お預かり犬ちゃんのお世話と週末の七山クラスの開催で七山スクールで数日を過ごしています。
紅葉が始まるこの季節は冬を迎える準備で動物たちも活発に山を歩いているようです。
わたしたち人間の方も冬を迎える準備で山ではやることがたくさんあります。
そのひとつが暖炉のための薪の準備です。
本来なら2年前に準備したものを今年使って、今年は2年後に使うものを山で切って積んでおくというのがルールであると思います。
しかし、都会と田舎を行ったり来たりするまだ中途半端な山暮らしなので、薪作りもすぐに使える廃材などを利用させてとりあえずでがんばっております。
山での暮らしは人が山を利用する形で成り立っているのですから、山から取ってくる薪材で自給自足を達成するのがカッコイイとは思いますがなかなかそこには及びません。
そこで廃材利用となりますが、こちらもそう簡単ではありません。
木材を暖炉のサイズに合わせてカットするだけでもすごく大変なのです。
その大変さを解消してくれるための作業台を生徒さんが作ってくださいました。
今まで腰をかがめるようにして作業していたのが、きちんとした姿勢でチェーンソーを使えるようになり労力は激減しました。
作業台も道具のひとつなので最初にそろえるべきものなのに、みなさん自作されているものばかりでお店では売っていないものなのです。
多分、売っているのを見られたことはないと思います。
この作業台で早速木材を切って、暖炉用の薪を準備しています。
七山で過ごす時間が長ければ長いほどたくさんの薪が必要になります。
自分の年齢と共にいろんな作業が大変に感じられるようになっています。
少ない労力で効率よく仕事をするためには、正しい体の使い方を覚えるしかありません。
こんなに労力がかかることを避けたくて、都会で快適で楽な生活をしたいと思ってみんな山から離れていく気持ちが良くわかります。
日本の山、里山は人がいなくなり荒れ果てて野生動物がうろつく危険な地域になりつつあります。
里山でがんばる人の足元でいっしょに暮らしていた里山犬の姿も見ることがなくなりました。
なんだかとても寂しい思いでいっぱいで、自分など何の力もないのだと涙しながらも、今日もできる範囲で山で作業しています。
人からみれば意味のないことでも、自分の中で大切だと思うことならまあいいかなと納得しています。
たくさんの労力と思いで準備した薪をたいた暖炉に、ぜひあたりにいらしてください。