オンライン犬語セミナーを開催しました。
オンラインスタイルに少し慣れてきたので前回よりもスムーズに進行できました(よね?)
動画の素材もオンラインセミナーだからこそ取り組みやすい内容にしてみました。
少人数制でディスカッションを進めるために行動の種類を特定したのです。
今回見ていただいた動画は「犬と犬のひっぱりっこ行動」です。
2種類の別に撮影した動画を準備しました。
その行動をまずは観察して行動を細かにピックアップする作業を終えたあとに、犬と犬がひっぱりっこ行動を通して何をやっているのかをみなさんと一緒に考えてみました。
結局のところたどり着いたところは「犬とのひっぱりっこ遊びでおもちゃを取り上げないと人の方が下だと思われてしまう。」という情報に対する疑問です。
おもちゃを取り上げないと人の方が下だと思われてしまう、という情報はいかにもそれが正しいと思われそうな間違った情報です。
犬の行動を表面的にしか見ていなければ、犬の服従性という関係を深読みする習慣がないと惑わされてしまいます。
というか、すでにみなさん惑わされてしまったはずです。
実際、犬とのひっぱりっこのときには飼い主がおもちゃを取り上げなければいけないのだと、セミナーを受講されたみなさん全員が思い込まれていました。
わたしも犬の仕事を始めたときには同じように習ってきましたから、そうするのが当たり前と思っていました。
ところが犬たちがやっているのはそういうことではありません。
ひっぱりっこしている道具を取り上げることに価値があるのではなく、それをどのように使うかに価値があるのです。
それでクラスを受講されているみなさんには「ひっぱりっこのときに重要な引っ張り方」について説明しています。
この引っ張り方は、犬と犬のひっぱりっこ遊びをなんども見た上で重要だと感じたことなのです。
犬がやろうとしていることのすべてを理解することはできません。
しかし、安定をはかろうとする犬がやろうとしている行動をマネすることはできます。
やっているうちに相手の犬との関係が変わってくると、結果として「ああそうか、こういうことだったのだ。」と気づくことも多々ありました。
すごく遠回りでどこかに正解が全部書いてある本があればいいのにと思うこともありますが、こうしてひとつずつ自分で見極めていくのも楽しい作業です。
まだまだ見極めきれていない行動がたくさんあります。
またこれからみなさんと一緒に考えていきたいと思います。
オンライン犬語セミナー次回の開催は一月を予定しています。
ご希望の方はご連絡下さい。