歳と高齢犬たちもたくさんいました。
3頭とも若いときから知っている犬たちなので、感慨深いものがあります。
犬たちと飼い主さんが重ねてきた日々の重さがとても深いものであることと、
犬が高齢になっても、まだまだ犬のことを学ぼうとするその姿勢に頭が下がります。
犬が高齢になると、知りたいのは犬の病気のことばかりになってしまいがちです。
犬のことを知りたいというよりも、病気を探して病名を見つけて、
そしてその病気を解決するための方法ばかりに偏ってしまうことがあります。
高齢になれば、どんな犬もそれぞれにどこかに不具合は出てくるものです。
体に不具合がでなくても、脳の問題や行動の問題などいろいろと不具合は出てきます。
高齢になっても病気に焦点を当てすぎずに、
犬といっしょに過ごすお互いの時間を大切にしたいなら、
犬に対する理解について、思いを向けていかれるといいでしょう。
犬が高齢になっても、こうしたセミナーに参加される方々を見ていると
犬たちは深く愛されているのだろうと感じることができます。
動物を愛するということはどういうことか、
愛することは「理解すること」であると思うからです。
ビデオの教材になるのは、グッドボーイハートで撮影したものが中心になります。
しかし、実際には一般的な家庭の犬の日常の行動は、とても良い教材になります。
ビデオ撮影に協力してくださる方がいたら、ぜひお願いします。
<犬の習性>犬の食性と人の食の選択、どちらが正しいのか?
秋深まり七山に戻ると思いっきり空気を吸ってリフレッシュしています。
野外活動をしていた生き物たちは息をひそめています。
とても静かで誰もいない感じが漂っています。
動物のヒトであるわたしの方は、様々な文明の利器を使って暖をとっています。
冬でも活動できるようにした人間の欲求とは、本当にすごいものだなと感動します。
プライベートトレッキングクラスに参加してくれている犬ちゃんが、
この季節に一番おいしい雑草といわれるハーブを食べていました。
その雑草はオポもよく口にしていたもので、なつかしく思い出しました。
「この草ってとっても苦いんですよ。」とわたし。
「食べたことあるんですか??」と驚く生徒さん。
オポがよく食べていたので、食べたことがあることを説明し、
そしてその場でも口にいれてむしゃむしゃと食べました。
その光景にビックリされたのか、生徒さんから質問を受けました。
「犬に食べさせる前に、全部を試食してみるタイプですか?」
一瞬その質問にとまどい、またとても可笑しくなり笑ってしまいました。
そうですね。そういう方もいらっしゃいますよね。
犬に与えるドッグフードもオヤツも全部自分が食べてから与えるという対応ですね。
この場合は全く逆の発想です。
犬が必要で食べている草だから、きっと体にいいものなんだろうと思うのです。
だから自分もその草を食べてみるのです。
犬の食性という知恵から学び、その知恵を分けてもらっているのです。
結果、その草はとても苦くてそんなには食べられないと知ることもできるし、
また、その大変苦い草を食べている犬が、単に味覚重視とも思えないのです。
よほど、自分というヒトの方が、美味しいものは口にするけど、
苦いものは避けたいという食の選択になってしまいます。
さらに、もうお腹いっぱいなはずなのに、つい食べ過ぎてしまうというのも日常ですね。
良薬は口に苦しといいますので、その苦いハーブは大変良い薬なのでしょう。
そうしたものを誰から教えられなくても選別できる犬という動物の力は恐るべきものです。
ところが、都市部ではこの選択ができません。
生き生きと生えるこれらの雑草が存在していないからです。
選択する力を発揮することができなければ、その遺伝子は死に絶えていきます。
ヒトは自分が失ってしまったものを、また犬からも奪おうとしていると感じます。
だからこそ、雑草を美味しそうに食べる犬ちゃんを見て、なんだかホッとしてしまいます。
雑草が食べられるのは11月中旬くらいまでです。
限られた季節に、どうぞ山歩きにお出かけください。
マンションのペット委員会主催セミナー行いました。
ここ15年くらいで、マンションでペットと暮らすことは一般的になりました。
ところが、マンション内でのペットにまつわるトラブルは以外に多いのです。
マンションは共有部分もあるだけでなく、一番近いご近所さんです。
トラブルを未然に回避し、お互いに快適に暮らすために
分譲マンションの多くは、ペット飼育者で構成されるペット委員会をつくっています。
今回は、ペット委員会が毎年主催するあるマンションのセミナーに講師として伺いました。
昨年に引き続いてのセミナーでしたが、昨年と同じテーマを取り上げて欲しいというご希望がありました。
セミナーのテーマは「被災時に備えるペットのケア」です。
普段は犬のしつけ方やトレーニングの指導を中心としていますが、
マンションのセミナーでは、猫の飼い主さんも半分以上です。
犬や猫と暮らすにあたり、被災に備えてやっておきたいいろいろについてお話ししました。
参加者の方々は熱心に耳を傾けられていて、具体的な質問もいただきました。
こうして、マンション内のペット飼育者がいっしょになって勉強する機会も
大変貴重なものです。
ペット可マンションでのペットのための勉強会の開催が一般的になれば、
ペットに関するトラブルも減ることでしょう。
ペットに関するトラブルは、犬や猫のストレス表現でもあります。
トラブルを起こしているのは、犬や猫ではありません。
犬や猫と暮らす価値観は人それぞれだと思いますが、
みなが楽しく安全に暮らすための共通ルールの確認だけは、おすすめします。
<山と犬>秋のお手入れ無事に進んでいます。
わずかに紅葉し始めている静かな尾歩山。
秋の深まりをみせながら、夏に騒いでいたいろんな生物たちはほとんど姿を消しています。
大きな女郎蜘蛛と蜂が最後の活動をしているくらいです。
やっと、落ち着いて山の手入れができるようになりました。
とりきれていなかった蔓を払いながら、木々が育つ環境整備の応援です。
山の手入れのときにも、犬がそばにいてくれるとなぜか安心します。
手入れに夢中になっていますから、周囲の危険を教えてくれる役割を担ってくれるからです。
そうした自分の役割に気づく犬たちは、飼い主の方をじっとみたりそばによってきたりはしません。
鎌や鋏をもって活動していますので、人のそばでは危険もあります。
犬たちは人の作業を邪魔しないように、少し離れたところで周囲の気配をとりながら、ときには山の斜面に落ちているイノシシやウサギの落し物を食べたりしながら、ゆるやかに過ごしています。
私達ヒトの方もしっかりと山の恵を拾って降りました。
オポが食べていたので気づいた椎の実。
ほんのり甘くて生でもおいしくいただけます。
皮も食べられるらしいあけび。
私はあまり得意ではありませんが、生徒さんがペロリと食べました。
山の甘柿。
柿はたいてい渋柿で、甘柿は1本だけです。
すでに熟したものは、お手伝いしてくれた犬くんがしっかりいただきました。
熟した柿が落ちてくるのを待つのは、オポのお得意芸でした。
山が育つと動物が暮らす場ができるのが、ただうれしいのです。
山が育つと犬たちが生き生きとなるようで、ますますうれしいのです。
七山から離れた福岡の土地にも、活力ある山の空気が届くと思えるからです。
夜に七山から福岡まで移動するときに、動物たちとの遭遇が増えました。
ウサギ、アナグマ、タヌキ、イタチなど。
秋から冬にかけて活動が活発になる野生動物たちです。
わたしたちヒトも、そしてイヌも活動期の季節といえるでしょう。
また来月も山のお手入れ行います。