大分県竹田市で猟師をしている知人が、犬用のジャーキーを販売されています。まだ販売されて間もないようなので、グッドボーイハートでも微力ながら販売のお手伝いをさせていただくことになりました。この知人の猟師さんのお話はブログ記事「変わる生態系と猟」の中にも一部紹介しました。
今日は、このジャーキーにまつわるお話を話題にしながら、犬のこと自然のことを考えていこうと思います。
ジャーキーを販売しているのは、知人である猟師さんが代表を務めるヤクト株式会社というところです。ヤクトさんのホームページはこちらでご覧いただけます。
ヤクト株式会社→http://jagd.jp/
このホームページをご覧いただいたら分かるとおり、ヤクトさんの活動は「狩猟の総合プロデュース」です。このことに大変関心がふくらみました。私の狩猟に関する知識は、鹿問題に詳しい高槻先生の書籍や、猟師になった千松信也さんの書籍「けもの道の歩き方」などを読んだ程度で、実際に猟を仕事に生活をしていらっしゃる方にお会いする機会はありませんでした。
これらの書籍を読み進むうちに、知識の範囲内ではありますが、私が知っているのは趣味としての猟であって、生活としての猟ではないのだなと感じ始めるようになりました。そして、生態系全体について思いが深まる中、猟という仕事の重要さについても同時に知るようになったのです。
こうなると、どういう人が猟師になるんだろうとか、狩猟って生活の中でどの部分に位置づけられているんだろうという疑問も出てきます。この時期に、知人を通してヤクトさんと知り合いになり、そのヤクトさんが「狩猟の総合プロデュース」という仕事をされているということで、身近に話しを聞くことができるのは本当にラッキーなことでした。
犬猫用のシカ肉ジャーキー販売は、その総合プロデュースの中の一環の活動として行われているようです。前回ブログにも書いたとおり、また書籍など関心をもって読まれる方はご存知のとおり、シカ、イノシシといった農作物に害を与える動物の数は増え続けているらしいのです。その数については全体を把握することは難しく、実際に山に入って猟をしたり、山の様子を観察してその細かな変化に気づける方がようやく、増えすぎているのかどうかという状況把握ができる程度でしょう。猟師さんはただ獲物を捕らえるだけでなく、山全体を把握する役割も同時に果たされていると思うのです。
話しを元に戻します。それで増え続けているらしいシカとイノシシ。猟師さんやその知人が食べるくらいでは、あまりが出てしまいます。それをどうやって有効活用したらいいかを考えるとき、人の口に入るにはクリアしなければいけない問題がたくさんある、もちろんそのことも考えながら、もっと早く食べてくれる動物はとなると雑食や肉食のペットになります。そしてそのペットの中で数の多いのは犬と猫です。シカ肉ジャーキーですが、猫にはまだ与えていませんが、犬は大好物です。シカ独特のにおいが苦手な方もいるでしょうが、犬はこういう臭いは好きですね。いくらでも喜んで食べてくれるでしょう。
そして、猟師としての生活のことがあります。ジャーキーをただ作って配っても猟師さんの生活は厳しくなるばかり、そうすると猟師になろうという方も現れません。ジャーキーを商品にして飼い主さんに喜んで買っていただければ猟師さんの生活の支えにもなり、捕ったシカも無駄になりません。もちろんペットは大喜びです。
実は、この話は他の部分からも考えることができるのです。犬猫などの肉食のペットの数こそ正確には把握されていません。推定数ですが、みなさんの周囲を見ていただいても分かるとおり、人と同じくらいたくさんいるのです。これらの犬猫が消費している家畜の数は大量といえるのです。それらは、ドッグフードや缶詰などに姿を変えていることもあり、手作りゴハンの普及でスーパーで買われている肉の場合もあります。畜産業の方からみるとお肉が売れるのでいいことなのかもしれませんが、野生動物の肉でもいいならそちらの方がいいと私は思うのです。
実際、スーパーの肉は食べないけど野生動物の肉は食べるという犬もいました。家畜も育てられる過程で多くの薬剤を体にいれることになり、また家畜として育てられるストレスも多いものです。野生動物は猟でしとめられるまで、ワナにかかるまでは、自然の中で動物として生きてきた時間というものがあります。全ての犬がこれらをわけるわけではありませんが、動物にとっては大切なことなのかもしれません。
ということで、いろいろと述べましたが、ヤクトさんのシカ肉ジャーキーをぜひ食べさせてみてください。そして、もっとこうして欲しいというご意見もほしいということでした。
ヤクトさんの商品ページ→http://jagd.jp/?page_id=11
グッドボーイハートではこの一年間「ヤクトさんを知ってもらうキャンペーン」をやっています。ヤクトさんのジャーキーの一部ですが、特別価格で販売させてもらっています。メールでご連絡いただければ準備します。
手作りゴハンにつかうシカの生肉をご希望の場合には、直接ヤクトさんに交渉してください。
「グッドボーイハートで聞いた」といっていただけると、ちょっとした便宜を図ってくださるとのことでした。
商品は量産ではないので、大手ショップのように安くはありませんが、質はとてもいいです!
ヤクトさんの今後の活動にも期待しています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
熊本被災ペット支援ネットワーク
http://kumanimal.blog.fc2.com/blog-entry-3.html