犬との暮らしには便利は道具がたくさんあります。
道具の中には遊びの道具、快適さの道具、トレーニングための道具などいろいろあります。
必要なペット用品の使い方を飼い主に指導することもトレーニングクラスの目的のひとつです。
訪問クラス段階で必要であれば、伸縮式のリードの使い方についてご説明しています。
伸縮式のリードとはこちらです。
伸縮式のリードについて説明する際に飼い主さんから先に言われるのは「みんなこのリードで散歩していますよね」ということです。
なぜに普通のリードで散歩せずに伸縮式のリードで散歩する飼い主が多いのでしょうか?
この質問の意図がお分かりにならない方もいらっしゃるかもしれません。
伸縮式のリードは基本的に普段の散歩での使用をお勧めしません。
ですから普段の散歩にこの伸縮式リードを使われているのは、道具のことをよく知らないもしくは犬のことをよく知らないのどちらかです。
逆に犬と良い関係を作られている飼い主、犬の行動についてのプロフェッショナルであれば伸縮式のリードで歩道や公園を散歩することはありません。
ではなぜそのような道具が存在するのかというと、伸縮式のリードは犬をある程度フリーで行動させることのできる場所で犬に自由行動をさせるために使用するリードです。
ただし伸縮式リードで犬の行動を制限できる犬に限ってということです。
伸縮式のリードをかみちぎって逃げてしまう犬や、リードの制限範囲でストップの効かない犬には伸縮式リードを使うことはできません。
トレーニングクラスで使用するときには、犬の行動を管理し犬が飼い主の要求に応じることができる安全を確認しながら使用していきます。
さらに犬が飼い主から少し離れていても常に飼い主の管理下にあり、安定して行動でき「おいで」の合図に従えるようトレーニングするという目的を持って使用しています。
伸縮式のリードは大変事故が多く、犬が逃走、死亡、飼い主がケガ、周囲の人がリードにひっかかりケガをするなどは実際に起きていることです。
日本で伸縮式リードを使って公園を散歩する人が多いのは、小型犬が多く用具のストップ機能が使いやすいということでしょう。
残念ながら真実としては日本では犬をトレーニングするという文化が育っていないため、犬の行動や習性についての理解が低いということも認めざるを得ません。
伸縮式のリードであれば犬にリードを引っ張られることもありませんし、小型犬は飼い主からそれほどはなれることできませんので適当に散歩をしています。
飼い主から離れているのをいいことに犬が排泄したことに気づかないのか気づかないふりなのか放置されることも多いです。
伸縮式のリードで他の犬に自分の犬を近づけてくるなどはマナー違反も甚だしい限りで知識がないとはいえ残念な光景です。
せめてグッドボーイハートの生徒さんたちにはそんな失礼極まりない行動はしてほしくないという気持ちで、伸縮式リードの使い方についてはかなり制限させていただいています。
道具は使いようですが、使い方によっては犬との関係を損ねることもあることを承知する必要があります。