グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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マーキング行動

対面のトレーニングクラスを行いました。
グループクラスを希望するわんちゃんの犬同志のコミュニケーション力を見たり、
飼い主さんとの関係性や日頃のストレスの度合いなどもいっしょに知ることができます。

いろいろな行動を見ることができましたが、比較的数が多かったのがマーキングです。
マーキングはイヌ科動物が行う匂いつけ行動です。
様々なマーキングの方法がありますが、どの犬でも行うのが排尿によるマーキングです。

オスの場合には脚上げ排尿で行われますが、実はメス犬も脚上げ排尿を行います。
また脚を上げない場合にもマーキングは行われています。
メスの場合には若干排尿の仕方が通常とは異なる形で行われています。

イヌ科動物といっても犬の場合には、マーキング行動は特殊なものです。
人に飼われることによってテリトリーや自己主張の度合いが本来の力量とは見合わないものになっています。

イヌ科動物にとってのマーキング行動はテリトリー=なわばりを死守すべき重要な社会的行動です。
社会集団の中で力のある個体によって行われています。
個体で行動する場合でテリトリーを離れる場合には適切な場所に目印的なマーキングを行います。
これも社会集団の中で力のあるものによって行われます。

こうした社会的行動が人との暮らしの中で不安定になっているのが犬です。
特に人が強く関与して飼われている場合にはこの傾向が強くあります。
このことが犬と犬の関係性を難しくしてしまいます。

さて、マーキング行動の種類に話しを戻します。
排尿マーキングの中に、排尿後や排便後に後ろ脚で地面を蹴る行動をすることがあります。
時には四つ脚で地面を蹴る行動をすることもあります。
この「脚で地面を蹴る行動」もマーキングのひとつです。

猫が排泄物の上に砂をかける行動を間違われることがありますが、これはそうした行動ではありません。
排便を撒き散らすために行うものでもないので、少し横側で行っていることが多いでしょう。
前述の通り、オスでもメスでも行います。

自分の確固たるテリトリーの中ではこの行動は見られません。
たとえば、安定した庭などのテリトリーがある場合にはその中では行われない行動です。
テリトリーが不安定であるのに、自分のテリトリーを主張する行動として見られます。
室内の排尿のあとに行われる場合もあります。
同じく、テリトリーの管理者が誰であるかわからないために、テリトリーを主張しようとするが
自分ではテリトリーができていない状態として現れます。

日常的、頻繁にみられる場合には犬がストレスをかかえているというシグナルですので
飼い主と人の関係性を見直したり、散歩コースの選択など何らかの対応が必要な状態です。

今日の対面トレーニングで確認できたことは、犬同志の距離感やシグナルの受け取り方の状態に応じて
この脚蹴り行動が出たり出なかったりすることでした。

撮影したビデオは5月の犬語セミナーで使用させていただくことになりました。
犬語セミナーはどなたでもご参加いただけるセミナーです。

犬の行動を読み解くことが「犬を理解する」ことにつながっていきます。
もっともわかりやすく科学的で直接的な方法です。
たかがマーキングですが奥が深い、でも読み解いていくとわかりやすいメッセージです。

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熊本被災ペット支援ネットワーク
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