Author Archives: miyatake

<犬のしつけ方>犬が嫌がる不快な音:音に吠える犬、吠えない犬で何が違うのか?後編

犬の音に対する反応についてのコメントです。
昨日のブログからの続編になりますので、読んでいない方はこちらからどうぞ
→<犬のしつけ方>犬が嫌がる不快な音:音に吠える犬、吠えない犬で何が違うのか?前編

日常に溢れる人工的な音に対する犬の反応、観察できましたか?

前編で紹介したように、注意を勧告する警告音は不快な音です。

不快な音であることが、注意を引く音になるからです。


救急車のサイレンや郊外で流れる夕方の時間を知らせる音楽は少し違います。

これらのサイレンの音には、犬は遠吠えという形で反応します。

これは一定の音に対する共鳴という行動です。

行動を誘発する刺激が与えられると行動を起こすというのは、
学習のひとつの原理なのです。

サイレンの音という誘発刺激によって、犬の遠吠えという行動が引き出されます。

ミックスには反応が多く見られますね。

ただ、この反応は前述した不快な警告音に対する反応とは違うのです。


警告音に対する犬の反応に戻ります。

犬がこれらの音に反応するときには、不快感を得てビックリしたような反応をします。

もしくは同じように不快感を表現するような行動をすることもあります。

中には、強い不快が不安を引き出し、そこからパニックを起こすようになることもあります。


警告音に対する強い反応としては、連続してワンワンと吠えてしまうような反応でしょう。

音に反応して吠える犬の声は、少し高めで苛立ちを表現するような声質をしています。

声は澄んでおらず、にごっていて犬の声にも違和感を覚える声です。

これらの犬の声にも、警告音と同じような不快感を覚えるでしょう。

ということは、犬のこれらの反応する声は、犬の不快さを表現する声だということです。

警告音によって不快さを強く感じ、それを表現するまでに高めてしまったということです。


動物によって出す音の種類はそれぞれに若干の違いはあります。

しかし、共通した情報として不快な音は不快なのです。

少なくとも、警告する不快な音は、人にとっても不快であり、犬にとっても不快なのです。


ですが、その不快感はすぐに消え去るものなので、人もすぐに元の情緒、
つまり安定を取り戻そうとします。

犬にも同じように、安定を回復させようとする神経機能が備わっています。

すぐに安定を回復させることができる犬は、
片目を開けることはあっても、すぐに目を閉じて寝続けます。


これらの状態にどのような差があるかというと、
犬の日常的な情緒状態に差があるということです。

不快な警告音に強く反応してしまう犬は、日常的に不安や不快を抱えています。

日常的な環境と、飼い主さんとの関係を三度見直す必要があるでしょう。


逆に、全く反応を示さない犬の中にも、ストレス過多になっている犬もいます。

こうした犬たちはとても気づきにくいのですが、最も気づくべき存在です。

日常の刺激によるストレスが強すぎて、無反応という状態に至った動物です。


ただ寝ているだけなのと、無反応になっている犬との区別をどのようにつけたらいいのか。

日常的な行動をすべて分析していくと、犬の状態は理解できるようになります。

犬の行動の見方は、すべての飼い主さんに理解していただきたいことです。


犬のしつけ方やトレーニングを学ぶのは、行動を教えることを学ぶだけではありません。

犬が何を感じ、何を表現し、何を必要としているのか、

理解して協力できるのは飼い主しかいないこと、飼い主とはやりがいのある仕事です。





ところで、明日から福岡・佐賀県の標高200メートルで10センチの積雪予報が出ています。
七山は標高500メートルですが、福岡で活動するため様子がわかりません。
帰宅したら積雪してるということも十分に考えられます。
七山の雪を恐れて帰れなくなったら、山人としては恥ずかしい限りなので、
意地でも山帰りを続けていきます。

七山にお越しの方には、七山雪情報は事前にお伝えします。
雪に覆われた山は最高に美しいのです。
その中に歩く犬はもっと美しい、そんな風景もいつか見てください。

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<犬のしつけ方>犬が嫌がる不快な音:音に吠える犬、吠えない犬で何が違うのか?前編

福岡で過ごしているときには、毎日いろんな音が飛び交っていると感じます。

七山の静かな環境から移動してきたときには、よく感じることです。


夜中サイレンの音がしょっちゅうなります。

暴走族の取り締まりをするパトカーの音。
夜に具合が悪くなった方の搬送のための救急車。
以外に響くのが酔っ払って携帯電話で話しながら歩く人の声。

昼にはヘリコプターの音をよく聞きます。

こうした遠くから聞こえてくる音には、まだましな方です。

もっと動物をビックリさせるのは、身近にある電気製品の音です。


都心部にはいろいろと注意しなければいけないことが多いため、
注意を喚起する音というのがあります。

車のバッグ音

車で安全ベルトをつけないでいるときの音

電話の着信音(スマホの方は出ないようになってますね)

シャッターの音(動画のときは特に大きい音)

キッチンタイマーの音

洗濯機が止まった時の音

電子レンジの音

地震の発生を知らせる音は特に強い音ですね。

こうした身近なアラーム音は増え続けています。


これらの音は、人の注意をひきつけるようにできています。

身近な人の注意をひきつける音というのは、不快な音なのです。


不快な音が、なぜ人の注意をひきつけるのかというと、
不快な音は、危険であることを知らせる音だからです。

そのため不快な音は注意をひきつけると同時に、
不安や苛立ちを感じる音にもなっています。

こうした不快な音質によって感じる情動は、
人も犬もかなり似てるようです。

そのため、犬の中には特定の人工的な警告音に対して、
吠えたり、顔を上げたり、走り出したりするなどの行動をすることがあります。

顔を上げるくらいなら、まだそれほどの影響は受けていませんが、
吠えたり、走り出すとか飛び起きるとなると、犬も不安定です。

みなさんの身近な犬は、警告音に対してどのように反応しているでしょうか。

反応しない場合にも、他の行動もあわせてよく観察してみてください。

明日に続きます。

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<お知らせ>12月13日、七山にお立ち寄りください。

久しぶりに七山の地を踏めました。

やっぱり、空気が違いますね。

冬になるとリンとした感じの空気になって、
身も心も引き締まればいいのですが、特に身の方はですね。

来る12月13日、オポの命日には七山で一日を過ごしています。

グッドボーイハートやオポにご縁のある方をおもてなしします。

グッドボーイハート七山で暖かなお茶と軽食をどうぞ。


犬連れの方はゆっくり山歩きしてきてください。

犬を亡くした方も、おしゃべりで楽しんで行ってください。

なんだかゆっくりと、いろいろと思い出やこれからの希望に浸っていただければと思います。


念のため、いらっしゃるときは事前にご連絡ください。

お昼前から日没まで大丈夫です。

たぶん、私は暖炉のお世話をしています。


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<犬のしつけ方>拡散希望!犬の「抱っこ散歩」って絶対ダメなんです!

あまりに広がりすぎて、間違っているのに訂正できないこと、

実は、犬のしつけ方にもあります。

そのてひとつが、犬を抱っこして散歩することです。


初回のカウンセリングのときに、よくこんな会話になってしまいます。

生徒さん「抱っこして散歩してるんです。」

私「犬の抱っこ散歩は、犬の正常な発達によくありませんよ。」

生徒さん「えーーーー!!!。抱っこして散歩するのダメなんですか?」


中には、「犬が子犬のときには抱っこして散歩していた。」という
過去形の方もいらっしゃいます。

いずれにしても、きちんとお伝えします。

「犬を抱っこして散歩することは、犬の発達を阻害することです。
犬のしつけ方としては、おすすめしません。」ということです。


犬のしつけ方にはいろんな手法があります。

なので、何が正しいのかというのはよく議論をする必要があるでしょう。

「犬を抱っこして散歩すること」があまりにも推奨されている中で、
それが間違っているということは、異論といわれるかもしれません。

異論といわれても構いません。

犬のナチュラルな発達のために、伝えさせていただきます。

犬を抱っこして散歩することは、なぜ発達を阻害してしまうのか。

犬という動物についてよく考えれば、だれでも分かることなのです。


犬は抱っこして成長するというシステムを持っていません。

成犬は子犬を抱っこして環境に順応する機会を与えません。

子犬は自らの脚で移動することを通して、環境学習を進めます。

環境学習とは、社会化の過程で必要な学習です。

社会化という言葉も、若干専門的になってしまいますが、
文字量が多くなりますので、ここでは簡潔に説明するために使います。


犬を抱っこするという行為は、犬を拘束するという行為です。

拘束とは、動物にとって最もストレスを与える行為です。

拘束状態で環境に接触させれば、犬は恐怖を抱きやすい性質になります。


犬は視覚的に環境把握をすることが不得意です。

脳の構造が人とは違うからです。

犬は嗅覚的に環境を把握したり、対象を認知していきます。

犬が拘束されて見たもので、臭いを嗅げなかったものに対しては
理解できないもの、緊張を感じたもの、恐怖を感じたもの
として認識されていきます。

犬の恐怖ボックスにはたくさんの情報が入ってしまい、
犬は恐怖をいだきやすい性質になってしまうのです。

散歩で使用するリードも一定の拘束を与える道具なので、
リードが拘束とならないように使い方は覚えて欲しいものです。


実は、子犬期に抱っこして散歩するといいというのは、
どのような本にも書いてあり、セミナーで習ったこともあります。

自分もはじめはこのことに疑問を抱かずにいましたが、
抱っこされて歩いている犬の状態やその後の発達を見ながら再考しました。

その結果、この「抱っこ散歩」は発達を阻害する作業であるという結論に達したのです。

もちろん、個人的な見解です。
たくさんの実験をしたものではありません。

ただ、考えればわかりそうなことではないでしょうか。


本やネットに出ている情報が、右から左へとコピーされていくことや、

犬に関わる専門家がよく考えずに人にすすめてしまうことが、

犬と飼い主に多大なる負担をかけています。


緊急にお知らせしたく、拡散希望と題に添えました。

もちろんコピーしてただ広めるのは危険です。

犬について考えてよく理解できた方は、身近な方に少しずつ伝えてください。

dav

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<クラス>「もっと早く犬のことを勉強しておけばよかった」人も大丈夫:犬語セミナーを開催しました。

週末の日曜日と昨日の水曜日に犬語セミナーを開催しました。

七山校ではまったりとお茶会しながらゆるやかなセミナーに、
福岡校では初めて参加の方を迎えながらも、活発な意見が続々と。

それぞれに、参加者の個性あふれるセミナーを開催できました。

犬語セミナーは犬の動画を見ながら、
犬のコミュニケーションについて学ぶセミナーです。

ビデオを通して視覚的もしくや聴覚的に確認できる犬の行動を
セミナー参加者といっしょに集めていきます。

はじめて参加された方でも、細かいシグナルを拾っていくことができます。

観察眼というのはもって生まれた能力と、経験によって磨かれた能力です。

どちらにしても、くり返していくと犬の行動をみる観察眼が育っていきます。


今回も、犬と犬の対面のビデオを使用しました。

初対面のものと、そうでないものを準備しました。

参加者の多くがそうなのですが、自分の犬と似ているところが気になります。

「うちの犬もこんな行動をすることがある!」というところにひっかかります。


たくさんの行動をビデオで見ていきます。

すべてを理解しようとすると、疲れ果ててしまいます。


なんでもいいのです。何か気になった行動を深くみていきましょう。

今までとは見方が変わります。


参加された方の多くがこんな風に表現されます。

「犬のことを、今までと全く異なる視点で見ることができるようになった」


こういわれることも多いのです。
「もっと早く犬のことを勉強しておけば良かった。
そうしたら、前の犬のことももっとわかったのではないかと思う。」

犬のことでなくても、そんなことはたくさんあります。

もっと早く知っておけばよかったと思うこと、いっぱいありますね。


でも、犬のこととなると特別です。
犬と人は動物として違いが多く、理解しているように思えても
実際にはなかなかしていないことが多くあるのが現実です。

大切な家族である犬のこと、もっと知って協力したいと、
たくさんの人が思っていることに感謝しています。


もっと早く知っておけばよかったと思っても、決して遅くはありません。

今、こうしていっしょに犬のことを学ぶことができるようになったことが、
何よりも大切なことなのです。

あなたと以前暮らしていた犬が、飼い主さんへのプレゼントとして
出会いの機会を与えてくれたのかもしれません。


来月も七山校では犬語セミナーを開催します!

12月24日(日) 12時~14時

犬への理解を一歩すすめるというクリスマスプレゼントはいかがでしょうか。

dav

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<本>「GO WILD 野生の体を取り戻せ!」運動は自然環境がベストなのは人も犬も同じ!

いろいろと本を読むのですが、なかなかおすすめしたいと思う本が見つからない中、
久しぶりにおすすめしたい本がありました。

書名:GO WILD 野生の体を取り戻せ!

著者」ジョンJ・レイティ、リチャード・マニング
NHK出版

dav
著者のジョンJレイティは医学博士、ハーバード大学医学部臨床精神医学准教授という肩書きで紹介されています。

肩書きで本を選んだり本の内容に評価をつける必要はありません。

ただ、本の内容を通して著者に関心を持つことができ、
どんな人なんだろうと思い、プロフィールを見ます。

多くの精神医学を必要とされる患者に直接ふれる医師として、
臨床経験を通して得られた見方がとても興味深いと感じました。

そして、何よりもすばらしいと思えたのは、
この考察の過程を通して、著者自体が暮らし方や生き方を変化させていることです。

本書の中にも、本を書くことで自分が変わらないのであれば意味がない、
という旨の文章がありました。

心を打たれます。

こうしてブログを書いている自分も、ブログを書くことで考えを整理し
整理した考えや見方を新たな行動に移しています。

ただ考えをめぐらせるだけなら、ただ起きていることを述べるだけなら、
ブログなど書く必要はありません。


実際、本の著者は自分の生き方を変化させていくなかで、
様々なものに出会い、体験し、そして習得していく過程を見せてくれます。

さらにこの過程を「トレイル」と呼び、自然の中に出ていったことで
多くのものを知ることができたということも述べられています。

その多くのものがこの本の中に書いてあるのです。


本の中書いてあることが、自分にあっているかどうかはまた別のことです。

帯には「文明に飼い馴らされた生き方は、もうお終いだ。」とあります。


犬のしつけ方の学校でこのような本を薦めることを疑問に思われるかもしれません。

理由はとても単純なのです。

人が人として生きる選択をするほど、犬も犬として生きる道が拓けるから、
ただそれだけのことなのです。

本を通して、自分もたくさん体感したことも書いてあったので、
共感できることがいくつもあったというのも推薦の理由です。


本書にたどりついたのは、同著者の別の本を読んだことからでした。

書名:脳を鍛えるには運動しかない
著者:ジョンJ・レィティ、エリック・ヘイガーマン
NHK出版

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もちろん、こちらもお薦めなのですが前者の「GO WILD」の方が一般向けかなと思います。

ぜひ、この秋の夜に読んでみてください。


他のグッドボーイハートお薦めの書籍はこちらでもご覧いただけます。
→GoodBoyHeartの本棚

Posted in おすすめのアイテム

<受講生>怖がりの保護犬から信頼できる家族に出会ったアルクの九ヶ月

家庭訪問トレーニングクラスを受講しいる1才過ぎのアルクくんの飼い主さんより
クラス受講の感想文をいただきました。

保護施設から家庭に迎えられたアルクくんの成長の過程の写真と共にご紹介します。

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グッドボーイハートでは、14年前に保護団体から犬を引き取った際に、
家庭訪問のトレーニングをしていただきました。

トレーニングクラスを通して犬への理解が深まり、
充実した犬との生活が送ることができました。

それで新しい犬を迎えた際にも、トレーニングをお願いしようと思っていました。

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ただ、今回出会いがあって家族として引き取った犬は、
先代と同じ保護犬だったのですが、ちょっと手強いな、と思ったのです。

アルクと名づけたその犬を迎えて、
間髪入れずにカウンセリングをお願いしました。

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写真:保護施設にいたころのアルク


家に迎えたばかりののアルクは、恐怖、逃走、依存などによる行動が非常に強くみられました。

たとえば、クレートからなかなか出てこられないこと、
散歩中には、出会う人や看板、車に対してとびのくように反応したり、
尾を巻き込んで走り出したり飛びあがったりします。

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散歩コースに昨日まではなかったゴミのようなものに対しても
ビクビクするような行動で怖がるような状態を表現していました。

かと思えば、自分にべったりと依存してくるような行動も見られました。

当時はこのような状態のアルクを見て、アルクの性格や特徴云々を考える余裕もありませんでした。

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初回のカウンセリングやその後の訪問レッスンでも、
非常に状態には課題が多い事が分かってきました。

本当に、これは大変だな~と思いました。

が、先生の鋭い観察力と課題に対する的確なアドバイスという後ろ盾があったため、
アルクに対する不安は全くありませんでした。

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トレーニングを重ねるうちに、アルクは本来は穏やかで人にも従順な犬なのでは!?
と思えるようになってきたのです。

トレーニングを続けて9か月がたち、1歳3か月(推定)になりました。

この年齢が非常に多感で大切な時期であると理解した上で、
毎日の積み重ねの大切さを痛感しています。

私がリーダーシップを取れるようになる事が重要な課題の一つです。

これが一番難しいのかも知れませんが、アルクが安心して犬らしい生活が出来るよう、
これからも一緒にトレーニングを積んでいきたいと思います。

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実は、飼い主さんとアルクくんの出会いを生んだのは、グッドボーイハートのブログでした。

熊本県の保護施設の犬の譲渡会が福岡で開催される告知を見て、
出かけてくださったそうです。

先代の犬くんが亡くなってから、まだ新しい犬を迎えるかどうかを迷っていたらしいですが、
これはもう運命の出会いというものでしょうか。

原因は様々であることを前提にしながらも、保護されたアルクくんは
大変ストレスの高い状態であったことは認めざるを得ません。

そのアルクくんを心から迎え入れ、理解しようと向き合われたことで
犬の状態の変化は思ったよりも早く訪れました。

アルクくんは学習能力も高く、感性もとても強い犬であることから
幼少期の経験が現在と将来の行動に影響を与え続けることは事実です。

それでも、それを超えられる関係性というのがまだ先にあることが
大きな希望になって見えてきます。

サイズの大きな活動性や運動能力の高い犬は、都心での生活には苦労もあります。

自然の中で過ごす時間を大切にされる飼い主さんだからできること、
きっとアルクくんの成長に役立つ事でしょう。

いろいろと欲深くなってしまいますが、これからもアルクくんの真の成長を
楽しみにしています。

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Posted in 受講生のコトバ

<犬のしつけ方>電気ストーブで暖かさを提供する、犬との生活に配慮と工夫すること

七山では特別寒さが強く、薪ストーブや石油ストーブ、エアコンまで活動して
犬と人が暖をとるための道具たちが活躍中です。

先週から福岡でも冷えが強くなり、小型犬たちの活動にも変化が見え始めました。

最近は、小型犬でも2キロよりも小さい犬たちも出始めているので、
体温を保持させるために、いろいろと工夫も必要です。

もちろん、福岡ではどのお家にもエアコンはついています。
暖房はしっかりと入っているのです。

しかし、小型犬たちの高さは案外寒いのです。

人の方はベッドやソファや椅子で生活するようになり、
高さ60cm以上のところに心臓が来るように据わっています。

それに、大人に比較すると小型犬の方がずっと小さいのですから、
当たり前ですが、寒さが応えるのはいうまでもありません。

暖房器具は乾燥を呼ぶのであまり使いたくはありません。

かといって寒いまま放置してしまうと、犬たちはあちこちへともぐってしまいます。

布団の中、コタツの中、クレートの毛布の中にもぐりこんでいないでしょうか?

狭い場所で暖がとれるもの大切なこと。

クレートの中には湯たんぽなどをいれてあげてほしいのです。

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でも、みんなが過ごすリビングにいっしょに過ごせなくなるというのも
犬と人が共有できる場がなくなりさびしいものです。

ということで、ほんの小さな電気ストーブを置いていただきました。

最近の電気ストーブは安全装備も十分です。

遠赤外線のものもたくさんありますので、犬は体の芯から暖まります。

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犬のしつけやトレーニングというと、犬に合図や号令を教えるものと思われていないでしょうか。

犬のしつけ・トレーニングとは、犬を理解し犬の環境を整えることが最も重要なことです。

環境を過保護にしすぎることも問題ではありますが、
犬の行動が適切であるということを基準に考えていただければと思います。

昼間から布団にもぐってしまう犬を「布団にもぐるのが好き」と見過ごしてしまわずに、
どうやったら普通に過ごせるのだろうかと考えていきましょう。
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Posted in 犬のこと

<犬のしつけ方>犬の散歩はリードの持ち方で決まる:孫の手を引くようにがポイントです。

福岡の街中を運転中に、ある光景に注目しました。

比較的車の多い通りの歩道を、孫と祖父と見られる人が歩いています。

おじいちゃんらしき人は孫の手をしっかりと握って安定して歩いていました。

一方、孫の方はまだ幼稚園生くらいなのでしょうか。

目線をあちこちに向けながら、興味のある方向に体重を傾けようとしたり、
振り返ったりして、とても不安定な姿勢を続けています。

好奇心が旺盛で、衝動のコントロールができていないような年齢なのでしょう。

おじいちゃんはしっかりと孫の手を握っているけれど脇はきちんとしまっています。

歩く速度は一定していて、横断歩道の少し手前で一旦止まっただけです。

孫があちこちに体重をかけても、片手を持っているがつりあげずに、
上手にバランスをとらせてくれているようです。

お孫さんの方は、いろいろなものに関心を示しながらも
安定しながら歩行されている様子が伝わってきました。


そうなんです。

こういう姿勢で、犬のリードを持ってくれればいいだけなんだけどな、
と思ってしまうわけです。

なぜ、犬のリードを持っているときは手を前に出すのでしょう。

犬が歩いたり、走ったり、止まったりするのにあわせて歩くのでしょうか。

犬が右に行ったり左に行ったりするのについて歩くのでしょうか?


確かに、お孫さんの手を持つように犬にバランスをとらせることは、
そんなに簡単なことではないかもしれません。

同じようにはいかないかもしれません。

でも、基本的姿勢は同じものなのです。


お互いにつながっていてバランスを取るわけですから、
お互いに気持ちのつながりもないとうまくいきません。

お孫さんの手を上手にひいて歩けるのは、
毎日お孫さんのお世話を通して、信頼関係を深めているからでしょう。

犬のリードの持ち方も、単なるテクニックでは上手くいきません。

体の基本姿勢は大切にしながら、気持ちの基本姿勢も整えていきます。


わたしたちヒトとイヌ、違う種の動物だからこそお互いに理解しあい、
協力しあって生活していこうね、という基本姿勢です。

犬と良い関係にある飼い主さんは、犬にリードをつけて歩いている姿が
とても美しいと感じられます。

それは、単に犬が飼い主の横にピッタリとくっついて歩いている姿ではありません。

お互いが同じリズムで依存しすぎることなく共にいる姿です。

もっと、そんな犬と人の関係性を見て行きたいと思います。

みなさんの成長、楽しみにしています!

dav


Posted in 犬のこと

<クラス>そうだ、山を買おう。そして、犬と山を育てよう!

不安定な秋の空で迎えた祝日。

プライベートトレッキングクラスに参加の生徒さんたちが
七山を訪れました。

午前中は、今日が一歳のお誕生日だという犬ちゃん。
午後は、13歳と11歳の犬ちゃんたち。

冷たい北風が吹いてくるのですが、
北風を顔を上げて迎える犬の方は少し興奮しています。

冬を迎える緊張感と、食物を集める活動感なのか、
いずれにしても、動物的な感覚なのだろうなと思います。

午前中の犬ちゃんは、まだトレッキング回数が少なく、
ステップアップした歩き方にチャレンジしていただきました。

いつもとは違う犬の行動に、なぜだろう、何を考えているのだろうと、
飼い主さんも不思議そうに見ています。

でも、楽しそう、うれしそう。
そして、飼い主さんの方から「わたしがとても気持ちよかったです。」

このコメントをいただくことが、とてもうれしいですね。

飼い主さんが自然の中で気持ちがいいと感じてくれることは、
犬にとって、とても大切なことだからです。

自然という空間をとおして、飼い主さんと犬がつながるひとときですね。

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午後からは、もう長い間、この尾歩山の成長をいっしょに見守って下さった
飼い主さんと犬ちゃんたちといっしょに山歩きしました。

こんなに気持ちのいい山はないですよね~と自画自賛。

引っ越したときは藪と手入れされていない杉林だったので、
とても犬と歩けるような山ではなかったからです。

知らぬが仏だということでしょうが、とにかく山を手入れしなければと
山育てが始まってから11年を迎えています。

11年という年に山は一気に成長したと感じました。


午前中の犬ちゃんが、少し「帰らない」意志表示を始めていました。

それはそうでしょう。私が犬でも帰りたくないです。

「お山いいでしょ。お山を買ってもらいなさい。」と、
犬ちゃんに向けて言葉をかけながら、飼い主さんにもプレッシャーを与えます。

そしたらなんと、すでに飼い主さんの口からポロリと
「山、買おうかな…」と出ていたそうです。

そうです。それが最初の一歩ですね。


私が山に移り住むことになったのは、山歩きする犬の姿が
あまりにも美しくすばらしいと感じたからでした。

「いつか、山に住もうね。」と亡くなったオポに言ったあと、
実際に移り住むまでにはとても時間がかかってしまいました。

その約束を果たせたことで犬から学んだことは、
人生の学びの中でもかけがえのない貴重なものになりました。

「そうだ、山を買おう」と思うだけで、
何かが変わりはじめるような気がします。

プライベートトレッキングクラスは、何かを習得するクラスではありません。

犬の姿をみて、犬を知り、そして犬との関係について気づいてください。

ベストシーズンは今です。

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Posted in クラスのこと