楽しみにしているラジオ番組「夏休みこども科学電話相談」が始まりました。
早速移動中に犬をテーマにした質問があり、思わずラジオのボリュームを上げました。
質問内容はこんなものでした。
夏休みの宿題でリコーダーの練習をしていると、飼っているシーズーがなくのだけど歌を歌っているのでしょうか。
先日「遠吠え」について書いたばかりだったので、先生がどのような答えをするのか楽しみに聞いていました。
質問に答えられた先生は旭山動物園にお勤めだった方でオオカミを例にあげながらの説明となりました。
そのシーズーはどのような口の形でないているのですか?という先生の質問に、相談者の小学生は口は閉じているような空いているようなと微妙な返事となりました。
遠吠えは独特の口の形と顔の上げ方をするので、行動の形からそれが遠吠えであることを確定されたかったのでしょう。
説明としては犬は大半がオオカミの血筋でできていてオオカミもよく仲間で遠吠えをすること。
そのシーズーもリコーダーの音がだれか犬の仲間が自分を呼んでいるのだと思い遠吠えをしているのだという風に説明されました。
思っているわけではないのでしょうが、小学生にはそのように説明することで理解されるでしょう。
遠吠えは思っていなくても出てしまう反応ですが、反応が出ること自体に注目したいということをこのブログでは提案しました。
そしてなんとその後に続く質問は「あくび」でした。
人があくびをしたら回りにいる人もつられてあくびをするのはなぜかという質問です。
この質問についてはまた別の先生がお答えになっていました。
あくびの仕組みについては科学的に十分に解明されていない、ただあくびをしたら回りの人があくびをするのは心の問題であると。
つまりあくびによって脳を開放させようとする行動が出たときに、それに共感するように回りの人もあくびをしてしまうのだということです。
小学校の低学年の生徒さんが質問したように記憶していますが、先生は「共感」ってわかりますか?と聞かれました。
小学生にはまだなじみのない言葉ですが、大人よりも子供の方がずっと共感性が高いのですから、言葉は知らなくともその行為は日常的に自分たちもやっていることだから理解はできます。
犬にもこのあくびの伝染という共感の作用があります。
そして遠吠えもひとつの共感行動にもなっているのです。
あくびのそれとは違いますが、同じような心が共感するという意味では同じ方向性です。
夏休みの間、このラジオ番組が楽しみです。
子どもたちの小さな疑問と鋭い視点と観察力、不思議に思う気持ち、どれも大切にしてほしいです。