グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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犬の要求吠え

犬のしつけやトレーニングで相談の多いものの中に「要求吠え」があります。

要求吠えが激しくなってしまった要因のひとつは、飼い主さんの対応です。

犬→ワンワンと吠える
飼い主→お腹がすいているのだろうと思って食べ物を与える

犬→キュンキュン吠える
飼い主→寂しいのだろうと思ってそばにってなでる

要求吠えの対応の一番は「要求に応じない」ということです。
要求する→要求したものを引き出す
という単純な構造なので、単なる犬の要求吠えはすぐに収まると思われます。

ところが、収まりがつかない場合があります。
収まりのついていない状態としては、要求に応じなかったら吠えるのを止めた、
だけど数日たっても同じ状況になると吠え始めるというものや
要求に応じなかったら吠えるのを止めた、でも別の状況では吠えるようになった、などはその一例です。

犬が要求しているものを誤解しているとか、
実は吠えているのは要求吠えではなかった、というものです。

人にも様々な欲求があるように、人ほどは複雑でないとしても犬にもいろんな欲求があります。
人よりもずっとシンプルで、動物として生きていくためにこれらが満たされればその欲求はすぐに収まります。
要求しているものが「食べ物」だと勘違いしてしまっても、最初は食べ物を与えると一旦吠えが止まります。
そのため、飼い主さんは犬の要求吠えが食べ物なのだと思い込んでしまうのです。
ですが、すぐにまた要求吠えが始まります。
犬としては、本当に必要だったものは「別のもの」だったのだけど、
食べ物を出されたから、それはそれで食べた、というだけの話しなのです。
「いや、それじゃなくってさ」と言えないところが犬なのですが、
実際には私たちもそのときは出されたものを受け取ることに精一杯ということはありますよね。

犬が過剰な要求をしてくると受け取られるかもしれませんが、犬の要求は動物として正常の範囲内である場合がほとんどです。
異常値をきたしているのは人工的な繁殖によって犬の機能性の一部が壊されている結果です。
もしくは、飼育環境のストレスからおきる過剰な要求があります。

犬の要求に応じない→犬が吠えないトレーニングが成功した場合は、
一旦トレーニングは成功したように思えるのですが、犬の欲求が本当に満たされているかどうかを全体を把握して理解してあげてほしいのです。

飼い主さんに受け入れられたい、愛されたい犬ほど飼い主さんの反応に敏感です。
本当に必要なものを得られていないのに、諦めてしまうことがあります。
「うちの犬はすぐに諦めるから…」という場合には注意を払ってあげましょう。

諦めるの本来の意味、つまり「明らかになって理解するから行動を変える」という良い反応であるときは、犬は成長のひとつを学んだことになります。

また、犬の要求吠えだと思われていた行動が、過剰な要求の場合には
その犬のストレスが生じている問題について考える必要があります。
過剰な要求はコミュニケーションとはいえません。
またそれをしなければいけない犬の方は、とてもきつい状態にあります。

人との暮らしの中で犬は必要なものを十分に得られたようにも見えますが
失ったものもあります。

ともかく、要求吠えは犬のサインのひとつです。
そのサインの出すメッセージの意味を読み解いていきましょう。


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