先日のことですが福岡の某テレビ局から電話がありました。
お問合せの内容は「犬の言葉がわかる人を探していてこちらを見つけたのでお尋ねしたいのですが…」というものでした。
お話を聞いていくとこういうことでした。
① 相談に至った経緯
福岡で変わったものを紹介する番組を制作している。
福岡市中央区の春吉に変わった看板を見つけたのでそれを番組で紹介したいと思っている。
その看板には「ワンワンワオーン…」などと犬の言葉で書かれている。
看板を取り付けた不動産会社に尋ねたところ、その駐車場で犬にトイレをさせる人が多いため注意を促す看板を設置したが、普通に書いても注目されないのでこのような形で設置したということらしい。
② 質問内容
それで、この看板に書いてある犬のことばを訳すということができるのか、犬だったらなんというのだろうか?という単純な疑問で質問してみたくて連絡した。
とまあこんな話でした。
③ 質問に対する答え
そもそも犬のコミュニケーションには音声の他に臭いや視覚的なコミュニケーションもあり、その方法は多様であること
そのすべてのコミュニケーションがシグナル形式になっており、人のように言語学習をしなくても身につくものであるということ。
同じく音声もシグナル形式になっており、犬同士であれば世界共通で会話ができること。
以上が人のコミュニケーションとの相違であって、犬のコミュニケーションの特徴であるということ。
あとは音の長さ、高さ、連続性などで状態を伝えることができるのが犬の音を使ったコミュニケーションである。
とまあこんな説明をさせていただきました。
ある程度はご理解いただいかと思いますが、その適当に書かれた看板の下でどのようなことが書いてあるのかを説明するということにはなりませんけどね。
ただ、犬は人に対しては特別に声を使ったコミュニケーションや音を出すコミュニケーションが多くなるという事実はあります。
これは、人が臭いのコミュニケーションを受け取る能力がなく(犬からみたら人は鼻のない動物ですから…)、そもそもの形が違う犬と人では犬のボディランゲージなどは理解しにくいということ。
そして何より音を出すことが一番人の気を引くことができるということをすぐに犬は学習します。
そんな犬語を学ぶ勉強会をコロナ禍でずっとお休みしているのですが、年内に一度再開できればと思っています。
オンラインも良いですがやっぱりみなさんと対面でお話したいですね。その方がエネルギーが湧き出る感じがします。
犬語セミナーまだご参加されたことがない方もお気軽にご参加ください。
それにしても「犬の言葉がわかる」というキーワードでグッドボーイハートを探しあてて下さったのであったらありがたい話です。
番組はもう放送されたと思いますが、その話題の駐車場は福岡市春吉にあります。変わった看板ということで話題にはなったらしいので興味のある方は検索してご覧くださいね。