レッスン以外でも犬と暮らしている飼い主さんと話す機会がよくあります。どんな飼い主さんからも犬が喜ぶためにできることをしたいという気持ちを感じます。みなさんがすぐにできることでやっていることは何でしょうか?
順位付けるのは難しいと思いますが、オヤツや食べ物を買ってきて与えるということではないでしょうか。都市環境で忙しく時間もないし、伸び伸びとした環境も整っていないとなると、帰宅の時に留守番してくれた犬に何かお土産を買い与えたくなるのも、飼い主ゴコロというものです。もちろん、犬は大喜びするでしょう。与えられれば喜んで食べる、犬は素直に反応してくれます。
でも全く別の面からも、犬の留守番を助けてあげることができます。何だと思いますか?
犬の留守番する環境を整えるということです。
このブログでも何ども紹介した、犬が落ち着けるように道具などを用いて環境を整えるということはもちろんです。これについては、犬の成長の段階や、生活環境、ライフスタイルによりステップアップ式なので、個別の指導を受けられることをお勧めします。さらに、もうそんなことは十分にできているという飼い主さんでもできることがあります。
今日、本屋さんに立ち寄ったら、掃除や整理整頓、持たない暮らしなどの話題の本を集めたコーナーがありました。
現代の人の生活で見直すべきことのひとつなのだろうな、みんなが必要としている本なのかもしれないと眺めつつ通り過ぎながら、今日のブログの話はこれにしようと決めたのです。
実は、これらの本に書いてあることを実行することで、犬が過ごす環境を整える手助けができます。
一時期流行ったコトバでいうと「断舎利(だんしゃり)」という整理整頓です。以前にこんな間違いがありました。留守番するスペースに、犬が隠れるような場所を作ってあげてほしいと飼い主さんにお願いしたら、使っていない荷物をダンボール箱に入れたものを部屋に敷き詰めて、犬のスペースを小さくしたというケースがありました。隠れる場所を作ってくださいというお願いには応えてくださったのですが、不要なものをいれたダンボール箱で囲まれた犬の感覚は、理解しがたいものだったようです。犬も空間のかもし出す空気感に敏感なんですよ~と説明しました。
エネルギーつまり「気」の話しになりますが、犬や猫が「気」に敏感だということを感じられることはありませんか?
では、人が要らないものに囲まれて暮らしていると精神的に不安定になることがあるけど、物や気持ちの整理整頓をすると、身も心も軽くなり今までできなかったことをやってみようと思ったり、悩んでいたことが解決したなどの体験をされたことはないでしょうか。
少しでもそんな体験をしたことがある飼い主さんなら、飼い主さんが抱えている余分なものを犬もいっしょに抱えているという姿を想像してみるとよいでしょう。犬の生活空間である部屋の生理整頓や、要らないものや心を整理することで、部屋の空間はずい分と変わります。それは他人が部屋に入ったときでも感じられるほどの変化となります。室内だけで留守番している犬は、人よりもずっと長い時間その部屋にいるのです。忙しくて帰って寝るだけという短い時間ではなく、昼間もずっとその部屋の中で過ごしているのです。留守中に犬が寝ているだけでほとんど動いてなかったとしても、その部屋から感じるものの影響を受けるとしたらどうでしょうか。
そんなことあるわけないと思われた方も、ぜひ一度やってみてください。この要らないものを捨てることって結構エネルギーが必要です。買うことの10倍以上のエネルギーが必要だと感じます。本当に要らないものならいいのでしょうが、捨てられないものを捨てることが難しいからこそ、断舎利やものを整理する本がたくさんあるのでしょう。
普段はできないと思っていたことでも、大切な犬のためなら!と一念発起する飼い主さんもいると思います。
犬はいつも以外なところで背中を押してくれます。雨の週末、ちょっとだけ犬のために整理整頓する時間をつくってみてください。オヤツをもらったときのような反応がなくても、犬は心地よさを感じてくれるはずです。
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熊本被災ペット支援ネットワーク
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