毎月開催している犬のコミュニケーションを学ぶ「犬語セミナー」を開催しました。
午前中はいつもとおりトレッキングクラスで犬たちと山歩き。
秋のような雲と山の上をめぐる冷たい空気を感じながら、しばらく休憩したり、大雨の後に倒れた大木をみんなで移動させながら環境整備もすすみます。
これまできっちりと管理してきた若い犬くんも、経験を重ねて今日はステップアップします。
自律行動を促され、自分のブレーキを発揮しながらワクワクの山歩きだったことでしょう。
午後の犬語セミナーの今回のテーマは「自宅での家庭犬の行動」でした。
家庭訪問のトレーニングクラスで撮影させていただいた犬のほんの数分の行動をよく見て、その行動を意味を探っていきます。
ほんの短い時間の犬の行動ですが、ビデオ観察でも最初はなかなか細かく見ることができません。
今回使用したビデオの中には数ヶ月の子犬の行動も入っていました。
子犬はコミュニケーションが単純で、くり返し行動が多いのですが犬が小さく行動が多いためつい見逃してしまうこともあります。
そこでビデオのスローモーション機能を使って詳細にその行動を観察していきます。
子犬のよく見られる行動だったのですが、参加者の方が案外首をひねって困惑されています。
子犬の行動はほとんどが「遊んでいる」「じゃれている」「構ってほしい」で片付けられています。
遊んでいるように見えるけどどうなんだろう?
この行動は遊びではないかもしれないと思って子犬の行動全般を観察していくと、子犬の成長と発達に必要な要素がたくさん入っていることがわかります。
飼い主はこの子犬のくり返される行動に毎日毎日接するのです。
その日々の接し方によって子犬の精神的は発達が決定付けられていくとしたら、子犬を育てる飼い主は大変責任が大きいのです。
犬を飼われる方の多くが子犬から育てたいと願います。
子犬は可愛いですし、愛着も深いのですが、子犬のためにはたくさんの時間と労力と理解する力も必要です。
子犬を飼われるなら、日中も犬と過ごす時間が使えて子犬の成長と発達のために必要な環境を提供できる準備がある状態で迎えてください。
犬語セミナーは来月8月26日(日)の午後に開催予定です。