七山のお盆前の風景
大型連休に入ると同時に台風が近づいているようです。
今年の夏は本当に短く過ぎていきます。
七山でもとても冷たい風が通り過ぎトレッキングクラスも涼しく今年は快適です。
あの恐怖の昆虫「アブ」も今年は孵化する時期を逸したようでサイズは大きいが数が少ない。
そのためかトンボが低空飛行で行ったり来たりと目の前を飛び交います。
いつも防衛体制の犬くんはトンボ相手にジャンプジャンプ。
飛ぶ虫の中でも最強のトンボが犬につかまるはずもなく、空回りのシーンもありました。
犬と犬を対面させるクラスを開催
この日のトレッキングクラスは、少人数で犬と犬を対面させて同じ空間を共有する練習のためのクラスです。
相性のよさそうなサイズや年齢と性別の犬同士を繰り返し合わせていくと、回数を重ねるうちに行動に変化がみられることがあります。
この日はボーダーくんとミックスくんの数回目のセッションでした。
ボーダーくんの同居犬のボーダーちゃんも参加
そして見学をかねて社会をしるためにジャックラッセルくんも初参加しました。
他の犬の対する間違った社会化トレーニングとは
他の犬に対する社会化はたくさんの犬の中に交わることというのとは少し違います。
モノや音に順化させる社会化トレーニングと、他人や犬とのコミュニケーションや関係を深める社会化トレーニングは別に考えるようにします。
犬に対するコミュニケーションは、まずは犬と場所を共有して安心を獲得するところからです。
場所の共有には対立の関係性は持ち込めません。
ドッグランなどの囲われた場所に他の犬と同じスペースにいることも場所の共有にはなりますが、お互いに関わらないようにして過ごすことも可能です。
ですからドッグランで他の犬と共に写真を撮ったからといって安定した社会性を持っているとは限りません。
実際、保護施設や多頭飼育崩壊などで多数の犬が囲われたスペースに入れられたとしても犬同士はお互いに攻撃をしたりはしません。
ところがこうした場所に入れられて自分のスペースの確保に自信がなくなった犬は、他の犬に対して攻撃性を示したり他人を怖がったりするようになります。
その攻撃性が出るのは囲いの中ではなく囲いから出た時なのです。
だからドッグランでは犬は大丈夫だけど、散歩中は他の犬が苦手という犬がいるのは犬側に立てば全うなことです。
他の犬に対してコミュニケーションを深めることのできる犬
他の犬に対して対立をさける程度のことまではひどくトラウマを抱えていない犬であれば達成は可能です。
ですが、他の犬とかかわることを喜びとするような社会化の喜びを体験させたければもう少し頑張らねばなりません。
犬同士の社会化の喜びとは「群れる」とこなのです。
私たち人間となんら変わることはありません。
私たちも少人数であれある程度の人数であれ「群れる」ことを好みます。
だから密を避けるように行動することがストレスになるわけです。
小さな居酒屋でも、野球ゲーム観戦でも、共通の趣味や会話、価値観を持って群れることで楽しむ人と同じように、犬も群れることを楽しむのです。
ただ犬の場合には活動を通した群れなのでそこにはある程度の規律が必要です。
集合体になって敵に向かっていけるのか、そのときの△型の→は誰を基準に作られるのか、といったことです。
人と犬は社会構造が似ていることから共感が生まれるようになった動物だと思います。
その部分が開花していけば犬は犬と群れる喜びを勝ち取るでしょう。
犬との学び、とても深いものがあります。
まだまだ面白く犬たちの成長が楽しみです。