グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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<犬のしつけ方>オスワリやオテができるのにトイレができない犬たち

小型犬が増えているからでしょうが、室内トイレで排泄をさせたいというご家庭が増えています。

犬の習性と行動から考えると、室内トイレではいろいろと問題があります。

なぜなら、犬の排泄場所は犬のテリトリーと関連しているからです。

妥協点を探して室内トイレもしくはそれに相当する場所を開拓しながら、犬に負担のかからないようにトイレトレーニングを進める必要があります。

排泄の失敗は犬と暮らす人にとっては大変不愉快なものであると同時に、犬自身にとっても大変なストレスになってしまうからです。

人のためにというよりはむしろ犬のためにこそ、トイレを適切な場所でできるように導く、つまり犬にしつけを行うのは動物福祉の観点からもなによりも重要なことです。

犬の排泄の失敗についてのご相談が多いばかりでなく、犬は排泄を適切にはしないという動物だと風に片付けられてしまうこともあるようで、これには驚きます。

犬の排泄の失敗は犬のストレス行動の上位に入るほどの行動です。

つまり、犬が適切に排泄できないということは、犬にそれだけストレスがかかり負担を強いているということになるのです。

犬の排泄の失敗は、おもらしという言い方もできますし、テリトリーマーキング(臭いつけ)という犬の不安定な行動なのです。

排泄の失敗行動としては他にも、夜尿、頻尿、垂れ流す、失禁、食糞など、さまざまな不安定な行動があります。

こうした犬の不適切な排泄は見逃されてしまうのですが、逆にトイレトレーニングが上手くいっていない犬でも、オスワリやオテを教えてあることが多いのも最近の傾向です。

先日、子供さんを教育する専門職として勤務されている方が、子供についても同じような傾向があるということを教えてくれました。

小学校一年生の子供たちが授業中にトイレのがまんができないので、廊下をウロウロと歩いているのが普通になっているということなのです。

さらに、傾向としては幼稚園児童の話ことばや読み書きの力はあがっているのに、はっきりとした言葉で話している3才の児童がオムツをしているのを見てビックリするということも伺いました。

それを聞いたときに、まさに犬も同じような傾向にあるのだと思い、こちらの方もビックリしました。

子供に排泄を教えるしつけと、文字や読み書きを教えるしつけとは多少、学習の方向が違うのではないでしょうか。

同じように、犬にオスワリやオテを教えることと、トイレトレーニングというしつけを行うことには違いがあります。

犬の場合には人よりも複雑な部分として、種が異なるためコミュニケーションや習性が違うという点があります。

また、子犬は犬の世界から人の世界へと移動したばかりで精神的にも不安定でストレスレベルも上がっている状態です。

いづれにしても、犬は適切な場所で排泄をすることができ、決して自分の住処を汚したくないという衛生的な動物であるという理解がまずは必要です。

となると現在自分の犬が適切に排泄できずにトイレの失敗をしてしまうのであれば、それは飼い主側が提供している物理的な環境と、接し方を含む飼い主の犬の扱いの方に不適切さがあるということです。

トイレトレーニングでは犬を改善する必要はなく、改善すべきは飼い主の行動を含む環境であるということを納得することから、犬のトイレトレーニングは始まります。

犬だからトイレの場所など覚えるはずがないと思っている人と、犬は排泄場所を覚える動物だと思っている人では、犬に対する接し方も違います。

マナーパッドと名づけられたオムツをしている犬を見つけたら、犬は生きるために一番大切なことをまだ与えられていないのだと思ってください。

動物を虐待するということは、動物を傷つけないということです。

それは、動物を精神的に追い込まず傷つけないという意味を持っています。

犬が適切に排泄できる機会を与えていないのは、動物を虐待するに等しい扱いになっているのです。

犬について学ぶ場所は増えています。いつでも気軽に犬について学ぶことができるのです。

一番大切なことを、まずは学んでいきましょう。

犬が10歳になっていても大丈夫です。犬は何才からでも学びます。

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