お正月のお休みを利用して、トレッキングクラス体験にご家族で七山に到着されました。
小さな犬ちゃんと、お父さん、お母さん、お兄ちゃん、小さな女の子。
山歩きを始める前に「のぼる?のぼらない?」とまずは話し合いから始まりました。
小さな子供たちは今まで一度も山歩きをしたことがないということでした。
登れるか自信がない、楽しくなかったら、怖かったら…と子供なりに、いろんなことを考えてなかなか足が踏み出せません。
やっぱり下で留守番していようかなとお兄ちゃんがかなり悩んでいましたが、結局「やっぱり行ってみる。」ということになり家族全員で歩き始めました。
まだまだ山に入る前の入り口付近で、子供たちはお母さんにしがみつき状態。
都会で育った子供にとっては山の風景は見慣れぬ怖いものなのですね。
小さな犬ちゃんは歩き始めこそ体にまとわりつく枯れ葉に立ち止まりをしましたが、比較的どんどんとにおいをとりながら前進していきます。
その小さな勇士に励まされたのか、子供たちも親へのしがみつきをやめて、自分の足でたって山道を歩き始めました。
楽しい、楽しい、とあっという間にのぼっておりて、歩いた時間は一時間です。
小さな犬ちゃんも野生動物のにおいをとりながら歩く歩く。
街中の散歩中では道路で急に立ち止まることもあるという犬ちゃんですが、自然の山道ではとても軽やかに足が進みます。
下山してお父さん、お母さんがびっくりしていたのは、妹ちゃんの方も整備された街中をなかなか歩けないということでした。
その小さな女の子が誰にも捕まらずに1時間、山の中をひとりでちゃんと歩いて来たのです。
子供のこのような行動の変化は犬と全く同じです。
子供も犬も、自然に親しみ自然環境の中で育つように生まれてきているのに、それを都心の環境の中だけで達成させようと励ましても、不自然さに勝てない子供や犬は「できない」とどんどん内にこもってしまいます。
街中を歩くことを完全に覚える前に、山歩きを少しでも練習して歩くことが楽しいと思えることの方がずっと大切ではないでしょうか。
社会化というのは、たくさんの刺激を与えることではありません。
犬が都心環境に社会化するようにと刺激のあるところばかりを歩いていても、犬は全く社会化しません。
犬の脳が正常にすくすくと発達できるのは、犬が本来育った自然のある環境の中だからです。
楽しかった山歩きなら子供たちの深い記憶の中に残ってくれるでしょう。
山があって良かった。
そう思えたトレッキングクラスでした。