ネットの広告でiphone13を手にした人が激しく動き回ったあとにでるキャッチコピー「iphone13なら大丈夫」を見ながら思ったことは「iphone13も大丈夫じゃなかった」でした。
お預かりクラスのときに撮影している犬の自然の中での姿を、みなさんみたいにきれいに撮影できればという気持ちで携帯電話をiphone13に変更したのですが、2日で返品することになりました。
理由は、電話が通信できなかったからです。
iphone13に変えて七山に戻ると全くアンテナが立っていないことに気づきました。
来客の方々の中にもiphoneを利用されている方はいらしたはずだけど、有効なのはWi-Fiをつかったライン電話の方でした。
ドコモのエリアチェックを受けて、やはりエリア的に非常に通信が難しい場所であることがわかりました。
人工的になんでも発達して機械もどんどん良くなって、みんな最新の携帯機種を持ってより快適でより楽しい生活を作ろうとしている中で、山の奥にあるこのグッドボーイハート七山では通用しないものがいくつもあるということを実感したひとつの学びになりました。
そんな人の力の通用しない山の中にそれぞれの力で生きている動物がたくさんいます。
都会では触れることのできない野生動物のにおいがそこら中にあります。
都会では見ることもできない植物であふれています。
名前もしらない不思議な昆虫がたくさん生きています。
そんな人の手の及ばない場所だからこそ、犬の脳は活発に活動を始めるのだと感じるのです。
今自分がおかれているこの山の中で自分のためにできることは何か?
と、犬の脳が最大限に動き始めたときに、今まで閉じ込められていた壁を自ら突き破り解放されて犬の中で変革が起きることを待つしかありません。
私たちが犬に対してできることは、環境を変化させていくことだけです。
環境とは犬を取り巻く外的な要因のことです。
都会で過ごすのか、自然の中で過ごすのかといった大きな環境要因の問題。
室内で過ごすのか庭で過ごすのかといった環境の使い方。
リードをどのように使うのかという犬に用いる道具の使い方。
そして環境の中には飼い主としての向き合い方、接し方も含まれます。
犬にどのような問題行動が起きていようと、人が変えられるのは周囲の環境だけなのです。
それを内面から変えようとすると「薬やサプリメント」ということになります。
神経に作用するもの、脳の機能に影響を与えるもの、ゆっくりと効果のあるものであれば使用する価値はあると思います。
犬の内的なもの、内臓や脳や神経などに影響を及ぼすものについては急変するものはおすすめできません。
それぞれの犬にできることから精査して初めていきましょう。
でもどの犬にもできることは自然の中に連れ出すことです。
だれにでも気軽にできて犬が受け入れることができる自然がみなさんの近くにもあるはずです。
iphone13とはお別れしましたが、国産の携帯電話が七山では活躍しています。
結局写真はバージョンアップできなかったけど、つたない写真の中から犬たちの気持ちを汲み取っていただければと思います。