暖かい日が続いたあと寒が戻った週末の日曜日です。
4月といえども油断ならない七山の寒の戻りですが、山歩きには程よく肌寒い気持ちの良い最高の日になりました。
尾歩山には山サクラの花がチラホラと咲いています。
人為的につくられたソメイヨシノのような華やかさはありませんが、気づく人だけが受け取ることができるほんの小さなこの山サクラが自分はとても気に入っています。
今回のクラスは山の深さを犬と共に味わいながら、犬と飼い主が関係作りをすすめる特別なトレッキングクラスです。
山に深く入ると緊張感も高まります。
野生動物が近くなり、自分達のテリトリーが遠くなってしまうからです。
さらに足場は多少歩きにくくなり、人里の気配が少なくなります。
ですが犬たちは脚を止めません。
人と共に山を探索するという行動は、犬という動物にとって古く記憶に残る行動のひとつではないかと感じる瞬間がいくつもあります。
トレッキングクラスは飼い主と犬がどんな関係でいるのかを知る良い機会になります。
日頃から人との生活の中で、それぞれにストレスを抱えている犬たちが増えています。
がんじがらめの自由のない生活が犬の生活なので、仕方なしとするところもあります。
でも、時には犬という動物としてその能力を十分に発揮して、犬として生きていることを飼い主さんと共に実感して欲しい、そんな気持ちからトレッキングクラスは始まりました。
山歩きのときには言葉を交わすこともありません。
あうんの呼吸で進んでいくので、言葉を必要としないのです。
食べ物で誘導する必要もないし、特別な号令も不要です。
いっしょに安全に探索して、そして無事にテリトリーに戻るという単純な行動、それが山歩きです。
春先の山は、危険生物も少なく安心感を持って歩けます。
戻ってから犬はそれぞれに休憩、飼い主は最新の話題を持ち寄ってお昼ごはんをいただきました。
トレッキングクラスはプライベートクラスからのスタートになります。
たくさんの犬と会わせるよりも、家族の飼い主との時間が最も大切な時間だからです。
今月もまた、犬たちとの山歩きクラスの時間に学びます。