週末もたくさんのクラスを開催しました。
小雨の降る中、グッドボーイハートのお山“尾歩山”にプライベートトレッキングに来てくれた小さな犬くんもいます。
プライベートトレッキングクラスにはたくさんの学習事項が入っています。
それは自然に行われる学習がほとんどで、犬に何かを教える必要はありません。
合図を教えたり、号令に従わせたりすることはありません。
山歩きの要素の中には、犬と人ができるだけ対等な関係を身につけたいということもあります。
自宅で留守番の多い犬たち、いつも室内や係留、もしくはリードで拘束され続けて生活をしている犬たち。
どちらにしても、人に完全依存の精神状態が続き、引きこもりがちになったり、
怯えが強くなったり、興奮しやすくなったりしてしまいます。
そんな犬とより良い関係を気づく環境の一つとして、山歩きを提案しています。
合図や号令はいりません。ただ一定のルールと関係性が必要です。
これがないと、お互いに危険な状況にさらされてしまいます。
小雨降る中小さな犬くんが飼い主さんご家族の間を一列になって上手に歩いていました。
速度もいっしょ、先頭の私が止まるとみんな止まります。
途中で犬くんが何かの臭いを見つけてクンクンと探索を始めました。
興奮しなければ、しばらくそれを待っています。
犬だけの世界、私達には臭わない、そして知ることのできない情報です。
その情報がとても緊急のものであれば、人に伝えられるようになってくれるといいのだけど、
今はまだそこまではいきません。
自分の動きを調整するのが精一杯のようです。
それでも、興奮しすぎず、緊張しすぎず、程よい速度で上手に歩いていました。
普段は雨のときには排泄に出るのも億劫そうだという小さな犬くん。
小雨の中の山の風景はいつもと違って、探索欲求を高めたのでしょうか、
尾をゆっくりと降りながら、バランスをとりながら、斜面もなんのそのといった様子でした。
ちょうど、お預かり犬くんがいたので、対面のクラスも行いました。
犬と犬の対面のクラスは、お友達をつくるためのクラスではありません。
犬と犬の対面の様子を観察して、それぞれの犬の社会性や性質について理解を深めるための時間です。
犬を理解し始めると、ちょっと胸が痛くなることもあります。
犬はとてもすばらしく優秀で、そしていつも我慢強い動物だからです。
人はとても忙しく、犬と自然で過ごす時間を作ることも難しいかもしれません。
でも、犬の一生はあっという間で、本当にビックリするくらい短いのです。
犬が元気で若いうちから、どうぞ山と親しんでください。
犬がもう若くなくても、まだ歩けるなら大丈夫。
犬がもう歩けないなら、お山のエネルギーだけでも届けましょう。
すべての犬が山とつながりますように。